セーフティカーはアクシデントなどで走行できない車両を撤去するためにコースマーシャルが車両回収作業を行う場合や、大雨によって安全にレーシングカーが走行することができないと判断された場合など、赤旗を提示してレースを中断するまでもない場合に導入されます。
セーフティカーが導入されている間、コース全域で追い越しが禁止され、セーフティカーを先頭とした隊列走行を行うため、レースは一時中断となります。その後、車両回収作業が完了したり、天候が回復するなどして、コース上の安全が取り除かれたら、レースが再開となります。セーフティカーを解除する手順を解説します。
レースコントロールでセーフティカー解除を決定
コース上の危険が取り除かれ、安全が確認されると、レースコントロールはセーフティカーの解除を決定します。セーフティカーの解除が決定しても、セーフティカーの回転灯が点灯している間はセーフティカーが導入されている間と同じようにセーフティカーを先頭とした隊列を形成して走行を行う必要があります。
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セーフティカーの回転灯が消灯
セーフティカー解除に向けて、セーフティカーが回転灯を消灯します。この合図は、この周回の最後でセーフティカーがピットインをして、次の周回からレースが再開されることを意味します。同時にタイミングモニターやテレビの中継映像では『SAFETY CAR IN THIS LAP』の表示が行われ、セーフティカーが解除されることをチームや観客が知ることができます。
セーフティカーの回転灯が消灯した時点で、隊列のペースは先頭の車両がコントロールすることができます。セーフティカーの後ろを走行する必要が無いため、通常は、先頭の車両はスロー走行をして、セーフティカーとの間隔をじゅうぶんに空けます。セーフティカーも競技車両の隊列を引き離すために速度を上げて走行します。
セーフティカーとの間隔を空ける理由は、この後、再スタートに向けて加速を始めたときに、ピットインする前のセーフティカーを追い越してしまわないようにするためです。
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セーフティカーがピットイン
セーフティカーがピットインすると全てのオブザベーションポストで提示されていたイエローフラッグとSCボードが撤去されます。続いて、レース再開の合図となるグリーンフラッグが振られます。
先頭の車両はグリーンフラッグが振られているのを確認することで、セーフティカーがピットインしたことを知ることができます。グリーンフラッグが振られた後は、いくら速度をレーシングスピードまで上げてもセーフティカーを追い越してしまうことはありません。
セーフティカーがピットインしたかどうかの判断はピットロード入口に引かれている『第1セーフティカーライン』を超えたかどうかです。セーフティカーが第1セーフティカーラインを超えた時点でグリーンフラッグが振られます。
セーフティカーラインとは?
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レース再開
(コントロールライン通過まで追い越し禁止)
セーフティカーがピットインしてグリーンフラッグが振られた時点でセーフティカーは解除となります。ただし、グリーンフラッグが振られていても、コントロールラインを通過するまでは、追い越しが禁止されます。
先頭の車両は後ろとの差を広げるために、自分のタイミングで一気にレーシングスピードまで加速をします。先頭車両の動きを見て、後続の車両もレーシングスピードまで加速します。そのままコントロールラインを通過し、レースが再開されます。
全ての競技車両がコントロールラインを通過するとオブザベーションポストで振られていたグリーンフラッグは撤去されます。
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セーフティカーピットイン後にアクシデントが発生した場合
セーフティカーがピットインした後に大きなアクシデントが発生した場合は、再度セーフティカーが導入される場合があります。この場合は、セーフティカーがいったん解除され、レースが再開された後、すぐに、すべてのオブザベーションポストでイエローフラッグとSCボードが提示されて、再度セーフティカー導入の手順が行われることになります。
セーフティカー運用ルール