危険なドライブ行為
No.23『MOTUL AUTECH GT-R』
岡山国際サーキットで開催された2021年SUPER GT 第1戦では、レース中盤、GT500クラスの23号車 MOTUL AUTECH GT-Rと8号車 ARTA NSX-GTが並走の状態でリボルバーコーナーへ進入したとき、2台が接触しました。
接触によってコントロールを乱した23号車はGT300クラスの2号車 muta Racing Lotus MCへ衝突し、23号車と2号車は車両に大きなダメージを負ってしまい、最終的に2台はレースをリタイヤすることとなりました。
また、この一連のアクシデントの混乱を避けるために、12号車 カルソニック IMPUL GT-Rがスピンをしてしまい、順位を落とすことになりました。
あぁぁぁぁ…MOTUL AUTECH GT-Rが….😢#SUPERGT 2021 第1戦 岡山
決勝 生中継&LIVE配信https://t.co/VT7FKBSDTZ#SUPERGT2021#jspoms pic.twitter.com/ylTNsyBIbT— J SPORTS❤️モータースポーツ (@jsports_motor) April 11, 2021
23号車は接触のダメージによってリタイヤとなりましたが、レース後、危険なドライブ行為として、ドライブスルーペナルティが科せられました。
23号車と8号車が接触したとき、23号車の方が8号車よりも前に位置していました。23号車がリボルバーコーナーで8号車にインを突かれないように8号車の進路を塞ごうとして接近した結果、接触が発生したと考えられます。
国際映像を確認するだけでは、8号車が23号車に追突したようにも見えますが、レースコントロールでは国際映像だけでなく、サーキットに設置されている監視カメラの映像でも検証されること、レース後、23号車から抗議が挙がっていないことから、レースコントロールの判断が正しいと考えられます。
23号車と8号車の2台だけの接触であれば、接触の原因となった23号車がコントロールを乱しただけのレーシングアクシデントで済んだのではないかと考えられますが、今回のアクシデントでは、23号車は関係の無い2号車に衝突し、リタイヤを強いるダメージを負わせてしまいました。
その結果、スチュワードは一連の混乱の原因が23号車にあったと判断し、23号車に対してペナルティを科したのではないかと考えられます。
今回のケースは2020年にツインリンクもてぎで開催されたSUPER GT 第4戦でのV字コーナーで発生した87号車 T-DASH ランボルギーニ GT3と8号車 ARTA NSX-GTの接触に似たケースであると考えられます。
この時、接触の結果、87号車はスピンをして19号車 WedsSport ADVAN GR Supraに衝突して19号車はリタイヤとなってしまいました。この接触の原因は87号車にあると判定され、危険なドライブ行為に対して、ドライブスルーペナルティが科せられました。