2024年 F1 第4戦 日本GP 開催概要

 

2022年 スーパーフォーミュラの赤旗による『セッション中断と再開』の手順

2022年

 

2023年シーズンの内容については
こちらを参照ください。

 

スーパーフォーミュラではF1のような他のモータースポーツと同様にコースをふさいでしまうような大きなアクシデントが発生したり、大雨のために車両が安全にコースを走行することができない場合など、レースコントロールが競技の続行が困難と判断した場合は、安全のためにレッドフラッグが振られ、レースは一時中断となります。

レッドフラッグはすべてのオブザベーションポストで振られ、メインストレートのグリッド前方にあるレースシグナルはレッドライトが点灯されます。ピットロード出口のシグナルもレッドライトが点灯し、ピットアウトすることができなくなります。

レッドフラッグが振られると、コース上の車両は他の車両を追い越すことなく走行をして、指定された場所へ車両を停止しなければなりません。

 

 

 

フリー走行でのレッドフラッグによる中断

スーパーフォーミュラのフリー走行において、レッドフラッグが振られた場合、コース上のすべての車両は減速して、他の車両を追い越すことなくコースを1周して、ピットインしなければならないルールになっています。ピットインした後は、各自のピットに戻ることになっています。

ピットインをせずに走行を続けた場合は、レッドフラッグを無視したとしてペナルティが科せられる場合があります。

レッドフラッグが振られると、コース上の安全が確認されるまで、セッションは一時中断となります。フリー走行の場合はレッドフラッグが振られると、残りの走行時間のカウントダウンはそのまま進み続けます。レッドフラッグにより、セッションが長時間にわたって中断されても、当初の予定通りの時間にセッションが終了します。

コース上の危険な状態が解消された場合、セッションが再開されます。再開の時刻はタイミングモニターのメッセージやレースコントロールからの無線などによって事前にチームへ伝えられます。

レッドフラッグが振られた時点で、残りの走行時間がわずかしか無い場合は、レッドフラッグをもって、そのセッションが終了となる場合があります。

セッションが長時間にわたって中断された場合などは、走行時間が延長される場合もあります。

 

 

公式予選でのレッドフラッグによる中断

スーパーフォーミュラの公式予選において、レッドフラッグが振られた場合、フリー走行でのレッドフラッグの運用と同様に、すべての車両は減速して、他の車両を追い越すことなくコースを1周して、ピットインしなければなりません。ピットインした後は、各自のピットに戻ることになっています。

公式予選の場合、レッドフラッグが振られると、フリー走行の時と異なり、残りの走行時間のカウントダウンが止まることになっています。コース上の危険な状態が解消され次第、セッションが再開されます。

レッドフラッグが振られた時点で、残りの走行時間がわずかしか無い場合は、レッドフラッグをもって、そのセッションが終了となる場合があります。状況によっては、走行時間が延長される場合もあります。

レッドフラッグが振られると減速して走行しなければならず、ピットインしなければならない義務が発生します。そのため、レッドフラッグが振られた後に記録されたラップタイムは無効となります。

公式予選でレッドフラッグが振られたことによってタイムアタックを中断せざるを得なくなり、タイムを記録できなかったとしても、抗議は受け付けられません。

スーパーフォーミュラでは公式予選中にコースアウトした車両は自力で走行し復帰できた場合は、以降の公式予選セッションに出走することができますが、レースオフィシャルの手助けによって復帰した場合やレッドフラッグの原因と特定されたドライバーは再びコースインすることができません。

公式予選中に赤旗もしくは黄旗の原因と特定されたドライバーはペナルティの対象となる場合があります。

 

 

決勝でのレッドフラッグによる中断

レース中にアクシデントによってストップしてしまったマシンがコースをふさいでしまったり、大雨や濃霧のような天候の急変などによって、安全にレースを継続することが困難であるとレースコントロールが判断した場合には、レッドフラッグが振られてレースは一時中断となります。

 

レッドフラッグが振られると

スーパーフォーミュラの決勝においてレッドフラッグが振られた場合、フリー走行や公式予選の時と同様に、すべての車両は減速して、他の車両を追い越すことなくコースを1周しなければなりません。

フリー走行や公式予選では、ピットインをして自身のピットに戻ることになっていますが、決勝では『赤旗ライン (レッドフラッグライン)』の手前に到着した順から1列に整列しなければなりません。

赤旗ラインはメインストレート上のコントロールライン付近に設定される場合が多く、ドライバーやチームには大会ごとの特別規則書やブリーフィングで赤旗ラインの場所が周知されます。

レッドフラッグが振られるとピットロード出口はレッドシグナルが点灯し、クローズとなるため、すでにピットインしていた車両はコースインすることができなくなります。

赤旗ラインの手前に整列した車両から、エンジンを止め、コース上の安全が確認され、再開が決定するまでレースは一時中断となります。

 

順位は赤旗提示前に戻る

コース上にストップした車両がコースをふさぐなどして、赤旗ラインの手前まで戻ることができなくなった車両がいたり、大きく順位が変動した場合など、レース審査委員会の承認のもと、レッドフラッグが振られる前の順位に戻されます。

この時の順位は各車両の順位が特定できる最終のコントロールライン通過順となります。

計時システムはレッドフラッグによってレースが中断されている間も停止せずにカウントを継続し、周回数も記録されます。

 

レース中断の間の作業

レッドフラッグが振られてレースが中断となっている間はチームのメカニックによる作業が認められます。ただし作業がレースの再開の妨げとなってはなりません。

レッドフラッグが振られる前にすでにピットインをしていた車両については給油を行うことが認められます。

 

赤旗中断のままレース終了

レース中にレッドフラッグが振られてレースが中断したまま再開することができずに、そのままレースが終了となる場合もあります。

このような場合、スーパーフォーミュラでは、レッドフラッグが振られた時点での順位ではなく、レッドフラッグが振られる1周前の順位がレース結果になります。また、レース結果に応じて獲得できるポイントの数は、レッドフラッグが振られた時点で先頭の車両が走行していた周回数によって変化します。

 

先頭車両が2周回を完了する前に中止となった場合

 ポイントは与えられません。

 

先頭車両が2周回を完了し、レース距離の75%未満で中止となった場合

 与えられるポイントは半分となります。

 

先頭車両がレース距離の75%以上を完了した後で中止となった場合

 すべてのポイントが与えられます。

 

 

レースの再開手順

レースコントロールでコース上の安全が確認されると、レースの再開が決定します。レース再開時刻はタイミングモニターのメッセージやレースコントロールからの無線連絡などによってチームに伝えられます。レース再開時刻の通知はレース再開時刻の10分前に先駆けて行われます。

レーススタートの時と同様に、レース再開時刻に向けてカウントダウンが行われ、10分前、5分前、3分前、1分前、15秒前のタイミングで警告音と共に表示が行われます。

レースの再開はセーフティカー先導で行われます。レース再開に向けて、セーフティカーが赤旗ラインの手前で整列している車両の前方で待機します。

 

レース再開時間 10分前

警告音やボードの提示により、レース再開の10分前がチームやドライバーに知らされます。

 

レース再開時間 5分前

警告音やボードの提示により、レース再開5分前がチームやドライバーに知らされます。

 

レース再開時間 3分前

全ての車両はタイヤの装着が完了していなければなりません。この時点でタイヤが装着されていない車両は最後尾からのスタート、もしくはピットレーンからのスタートになります。

レッドフラッグが振られる前にピットインしていた車両はマーシャルカーの先導によりコースインをして、コースを1周走行した後、赤旗ラインに整列している車両の後方に並ぶことができます。

ただし、コースインするためにはレース再開時間の3分前までにピットロード出口で待機していなければなりません。この時、レッドフラッグが振られた後にピットインした車両はコースインすることができません。

グリッド上では、先頭車両とセーフティカーの間にいる周回遅れ車両はセーフティカーを追い越してマーシャルカーの先導によりコースを1周走行し、赤旗ラインに整列している車両の後方に並ぶことができます。

 

レース再開時間 1分前

チームクルーは車両のエンジン始動します。

チームクルーは15秒前ボードが提示されるまでにグリッドから退去しなければなりません。

 

レース再開時間 15秒前

チームクルーのグリッドからの退去完了

 

レース再開時間

グリーンライトが点灯され、セーフティカー先導によってレースが再開されます。

出遅れてしまった車両がいた場合は、最後尾の車両が赤旗ラインを通過する前であれば、元の順位に戻るために他の車両を追い越すことが認められます。

最後尾の車両が赤旗ラインを通過した後も動き出せなかった場合は、再スタート後、最後尾に並ばなければなりません。

最後尾の車両がピットロード出口付近を通過した後、ピットロード出口のシグナルがグリーンとなります。レッドフラッグが振られた後にピットインした車両はセーフティカーを先頭とした隊列走行に加わることができます。

 

セーフティカー先導走行

セーフティカー先導によってレースが再開された後の手順は通常のセーフティカーの運用手順に準拠します。

F1では、レッドフラッグによりレースが中断となった後、レースがスタンディングスタートによって再開される場合がありますが、スーパーフォーミュラでは、通常のセーフティカー解除と同様にローリングスタートによってレースが再開されます。

 

 

レギュレーション

2022年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第27条 プラクティスセッション(公式予選等)

7. 公式予選中にコースアウトした車両は、当該予選中、赤旗中断中およびインターバル中に自力で走行し自己のピットに戻った場合は、以降の公式予選に出走することが許される。ただし、その際に競技役員の手助けを受けた場合は、再びコースインすることは許されない。また、赤旗中断の原因となった車両も再びコースインすることは許されない。
なお、黄旗もしくは赤旗提示の原因と特定されたドライバーは、罰則の対象となる場合がある。

 

第34条 レースの中断およびレースの再開

事故によってサーキットが閉鎖されたり、天候またはその他の理由で競技の継続が危険となったため、決勝レースを中断する必要が生じた場合、競技長は赤旗をすべての監視ポストで、また赤ライト(中断ライト)をライン上において提示することを命ずる。

1. レースの中断
1) 中断の合図提示後は、追い越しは禁止され、ピット出口は閉鎖される。
その後、全車は赤旗ラインの後方にゆっくりと進み、そこで先頭車両の位置に関わらず一列で停止しなければならない。その後、レースが再開される際のすべての車両のグリッドは、赤旗ラインに停止した順にスタッガードフォーメーションに配列されるものとする。
コースが閉鎖されたこと等によりグリッドに戻ることができなくなった車両がある場合、当該車両はコースが使用可能な状態になり次第グリッドに戻される。
この場合、レースが再開される際のすべての車両のグリッドは、審査委員会の承認のもと、レースが中断される前の順に配列されるものとし、各車両の位置が特定できる最終のコントロールライン通過順とする。
上記の全ての車両は、レースを再開することを許可される。
セーフティカーは、赤旗ラインの前方に進み出る。その後、オフィシャルカーがセーフティカーと赤旗ラインの間に縦列に停車する。

2) レース中断の間は、
- レースも計時システムも停止することはない。
- 車両が一旦赤旗ライン後方に停止した後、またはピットに入った後は作業を行うことができるが、この場合の作業がレースの再開の妨げとなってはならない。
- レース中断の合図が提示されたときに、すでにピット入口あるいはピットレーンにいた車両を除き、給油は禁止される。
- グリッド上には、チーム員と競技役員のみが立ち入りを認められる。

3) 車両はレース中断後にピットレーンに進入することができるが、中断後にピットレーンに進入した車両およびグリッドからピットレーンに移動した車両のドライバーに対し、レース再開後にドライビングスルーペナルティが課せられる。レース中断の合図が提示されたときに、すでにピット入口あるいはピットレーンにいた車両のドライバーについてペナルティを課されることはない。

4) レース再開により、レースが中断されたときにピット入口あるいはピットレーンにいた車両の内、レース中断後にピットレーンへ進入した車両を除きピットを出ることができる。この場合、レース再開の3分前ボード提示後にオフィシャルカーの先導により1周回を完了する車両列の後方へ合流することが許される。ただし、3分前ボードが提示された時点でピットレーン出口にいた車両に限られる。
レース中断後にピットレーンへ進入した車両は、この場合のコースインは認められない。上述の事項を条件として、ピット出口よりレースを再開しようとする全ての車両は、他車を不当に遅らせることがない限り、自力で出口にたどり着いた順にレース再開をすることができる。

5) これらの状況下では、ファストレーンでの作業が許可されるが、かかる作業はすべて以下に限られる:
- エンジンの始動および当該行為に関連する準備;
- 冷却および加熱装置の取り付けおよび取り外し;
- ホイール交換;
ドライバーは常に競技役員の指示に従わなければならない。

2. レースの再開
1)遅延はできる限り短く保たれ、再開の時刻がわかると直ちに、チームはピット放送等を通じて知らされる。いかなる場合にも、少なくとも10分前の警告が知らされる。

2) スタート再開前に、10分前、5分前、3分前、1分前、及び15秒前のボード(またはシグナル)が表示される。それらのいずれのボード(またはシグナル)も警告音を伴うものとする。

3) 3分前ボード(またはシグナル)が提示されるまでに、すべての車両はホイールを装着していなければならない。このボード(またはシグナル)以降のホイールの取り外しはピットレーンにおいてのみ許可される。3分前ボード(またはシグナル)提示時にすべてのホイール装着がされていない車両はすべて、グリッドの最後尾かピットレーンからスタートしなければならない。この状況では、黄旗を持った競技役員が、グリッドを離れることのできる全車両が赤旗ラインを通過し終えるまで、(3分前に)ホイール装着のなかった車両がグリッドを離れないよう制する。
3分前ボード(またはシグナル)提示後、コースの周回時間を考慮し、適切な時点で、先頭車両と赤旗ラインの間にいる車両は、オフィシャルカーの先導により追い越しをすることなく、もう1周回を完了するよう合図され、セーフティカー後方の車両列に合流しなければならない。

4) 1分前ボード(またはシグナル)が提示された後にエンジンは始動されなければならず、チームのスタッフはすべて、15秒前ボード(またはシグナル)が提示されるまでに、すべての機材を持ってグリッドから退去する。15秒ボード(またはシグナル)が提示された後で援助が必要となったドライバーは、腕を挙げなければならない。グリッドを離れることができる残りの車両が出発すると、競技役員が車両をピットレーンに押すよう指示される。この場合、黄旗を持った競技役員が当該車両の脇に立ち、後ろのドライバーに警告を与える。

5) レースはグリーンライトが点灯すると、セーフティカーの後方より再開される。
セーフティカーは、以下の場合を除き、1周回後にピットに入る。
- すべての車両がセーフティカー後方でまだ整列されていない。
- チームクルーがまだグリッド上の物を撤去している。
- さらに介入が必要な状況が重ねて発生している。

6) グリーンライトが点灯すると、セーフティカーは後続のすべての車両と共にグリッドを離れる。その際、車両は赤旗ライン後方に整列した順序で、車両5台分の距離以下を保って続く。列最後尾の車両がピットレーン終了地点を通過するとすぐに、ピット出口のライトがグリーンに変わる。その時ピットレーンにいる車両はすべて、コースに出て、セーフティカー後方の車両隊列に合流することができる。

7) この周回の間の追い越しは、赤旗ラインを離れる際に遅れてしまい、その後ろの車両がその車両を追い越さないと隊列の残りを不当に遅らせることになってしまう場合にのみ許される。この場合、ドライバーはレース中断前の順序を取り戻す場合においてのみ追い越しが許される。

8) 赤旗ラインを離れる際に遅れてしまったドライバーは、残りの車両がラインを通過した後も動かなかった場合、他の走行している車両を追い越してはならない。当該車両はセーフティカー後方の車両列の最後尾につかなければならない。2名以上のドライバーが関与した場合には、グリッドを離れた順に、隊列の最後尾に整列するものとする。

9) 審査委員会により、この周回中に不必要に他の車両を追い越したと判断されたドライバーに対しては、第15条8.1)①あるいは②のいずれかのペナルティが課せられる。

10) この周回の間は、FIA国際競技規則付則H項2.9.15~2.9.18が適用される。

11) レースが再開できなかった場合は、レースは中断の合図が出された周回の1つ前の周回が終了した時点の結果が採用される。

12) 1大会2ヒート制の場合、本条項は、ヒート毎に適用する。

13) ピットレーンの赤旗ラインを使用してレースを再開する実施方法は別途規定する。

 

 

アーカイブ