2023年
スーパー耐久シリーズではひとつのチームに複数人のドライバーが登録され、レース中にドライバー交代を行い長いレースを争います。
スーパー耐久に参戦するために必要となるドライバーライセンスやドライバーに関するレギュレーションについて解説します。
スーパー耐久シリーズでは、2022年シーズンまで、ドライバーはアマチュアドライバーに代表される『ジェントルマンドライバー』、プロドライバーに代表される『プラチナドライバー』、ジェントルマンドライバーにもプラチナドライバーにも属さない『エキスパートドライバー』に分類されてきました。
2023年シーズンから、これらのドライバーの分類が撤廃され、Aドライバーのみ登録規定が定められるルールへ変更されました。
ライセンス
スーパー耐久に出場するドライバーは『FIA国際ドライバーライセンスC以上』、またはJAFが発給する『国内競技運転者許可証A(国内A級ライセンス)以上』のライセンスを取得している必要があります。
ただし、国内競技運転者許可証Aライセンスの所持者については、参加する大会前24ヶ月以内に、JAF公認レースに出場し4回以上の完走認定を受けていることを条件と定められています。
また、過去の実績より上記同様の技量とSTOが定めたドライバーにおいても参戦が認められます。
ドライバーは1チームあたり2~4名
スーパー耐久に参戦するチームは1台の車両に対して2名以上4名以内のドライバーをA・B・C・Dドライバーとして登録する必要があります。
Aドライバーはシリーズを通して変更することができません。
B・C・Dドライバーの変更は、各大会の受付時に所定の申請を行うことが認められています。
Aドライバー登録規定
2023年シーズンから『プラチナドライバー』、『ジェントルマンドライバー』、『エキスパートドライバー』の分類が撤廃され、代わりにAドライバー登録規定が定められました。
Aドライバーは、これまでの『ジェントルマンドライバー』に該当するドライバーである必要があります。
満60歳以上のすべてのドライバー
参加する前年の12月31日の時点で満60歳以上のすべてのドライバーはAドライバーとして登録することができます。
満40歳以上のSTO、STELが認めたアマチュアドライバー
参加する前年の12月31日の時点で満40歳以上のSTO『スーパー耐久機構』、STEL『スーパー耐久 エントラント リーグ』が認めたアマチュアドライバーであれば、Aドライバーとして登録することができます。
上記以外のドライバー
上記の条件に該当しないドライバーであっても、STO、STELが認めたドライバーであれば、Aドライバーとして登録することができます。
ただし、登録が認められる場合には、レース中にピットストップ等の何らかのハンディキャップが課せられることが条件となっています。
2023年第1戦鈴鹿サーキット大会においては、登録するドライバーによって以下のようなハンディキャップが与えられました。
- 公式予選 最初の10分間出走待機
- 決勝レース中 1回のドライブスルー
- 決勝レース中 90秒のピットストップ
ST-Qクラスは適用外
ST-Qクラスにおいては、Aドライバー登録規定が適用されません。
Aドライバーに関するルール
Aドライバーだけが守らなければならないルールが定められています。B・C・Dドライバーについてはこれらのルールは適用されません。
- AドライバーはTBN(未定)の登録は認められません。
- Aドライバーは公式予選と決勝への出走が義務付けられます。
- Aドライバーは決勝で最低義務周回数(時間)が定められます
Aドライバーの裁定義務周回数(時間)
- 当初のレース時間が5時間、またはレース距離が700km以上の場合は25%以上
- 当初のレース時間が5時間未満、またはレース距離が700km未満の場合は60分間以上
ドライバー交代
スーパー耐久ではスプリントレースを除いてレース中に複数回のドライバー交代を伴うピットストップが義務付けられています。
義務付けられるドライバー交代の回数は大会ごとの特別規則書で定められ、このピットストップ時にタイヤ交換などのピット作業を行うことが認められています。
ドライバーの最大運転時間
スーパー耐久では、1人のドライバーの合計最大運転時間が定められており、当初のレース距離(時間)の1/2を超えてはならないことが定められています。
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