2022年
『FIT 1.5 CHALLENGE CUP』とは?
『FIT 1.5 CHALLENGE CUP』とはホンダのFIT(初代、2代目、3代目)によるレースシリーズです。最近では86/BRZ RaceやN-ONE OWNER’S CUPなどナンバー付のワンメイクレースが人気を集めていますが、FIT 1.5 CHALLENGE CUPはナンバーを取得できない改造が認められる競技車両で争われます。
改造範囲は基本的にJAF N1(量産ツーリングカー)規定に準拠します。JAF N1規定は改造範囲は狭いですが、運転席以外のシートや不要な内装部品を取り外すことによる軽量化やサスペンションの交換により車高(重心)を下げることができるため、ナンバー付レースでは実現できない車両の高性能化を図ることができます。タイヤは公道走行ができる市販のタイヤを使用しなければなりませんが、グリップの良いタイヤを自由に選定することができます。
FIT 1.5 CHALLENGE CUPはホンダとしてもナンバー付ワンメイクレースの『N-ONE OWNER’S CUP』の上位カテゴリーとして位置付けており、実際にナンバー付ワンメイクレースでは満足できないベテランドライバーが数多く参戦しています。
FIT 1.5 CHALLENGE CUPはJAF公認の地方選手権シリーズとなっており、鈴鹿サーキットと岡山国際サーキットで開催される『鈴鹿・岡山ツーリングカー選手権』とツインリンクもてぎとスポーツランドSUGOで開催される『もてぎ・菅生ツーリングカー選手権』の2つのシリーズが開催されています。
FIT 1.5 CHALLENGE CUP
ロゴマーク
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©FIT 1.5 CHALLENGE CUP
レース車両
FIT 1.5 CHALLENGE CUPはホンダの初代FIT(GD3)、2代目FIT(GE8)、3代目FIT(GK5)での参加が認められています。車両の改造範囲は基本的にJAF N1規定に準拠する必要がありますが、車両の型式の違いによって指定部品があるなど、改造範囲が一部異なります。
| 初代 FIT (GD3) |
2代目 FIT (GE8) |
3代目 FIT (GK5) |
|
| 最低重量 | 910 kg | 990 kg | 1010 kg |
| ロールケージ | JAF N1規定 | 指定部品 (M-TEC製) | 指定部品 (M-TEC製) |
| ECU | JAF N1規定 | JAF N1規定 | 指定部品 (主催者貸出) |
| 排気系 | JAF N1規定 | JAF N1規定 | 指定部品 (M-TEC製) |
| フロントハブ | JAF N1規定 | JAF N1規定 | 指定部品 (M-TEC製) |
| フロントブレーキディスク | JAF N1規定 | JAF N1規定 | 指定部品 (M-TEC製) |
GK5はヘッドガスケットの変更は認められません。また、車体の補強は一切禁止されます。
【参考】Honda FIT (GK5)
出典:honda.co.jp
駆動方式・車名・型式・トランスミッション
| 駆動方式 | FF |
| 車名・型式 | ホンダ DBA-GK1 |
| トランスミッション | 6速マニュアル |
寸法 ・ 重量 ・ 乗車定員
| 全長 / 全幅 / 全高 | 3,955 mm / 1,695 mm / 1,525 mm |
| ホイールベース | 2,530 mm |
| トレッド (前) | 1,475 mm |
| トレッド (後) | 1,465 mm |
| 最低地上高 | 135 mm |
| 車両重量 | 1,050 kg |
| 乗車定員 | 5 名 |
| 客室内寸法 | 1,935 mm / 1,450 mm / 1.280 mm |
エンジン
| エンジン型式 | L15B / 水冷直列4気筒横置 |
| 弁機構 | DOHC チェーン駆動 吸気2 排気2 |
| 総排気量 | 1,496 cc |
| 内径×行程 | 73.0 × 89.4 |
| 圧縮比 | 11.5 |
| 燃料供給装置形式 | 電子制御燃料噴射式 (ホンダPGM-FI) |
| 使用燃料種類 | 無鉛レギュラーガソリン |
| 燃料タンク容量 | 40 |
性能
| 最高出力 | 97 kW [132 PS] / 6,600 rpm |
| 最大トルク | 155 N・m [15.8 kgf・m] / 4,600 rpm |
| 走行燃料消費率 | 19.0 km/L |
| 主要燃費向上対策 | 直噴エンジン / 可変バルブタイミング / アイドリングストップ装置 / 電動パワーステアリング |
| 最小回転半径 | 5.2 |
動力伝達・走行装置
| 変速比 | 1速 3.461 2速 1.869 3速 1.303 4速 1.054 5速 0.853 6速 0.727 |
| 変速比 (後退) | 3.307 |
| 減速比 | 4.625 |
| ステアリング装置形式 | ラック・ピニオン式 (電動パワーステアリング仕様) |
| タイヤ | 185/55R16 83V |
| 主ブレーキの種類・形式 (前) | 油圧式ベンチレーテッドディスク |
| 主ブレーキの種類・形式 (後) | 油圧式ディスク |
| サスペンション方式 (前) | マクファーソン式 |
| サスペンション方式 (後) | 車軸式 |
| スタビライザー形式 (前) | トーション・バー式 |
ライセンス・参加料
FIT 1.5 CHALLENGE CUPに参戦するには『JAF国内競技運転者許可証A(国内A級ライセンス)』以上を保有している必要があります。
FIT 1.5 CHALLENGE CUPの参加料は開催されるサーキット毎に異なります。
| 開催サーキット | 参加料 |
| 鈴鹿サーキット | 50,600円 |
| ツインリンクもてぎ | 44,000円 (TRMC-S会員 / SMSC会員) 49,500円 (非会員) |
| スポーツランドSUGO | 47,500円 |
FIT 1.5 CHALLENGE CUP
2021年 開催スケジュール
もてぎ・菅生ツーリングカー選手権
| ラウンド | 日程 | 開催地 |
| 第1戦 | 3/6 | ツインリンクもてぎ |
| 第2戦 | 4/24 | ツインリンクもてぎ |
| 第3戦 | 5/14~5/15 | スポーツランドSUGO |
| 第4戦 | 7/23~7/24 | スポーツランドSUGO |
| 第5戦 | 10/16 | ツインリンクもてぎ |
| 第6戦 | 11/12〜11/13 | スポーツランドSUGO |
鈴鹿ツーリングカー選手権
| ラウンド | 日程 | 開催地 |
| 第1戦 | 4/10 | 鈴鹿サーキット |
| 第2戦 | 5/21〜5/22 | 鈴鹿サーキット |
| 第3戦 | 9/3〜9/4 | 鈴鹿サーキット |
| 第4戦 | 12/10〜12/11 | 鈴鹿サーキット |
公式予選
公式予選の時間は事前に特別規則書などで決められ、公式予選の時間内にタイムアタックを行い、ベストラップ順に決勝のグリッドが決定されます。
公式予選の手順や公式予選通過基準タイムは各サーキットで定められる地方選手権の特別規則書に規定されます。
決勝
決勝の手順やレース距離などは各サーキットで定められる地方選手権の特別規則書に規定されます。
レースのスタートはスタンディング方式で行われます。
タイヤ
FIT 1.5 CHALLENGE CUPで使用するタイヤは指定されておらず、公道走行ができる市販のラジアルタイヤであればどのようなタイヤでも使用することができます。
ただし、タイヤサイズは最大幅195mm、ホイールは15インチまでと定められており、GK5についてはタイヤサイズが195/55R15と指定されています。
FIT 1.5 CHALLENGE CUPでは公式予選、決勝を通して使用できるタイヤは4本までに制限され、事前の車検時に使用するタイヤにマーキングが行われます。
路面がウェット状態で競技長が『ウェット宣言』をした場合に限り、マーキングされたタイヤ以外のタイヤを使用することが認められます。
やむを得ない理由でマーキングされたタイヤ以外を使用する場合は、グリッド降格などのペナルティが科されます。
ポイント
決勝の順位に応じて、以下のポイントが与えられます。シリーズを通して最も多いポイントを獲得したドライバーがチャンピオンとなります。
| 1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
| 20 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
関連サイト
アーカイブ






























