2022年
2023年シーズンの内容については
こちらを参照ください。
他の四輪モータースポーツカテゴリーと同様にSUPER GTにおいてもピットロードでは、制限速度やピット作業に関する守らなければならないレギュレーションがあります。
出典:youtube.com
ピットロード制限速度
ピットロードの制限速度はF1では80km/h、国際モータースポーツ競技規則 付則H項では60km/hと定められています。
そのため、SUPER GTのピットロード制限速度は他のモータースポーツカテゴリーと比較して遅い速度に設定されています。
SUPER GTではGT500クラスとGT300クラス合わせて最大45台の車両が同時にコースインするため、安全を考慮して制限速度を50km/hに設定しているのではないかと考えられます。
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公式練習、公式予選
罰金の金額は超過した速度に応じて審査委員会が決定します。
決勝
ピットエリアでのバックギアは使用禁止
SUPER GTではピットロードや作業エリアでバックギアを使って自力で後退することは禁止されています。
これはSUPER GTに限らずモータースポーツにおいては常識的なルールとなっています。
自身のピットエリアを行き過ぎてしまった場合や、ピット内にバックで停車させたい場合などは、ピットクルーの手押しによって後ろに押し進めることができます。
ピットクルーは最大7名まで
SUPER GTでは自チームのピットの前の作業エリアに出ることが出来るピットクルーは最大7名と定められています。
レース中のピットインでのタイヤ交換や給油といった一連の作業はこの7名で行わなければなりません。
SUPER GTでは、火災発生時の消火要員として1名のクルーを配置しなければならないことになっていますが、このクルーは最大7名のクルーから除かれます。
タイヤ交換
SUPER GTではレース中のピットインのとき、必ずしもタイヤ交換を行う必要はありません。またタイヤ交換を行う場合も4本すべてのタイヤを交換する必要もありません。
ただし、SUPER GTではピット作業中に使用できるインパクトレンチの数が2個に制限されています。このレギュレーションにより、必然的に同時に2本のタイヤしか交換できないようになっています。
SUPER GTでは給油とタイヤ交換を同時に行うことが認められていないため、基本的なピット作業は『①タイヤ2本交換→②給油→③タイヤ2本交換』といった流れとなります。
そのため、ピットストップの時間はタイヤを4本交換するよりも2本だけの交換にした方が短く済みます。
ただし、大会によってはタイヤバースト発表の可能性が高まることが想定されることもあり、安全性を考慮してレース中のタイヤ交換が義務付けられる場合もあります。
また、SUPER GTでは、タイヤ交換の作業を行うとき、外したタイヤは地面に平置きしなければならないといレギュレーションがあります。
外したタイヤを立てた状態で置いたり、タイヤが転がったりするとペナルティの対象となります。また、外したタイヤを片付けるときに転がしてはいけません。
2021年 SUPER GT 第5戦 スポーツランドSUGO
2021年のスポーツランドSUGOで開催されたSUPER GT 第5戦では、GT500クラスのトップを走行していた8号車 ARTA NSX-GTに対して、ピット作業時にタイヤが平置きされていなかったとして、ドライブスルーペナルティが科せられました。
給油中はドライバー交代以外の作業禁止
SUPER GTでは給油中はドライバー交代以外の作業が禁止されています。
タイヤ交換と給油を同時に行うことができないため、燃費の良いマシンほど給油の時間が短くなり、全体のピット作業時間を短縮することができます。
2016年 SUPER GT 第7戦 チャーン インターナショナル サーキット
2016年のチャーンインターナショナルサーキットで開催されたSUPER GT 第7戦ではドライバー交代のため車両を降りた直後のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が剥がれかかったウィンドウフィルムを見つけ、そのまま剥がしてしまいました。
このとき、チームクルーは給油作業を行っており、ドライバー交代以外の他の作業をしてはいけない状態であり、このあと12号車 カルソニック IMPUL GT-Rに対してドライブスルーペナルティが科せられました。
この一件が関連しているのかどうか分かりませんが、2018年のレギュレーション変更で給油中の『窓拭き』および『ウィンドウフィルム剥がし』の作業が認められることになりました。
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ピットで車両を停止するときはエンジン停止
SUPER GTではピットエリアに停止したときはエンジンを停止しなければなりません。
当然、レース中のピット作業の間もエンジンは停止しなければならず、タイヤ交換や給油作業を終えたあと、ドライバーがエンジンを始動しピットアウトします。
エンジン始動は四輪が接地された状態で行わなければならず、エアジャッキ等でジャッキアップされタイヤが浮いた状態でエンジンを始動するとペナルティが科せられる場合があります。
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