2024年 F1 第22戦 ラスベガスGP 開催概要

 

2020年 SUPER GT 第4戦 ツインリンクもてぎ V字コーナーでのアクシデント

 

危険なドライブ行為
No.87『T-DASH ランボルギーニ GT3』

ツインリンクもてぎで開催された2020年SUPER GT第4戦では、レースがスタートしてGT500クラスの車両が初めてGT300クラスの集団と絡み始めたタイミングで大きなアクシデントが発生しました。

10周目のV字コーナーへの進入時に、GT500クラスの8号車 ARTA NSX-GTとGT300クラスの87号車 T-DASH ランボルギーニ GT3が接触しました。この接触により、87号車はスピンをし、コントロールを失ったままV字コーナーのインを横切り、前方を走行していた19号車 WedsSport ADVAN GR Supraに衝突しました。

87号車と19号車は共にマシンを大きく破損し、V字コーナーでリタイヤとなりました。この2台の車両回収の作業を行うため、レースは9周目から14周目にかけてセーフティカーが導入されることになりました。

 

 

GT500クラスの車両とGT300クラスの車両が接触する場合は、GT500クラスの車両に非があるケースが多いと思います。GT500クラスの車両の方がスピードが速く、GT300クラスの車両をかき分けながら走行し、その最中にGT300クラスの車両をひっかけて接触してしまうケースが多いからです。

今回の接触は手前のS字コーナーの2つ目で8号車は87号車の右側に並び、V字コーナーに向けて87号車を追い越そうとしていました。しかし、8号車の前方には同じくGT500クラスの19号車が走行しており、8号車は思うように前に進むことができず、87号車と並走するような形でV字コーナーに進入していきました。

国際映像でも分かるとおり、GT500クラスの8号車の走行ラインは左右に動かず、V字コーナーに向けて、まっすぐなレーシングラインで走行しているように見えます。映像ではわかりづらいですが、87号車はV字コーナーへアプローチするために、右側に寄って行ったのではないかと考えられます。その結果、8号車と87号車は接触し、87号車はスピンしました。

この8号車と87号車の接触だけであれば、87号車に非があると考えられますが、危険なドライブ行為としてペナルティを科すほどではなく、レーシングアクシデントで済んだのではないかと考えられます。

しかしながら、87号車は8号車との接触の結果スピンをし、コントロールを失ったことによって、前方を走行する関係の無い19号車に衝突した行為がスポーティングレギュレーションに記載の「危険なドライブ行為」にあたると判定され、ペナルティに至ったと考えられます。

 

2020 SUPER GT Sporting Regulations

第13条 インシデント

1. 競技会期間中いかなる場合においても「危険なドライブ行為」を行なってはならない。危険なドライブ行為とは、

a. 付則-7「GTAドライビング・モラルハザード防止制度」に抵触する行為
b. 他の競技車両のコースアウトを強いるもの
c. 他の競技車両による正当な追い越し行為を妨害するもの
d. 追い越しの最中に他の競技車両を不当に妨害するもの
e. FIA国際競技規則付則L項第4章第2条に違反したもの

等を指し、その行為が危険と判定されたものをいう。

©GTA

 

 

 

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