2022年
2023年シーズンの内容については
こちらを参照ください。
SUPER GTではF1のような他のモータースポーツと同様にコースを塞いでしまうような大きなアクシデントが発生したり、大雨のために車両が安全にコースを走行することができない場合など、レースコントロールが競技の続行が困難と判断した場合は、安全のためにレッドフラッグが振られ、競技は一時中断となります。
レッドフラッグはすべてのオブザベーションポストで振られ、メインストレートのグリッド前方にあるレースシグナルはレッドライトが点灯されます。ピットロード出口のシグナルもレッドライトが点灯し、ピットアウトすることができなくなります。
レッドフラッグが振られると、コース上の車両は他の車両を追い越すことなく走行をして、指定された場所へ車両を停止しなければなりません。
出典:youtube.com
公式練習、ウォームアップ走行でのレッドフラッグによる中断
SUPER GTの公式練習や決勝前のウォームアップ走行において、レッドフラッグが振られた場合、コース上のすべての車両は減速して、他の車両を追い越すことなくコースを1周して、ピットインしなければならないルールになっています。
ピットインした後は、各自のピットに戻ることになっています。ピットインをせずに走行を続けた場合は、レッドフラッグを無視したとしてペナルティが科せられる場合があります。
レッドフラッグが振られると、コース上の安全が確認されるまで、セッションは一時中断となります。レッドフラッグによって走行セッションが中断された場合の走行時間の短縮や延長は審査委員会が決定します。
コース上の危険な状態が解消された場合、セッションが再開されます。再開の時刻はタイミングモニターのメッセージやレースコントロールからの無線などによって事前にチームへ伝えられます。
レッドフラッグが振られた時点で、残りの走行時間がわずかしか残っていない場合は、レッドフラッグをもって、そのセッションが終了となる場合があります。
残りの走行時間が1~2分しか無いような場合は、タイム計測を行うことができないため、走行時間がわずかに延長される場合もあります。
公式予選でのレッドフラッグによる中断
SUPER GTの公式予選において、レッドフラッグが振られた場合、公式練習でのレッドフラッグの運用と同様に、すべての車両は減速して、他の車両を追い越すことなくコースを1周して、ピットインしなければなりません。ピットインした後は、各自のピットに戻ることになっています。
公式予選の場合、レッドフラッグが振られると、残りの走行時間のカウントダウンがストップします。コース上の危険な状態が解消され次第、セッションが再開されます。
レッドフラッグが振られた時点で、残りの走行時間がわずかしか無い場合は、レッドフラッグをもって、そのセッションが終了となる場合があります。
レッドフラッグが振られた後に記録されたラップタイムは無効となります。
公式予選で、レッドフラッグが振られたことによって、タイムアタックを中断せざるを得なくなり、タイムを記録できなかったとしても、抗議は受け付けられません。
SUPER GTでは公式予選中にコースアウトした車両は自力で走行し復帰できた場合は、以降の公式予選セッションに出走することができますが、レースオフィシャルの手助けによって復帰した場合は再びコースインすることができません。
また、レッドフラッグ提示の原因と特定された車両は当該セッションのタイムは抹消されます。それまでにいくら速いタイムを記録していたとしても、レッドフラッグの原因となってしまった場合は、必然的にそのセッションの最後尾となってしまいます。
決勝でのレッドフラッグによる中断
大雨や濃霧のような天候の急変やアクシデントによりストップしたマシンがコースをふさいでしまうなどして、安全に競技を継続することが困難であるとレースコントロールが判断した場合には、レッドフラッグが振られ、レースは一時中断となります。
レッドフラッグが振られると
SUPER GTの決勝においてレッドフラッグが振られた場合、公式練習や公式予選の時と同様に、すべての車両は減速して、他の車両を追い越すことなくコースを1周しなければなりません。
公式練習や公式予選では、ピットインをして自身のピットに戻ることになっていますが、決勝では『赤旗ライン (レッドフラッグライン)』の手前に整列しなければなりません。
GT300クラスがアウト側、G500クラスがイン側に赤旗ラインに到着した順序で1列ずつ整列します。
赤旗ラインはコントロールライン付近に設定される場合が多く、ドライバーやチームには大会ごとの特別規則書やブリーフィングで赤旗ラインの場所が周知されます。
レッドフラッグが振られた後にピットインすることは認められていません。
レッドフラッグが振られるとピットロード出口はレッドシグナルが点灯し、クローズとなるため、すでにピットインしていた車両はコースインすることができなくなります。
赤旗ラインの手前に整列した車両から、エンジンを止め、コース上の安全が確認され、再開が決定するまでレースは一時中断となります。
レッドフラッグが振られたとき、ピット作業中の車両は直ちにピット作業をストップしなければなりません。
ピットロードに進入していた車両は自身のピットにストップしなければなりません。ピット作業が完了し、コースインしようとしていた車両はピットロードの赤旗ラインで停止しなければなりません。
出典:youtube.com
順位は赤旗提示前に戻る
コース上にストップした車両がコースをふさぐなどして、赤旗ラインの手前まで戻ることができなくなった車両がいたり、レッドフラッグの提示によって、大きく順位が変動した場合など、レース審査委員会の承認のもと、レッドフラッグが振られる前の順位に戻されます。
この時の順位は各車両の順位が特定できる最終のコントロールライン通過順となります。
レース中断の間の作業
レッドフラッグが振られ、レースが中断となっている間、ドライバーは車両から降りることができます。また、チームのメカニックによって、いくつかの作業を行うことが認められます。
- ドライバーの乗降
- シートベルトの脱着の補助
- ドライバー無線の装着
- ドリンクボトル、クールスーツの接続
- 日除け・雨避けカバーの設置
- 窓ふき、曇り除去
レッドフラッグが振られてレースが中断されている間も、計時システムは停止せずにカウントを継続し、周回数も記録されます。
アクシデントによりレッドフラッグが振られた場合は、レースが中断されている間に車両の撤去作業など、レース再開に向けた活動が行われます。悪天候によりレースが中断となった場合は、天候の回復を待ちます。
レースコントロールではレース再開の時刻が協議され、決定次第、チームに告知されます。
赤旗中断のままレース終了
先頭車両が2周回を完了する前に中止となった場合
ポイントは与えられません。
先頭車両が2周回を完了し、レース距離の75%未満で中止となった場合
与えられるポイントは半分となります。
先頭車両がレース距離の75%以上を完了した後で中止となった場合
すべてのポイントが与えられます。
レースの再開手順
レースコントロールでコース上の安全が確認されると、レースの再開が決定します。レース再開時刻はタイミングモニターのメッセージやレースコントロールからの無線連絡などによってチームに伝えられます。
レーススタートの時と同様に、レース再開時刻に向けてカウントダウンが行われ、5分前、3分前、1分前、30秒前のタイミングで警告音と共に表示が行われます。
レースの再開はセーフティカー先導で行われます。レース再開に向けて、セーフティカーが赤旗ラインの手前で整列している車両の前方で待機します。
レース再開 5分前
レース再開時刻の5分前になると、すべての作業が禁止されます。
赤旗ラインの手前に停止した車両の隊列はトップの車両が先頭に並んでいるとは限りません。そのため、レース再開時刻の5分前になったら、GT500クラス、GT300クラスのそれぞれのトップ車両の前にいる周回遅れの車両がオフィシャルの指示によってスタートします。この周回遅れの車両は他車を追い越すことなくコースを1周し、各クラスの最後尾に着きます。
レッドフラッグが振られたときにピットインしていた車両は、周回遅れの車両がスタートした後にピットアウトすることができます。他車を追い越すことなくコースを1周し、各クラスの最後尾に着きます。
レース再開 3分前
レース再開時刻の3分前になると、ドライバー、競技役員以外の人はコース上から退去しなければなりません。
レース再開 1分前
レース再開時刻の1分前になると、レース再開に向けて、ドライバーは車両のエンジンを始動します。
レース再開時刻
レッドフラッグによるレース中断後の再開はセーフティカー先導により行われます。
レース再開時刻になるとグリッド前方でグリーンフラッグが振られ、セーフティカーの先導によって隊列がスタートします。オブザベーションポストでは、『SCボード』が提示され『イエローフラッグ』が振られます。
セーフティカーの後方にGT500クラスが隊列を形成し、その後、GT300クラスが隊列を形成し、走行を行います。
最後尾の車両がピットロード出口付近を通過した後、ピットロード出口のシグナルがグリーンとなります。ピットインしていた車両はセーフティカーを先頭とした隊列走行に加わることができます。
出典:youtube.com
セーフティカー先導走行
セーフティカー先導によってレースが再開された後の手順は通常のセーフティカーの運用手順に準拠します。
悪天候によりレース中断となった場合は、セーフティカー先導による隊列走行が数周に渡って行われる場合があります。
その後、通常のセーフティカーの運用と同様に、セーフティカーがピットインした後、レースが再開されます。
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