2024年 F1 第22戦 ラスベガスGP 開催概要

 

2022年 スーパーフォーミュラの『スペアカー』『エンジン交換』に関するルール

2022年

 

2023年シーズンの内容については
こちらを参照ください。

 

F1ではスペアカーを使用することがレギュレーションで禁止されています。クラッシュやトラブルなどによって走行できなくなったとしても、車両を交換することが認められていないため修復しなければなりません。

また、F1ではシーズンを通して使用できるパワーユニットやギアボックスの数に制限があります。規定の数を超えて使用した場合は、グリッド降格のペナルティが科せられます。

スーパーフォーミュラにおいても、スペアカーの使用とエンジン交換に関するルールがありますので解説します。

 

 

スペアカーの使用禁止

スーパーフォーミュラではF1と同様にスペアカーの使用は禁止されています。

スーパーフォーミュラでは車体(シャシー)を『サバイバルセル(モノコック)』と定義しています。

 

 

エンジンは年間2基まで

2021年シーズンのスーパーフォーミュラではシーズンを通して1基のエンジンを使用し続けなければならないレギュレーションでしたが、2022年シーズンのスーパーフォーミュラではシーズンを通して最大2基のエンジンが使用できることになりました。

シーズン中に2基を超えてエンジン交換を行う場合は以下に示すグリッド降格のペナルティが科せられます。

 

 

エンジン交換に対するペナルティ

スーパーフォーミュラでは、レギュレーションで定められた規定の数を超えてエンジン交換を実施した場合、公式予選の結果から『10グリッド降格のペナルティ』が科せられます。

決勝日の午前中に行われるフリー走行の終了時刻から1時間が経過した後でエンジン交換を行った場合は、10グリッド降格ではなく、最後尾からのスタートとなります。

 

公式車両検査開始前までにエンジンを交換

公式予選の結果から10グリッド降格のペナルティが科せられます。ただし、他車に起因する不可抗力のエンジン破損の場合は、次の大会でエンジンを交換してもペナルティが科せられません。

2021年シーズンまでのスーパーフォーミュラでは、前大会の決勝レースにおいてエンジン破損によってポイントを獲得できなかった場合はペナルティが科せられませんでした。

2020年の鈴鹿サーキットで開催された第6戦の決勝でVANTELIN TEAM TOM’Sのニック・キャシディ選手がエンジントラブルのためリタイヤとなりました。そのため、次戦の富士スピードウェイで開催された第7戦ではペナルティを科せられることなく、エンジンを交換することが認められました。

2022年シーズンでは、エンジントラブルのためエンジン交換を行った場合は、他車に起因する不可抗力のエンジン破損の場合を除いて、グリッド降格のペナルティが科せられます。

 

決勝日のフリー走行終了から1時間経過するまでにエンジンを交換

公式予選の結果から10グリッド降格のペナルティが科せられます。

 

決勝日のフリー走行終了から1時間経過した後でエンジンを交換

決勝日の午前中に開催されるフリー走行が終了してから1時間が経過した後でエンジンを交換した場合は、10グリッド降格ではなくグリッド最後尾からのスタートとなります。

この場合、当初のグリッドは空いた状態となるため、他のドライバーのグリッドに変更はありません。

 

1大会期間中に2度のエンジンを交換

1大会の期間中に2度のエンジン交換を行った場合、決勝はピットレーンからのスタート(ピットスタート)となります。

 

 

レギュレーション

2022年全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第24条 車両とエンジン

1. 車両:
1) 予備車両またはスペアカー等の使用は認められない。

2) 車体(シャシー)とは、サバイバルセル(モノコック)と定義し、シャシー製造者により貼付された「車体番号プレート」と車体に埋め込まれた「トランスポンダ番号」により特定、識別されるものとする。

2. エンジン:
参加車両のエンジンは、次の通り使用制限される。

1) 各車両に搭載されるエンジンは、固有の識別番号が付され、封印を施して管理される。

2) 各競技参加者が使用できるエンジンは、年間を通じ最大2基とする。

3) エンジンの識別番号は、各レースの公式予選前日の17時までにエンジン管理者によりオーガナイザーに届け出されるものとする。

4) 上記3)で届け出されたエンジンを交換する場合、競技参加者は、速やかにオーガナイザーに届け出ることとし、その場合には以下の措置が適用される。

① 公式車両検査開始前までのエンジン交換:
決勝レースのグリッド位置を公式予選結果から10グリッド降格される。
ただし、他車に起因する不可抗力のエンジン破損の場合はこの限りではない。

② 公式車両検査終了後、決勝レース当日のフリー走行終了後(当該フリー走行が実施されない場合は公式予選終了後)1時間までの間のエンジン交換:
決勝レースのグリッド位置を公式予選結果から10グリッド降格される。

③ 決勝レース当日のフリー走行終了後(当該フリー走行が実施されない場合は公式予選終了後)1時間経過後、スタート手順開始までのエンジン交換:
決勝レースのグリッドは最後尾とし、且つ当該車両の当初のグリッドは空けたままとする。

④ 大会期間中、上記①~③のケースによる2回以上のエンジン交換:
決勝レースは、ピットスタートとする。

⑤ 1大会2レース制の場合、上記②~③の運用は以下の通りとする。

・公式車両検査終了後、第1レースのスタート手順開始までのエンジン交換:
第1レースのグリッド位置を公式予選結果から10グリッド降格される。

・第1レーススタート後、第2レーススタート手順開始までのエンジン交換:
第2レースのグリッド位置を公式予選結果から10グリッド降格される。

5) 公式予選日前日までに新たに使用する、または新たに使用したエンジンに製造上の瑕疵が発覚し、翌日の公式車両検査までにエンジンを交換した場合には、本条2.4)①および④の措置は適用されない。

6) 本規則第27条1.2)の公式予選を実施する競技会においては、本条2.5)は適用せず、次の措置を適用する。
当該公式予選に構成されるフリー走行において、新たに使用する、または新たに使用したエンジンに製造上の瑕疵が発覚した場合には、エンジンの交換が認められ、本条2.4)②の措置は適用されない。ただし、当該フリー走行終了時刻から1時間以内に競技会審査委員会の承認を得て、再車両検査を受けなければならない。

7) 2022年スーパーフォーミュラ(SF)車両規定第4条エンジンに基づくオーバーテイクシステムの運用は、当該競技会特別規則または、公式通知に明記される。

 

 

アーカイブ