2023年
決勝のスターティンググリッドを決定する公式予選はF1に代表されるように『ノックアウト方式』を採用するカテゴリーが多くなっています。
国内ではSUPER GTやスーパーフォーミュラがノックアウト方式の公式予選を採用していますが、スーパー耐久は独自の公式予選のフォーマットが採用されています。
AドライバーとBドライバーのベストタイムの合算で争う
スーパー耐久の公式予選は、Aドライバー用の走行が50分間、Bドライバー用の走行が45分間に設定されています。Aドライバーが記録したベストタイムとBドライバーが記録したベストタイムを合算したタイムで各クラスごとに順位を決定します。
スーパー耐久では速度差のある複数のクラスが同時に走行しますが、すべてのクラスの車両が同時に走行するとコース上が混雑するため、3つのグループに分けて行われます。
レギュレーションでは、『第1グループ(ST-Xのみ)』、『第1グループ(ST-X以外)』、『第2グループ』といった3つのグループに分けて実施される旨が記載されていますが、実際には『グループX』、『グループ1』、『グループ2』の3つのグループに分けて行われています。
どのクラスがグループX、グループ1、グループ2に分けられるのかは、大会ごとに発行される特別規則書で定められます。
グループ分けの例
2023年 第1戦 鈴鹿サーキット
グループX
ST-X、ST-1
グループ1
ST-Z / ST-TCR / ST-2
グループ2
ST-3 / ST-4 / ST-5 / ST-Q
公式予選 Aドライバー
スーパー耐久のAドライバーの公式予選では、各チームのAドライバーに登録されているドライバーがタイム計測を行います。
クラスによって走行できる時間帯が決められています。最後のST-Xクラスの走行が終了するまでチェッカーフラッグは振られず、タイミングモニターやボードの提示により、走行できるクラスが変化します。
2020年シーズンからST-XクラスのAドライバーの走行時間が10分から15分に延長されています。
第2グループ
20分間
第1グループ (ST-Xクラス以外)
15分間
第1グループ (ST-Xクラス)
15分間
インターバル 10~15分
Aドライバーによる公式予選の走行が終了した後、10分間から15分間のインターバルが設定されます。
インターバルの後、Bドライバーによる公式予選が行われます。
公式予選 Bドライバー
スーパー耐久のBドライバーの公式予選では、各チームのBドライバーに登録されているドライバーがタイム計測を行います。手順はAドライバーと変更ありません。
ST-XクラスはAドライバーによる公式予選の走行時間は15分ですが、Bドライバーによる公式予選の走行時間は10分となります。
第2グループ
20分間
第1グループ (ST-Xクラス以外)
15分間
第1グループ (ST-Xクラス)
10分間
公式予選のフローの一例
2023年 第1戦 鈴鹿サーキット
グループX:ST-X、ST-1
グループ1:ST-Z / ST-TCR / ST-2
グループ2:ST-3 / ST-4 / ST-5 / ST-Q
Aドライバー グループ2
20分間
Aドライバー グループ1
15分間
Aドライバー グループX
15分間
インターバル 10分間
Bドライバー グループ2
20分間
Bドライバー グループ1
15分間
Bドライバー グループX
10分間
インターバル 25分間
Cドライバー 全クラス
20分間
インターバル 10分間
Dドライバー 全クラス
20分間
グリッド順はA/Bドライバーの合算タイム
スーパー耐久の公式予選では、AドライバーとBドライバーがそれぞれ記録したベストタイムの合算でグリッドを決定します。
順位認定を受けるためには、AドライバーとBドライバーのそれぞれが公式予選でラップタイムを記録する必要があります。
同タイムの場合
AドライバーとBドライバーがそれぞれ記録したベストタイムの合算が同タイムとなった場合は、AドライバーとBドライバーがそれぞれ記録したセカンドベストタイムの合算で比較し、速い方が上位となります。
公式予選通過 基準ラップタイム
スーパー耐久では公式予選で記録された当該クラスの上位3位のラップタイムを平均し、その110%が公式予選通過基準ラップタイムとなります。
Aドライバー、Bドライバー共に、この基準タイムを上回らなければなりません。
公式予選 C/Dドライバー
Aドライバー、Bドライバーの公式予選のあと、Cドライバー、Dドライバーが登録されているチームに対して、C/Dドライバーの公式予選が行われます。
各チームのCドライバー、Dドライバーが出走してラップタイムを記録しなければならないことになっています。
C/Dドライバーの公式予選においても、予選通過基準ラップタイムが設定されています。Aドライバー、Bドライバーの公式予選と同様に当該クラスの上位3位のラップタイムを平均し、その110%が予選通過基準ラップタイムとなります。
なお、C/Dドライバーの公式予選の順位は決勝のスターティンググリッド順には影響しません。
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