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2022年 スーパーフォーミュラ レギュレーションの主な変更内容

2022年

 

2022年1月4日、JAFは2022年シーズンのスーパーフォーミュラのレギュレーション変更の概要を発表しました。今回発表されたレギュレーション変更内容について解説します。

 

 

ポイントシステムの一部改訂

有効ポイント制の廃止

2021年シーズンのスーパーフォーミュラでは2020年シーズンに続いて新型コロナウイルス『COVID-19』の感染拡大の影響のため、外国人ドライバーに対する渡航制限やWECなどへの海外のレースシリーズへ参戦するドライバーの自己隔離により、すべてのレースに参戦できない場合がありました。

そのため、2021年シーズンは2020年シーズンに続き、全7戦のうち、全5戦の有効ポイント制で争われました。全7戦で開催される大会のうち、獲得ポイントの多かった5戦のポイントが採用されるというルールです。

2022年シーズンのスーパーフォーミュラでは、2020年シーズンと2021年シーズンに導入された5戦の有効ポイント制が廃止され、2019年シーズン以前と同様に、すべての大会で獲得したポイントの合計で争われます。

 

1大会2レース制での獲得ポイントの変更

2021年シーズンはすべての大会で1大会1レース制で行われましたが、1大会2レース制で行われた場合、各々のレースで獲得できるポイントは通常の獲得ポイントの半分となっていました。

2022年シーズンでは、1大会1レース制で行われた場合、各々のレースで獲得できるポイントは通常と同じポイントが与えられることになります。

2022年シーズンは富士スピードウェイ、鈴鹿サーキット、モビリティリゾートもてぎでの3大会において1大会2レース制のフォーマットで開催されます。

 

同ポイントの場合の決定方法の変更

獲得したポイントが同ポイントの場合、2021年シーズンでは有効ポイント制を考慮した決定方法となっていましたが、2022年シーズンは純粋に高得点を得た回数の多い順に順位を決定する方法となります。

それでも順位が決定しない場合は最終戦における獲得ポイントが多い方が上位となります。

 

2022年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第7条 選手権得点

2. 選手権レースとして認定された各レースにおいて、ドライバーおよびチームに与える得点は、下記の得点基準を適用する。
非得点者があった場合は、その順位を繰り上げて得点が与えられる。

1) ドライバーに対する得点:
(1) 得点は各認定レースの総合順位に基づき、下記の得点基準に従い授与される。
得点基準:
① 1大会1レース制の場合:
1位-20点   6位-5点
2位-15点   7位-4点
3位-11点   8位-4点
4位-8点   9位-2点
5位-6点   10位-1点

1大会2レース制の場合: 夫々に上記の得点

2) チームに対する得点:
(3) 各レースの順位による得点は、ドライバーに対する得点基準と同じとする。

4) 得点合計の対象となるレース数は、選手権レースとして開催されたレースのすべてとなる。 

 

第8条 デッドヒート (同着)

2. 複数のドライバーまたはチームが同一の得点を得た場合は、下記の基準を用いて上位を決定する。

1) 高得点を得た回数の多い順に順位を決定する。

2) 上記1)の回数も同一の場合、最終戦における得点をもって決定する。
最終戦の得点によっても順位が決定できない場合は、最終戦の前の競技会における得点をもって決定する。それでも結果がでない場合は、さらにその前の競技会における得点というように遡って順位が決まるまで続ける。

 

 

使用できるエンジンは年間2基まで

2021年シーズンのスーパーフォーミュラでは、シーズンを通して使用できるエンジンの数が1基までと定められていましたが、2022年シーズンにおいては、年間2基までに変更されます。

規定数を超えてエンジンを交換する場合は、2021年シーズンと同様に公式予選結果から10グリッド降格のペナルティが科せられます。

 

2022年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第24条 車両とエンジン

2. エンジン

2) 各競技参加者が使用できるエンジンは、年間を通じ最大2基とする。

 

 

レース中に科されるペナルティの軽減

2021年シーズンからスーパーフォーミュラではF1のように『5秒間のタイムペナルティ』と『10秒間のタイムペナルティ』が導入されています。

2022年シーズンからレース中の違反行為に対して科せられるペナルティにおいて、これまでドライブスルーペナルティが科せられていた場合においても、タイムペナルティが適用されるようになります。

 

  2021年シーズン 2022年シーズン
反則スタート ドライビングスルーペナルティ 以上 タイムペナルティ 以上
黄旗無視などのH項違反 ペナルティストップ10秒 以上 タイムペナルティ 以上
ピット作業違反 ドライビングスルーペナルティ 以上 タイムペナルティ 以上
ピットレーンの速度制限違反 ドライビングスルーペナルティ 以上 タイムペナルティ 以上
危険なドライブ行為 ドライビングスルーペナルティ 以上 タイムペナルティ 以上
スタート進行中の違反行為 ドライビングスルーペナルティ 以上 タイムペナルティ 以上

 

2022年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第15条 インシデント

8. スタート進行中を含めた決勝レースで執行される罰則は、以下の通りとする。

2)下記の反則行為について、罰則が決定したならば、直ちに罰則の種類を示すボード、当該車両の競技番号を記入した黒のボードがコントロールラインで表示され、合わせてピット放送が行われる。
①反則スタート:タイムペナルティまたは、それ以上。
②黄旗無視等のH項違反:タイムペナルティまたは、それ以上。
③ピット作業違反:タイムペナルティまたは、それ以上。
④ピットレーンの速度制限違反:タイムペナルティまたは、それ以上。
⑤本条項1.違反:タイムペナルティまたは、それ以上。または他の罰則。いずれかの罰則に加えペナルティポイント。
⑥スタート進行中の違反行為:タイムペナルティまたは、それ以上。

 

 

公式予選で赤旗原因となったドライバーに対する運用変更

スーパーフォーミュラでは、公式予選中にコースアウトしてしまいグラベルから抜け出せなくなったりして、コースマーシャルなどの競技役員の手助けを受けた場合、その後ピットに戻ることができても、再度コースインすることが認められていません。

2022年シーズンから、競技役員の手助けを受けなかった場合においても、赤旗の原因と特定された場合は再度コースインすることが認められなくなります。

 

2022年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第27条 プラクティスセッション (公式予選等)

7. 公式予選中にコースアウトした車両は、当該予選中、赤旗中断中およびインターバル中に自力で走行し自己のピットに戻った場合は、以降の公式予選に出走することが許される。ただし、その際に競技役員の手助けを受けた場合は、再びコースインすることは許されない。また、赤旗中断の原因となった車両も再びコースインすることは許されない。
なお、黄旗もしくは赤旗提示の原因と特定されたドライバーは、罰則の対象となる場合がある。 

 

 

フォーメーションラップ中に遅れてしまった場合の運用変更

スーパーフォーミュラでは、フォーメーションラップ中に何らかの理由により、グリッド順の順位を保てなくなった場合、自己のポジションに戻るために他の車両を追い越すことが認められています。

2021年シーズンでは、ピット進入ロードに到達するまでに自己のポジションに戻ることができなかった場合は、最後尾グリッドからスタートしなければなりませんでした。

2022年シーズンでは、ピットロード入口付近に設定されている第1セーフティカーラインに到達するまでに自己のポジションに戻ることができなかった場合は、最後尾グリッドからのスタート、もしくはピットスタートとなります。

 

2022年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第31条 スタート手順

6. フォーメーションラップにおいて、グリッドを離れる際に出遅れた車両は、最後尾の車両がスタートラインを横切る前までに動き出した場合に限り、フォーメーションラップ中に自己のポジションに戻るために他の車両を追い越すことが許される。

7. 理由の如何にかかわらずフォーメーションラップの途中でスタート順序の位置を保てなかった車両は、安全に配慮し、自己のポジションに戻るために他の車両を追い越すことが許される。

8. 上記6及び7の車両が、第1セーフティーカーラインに到達するまでに自己のポジションに戻ることが出来なかった場合は最後尾グリッドもしくはピットレーンからのスタートとする。該当ドライバーが複数の場合、グリッド後方における新しいポジションは、当初のスターティングポジションに基づき位置決めされる。

9. フォーメーションラップにおいて、グリッドを離れる際に出遅れ、最後尾の車両がスタートラインを横切る前までに動き出せなかった車両に対しては、メインフラッグタワーにて黄旗が提示され、他の車両を追い越すことが禁止される。

 

 

参考リンク

 

 

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