2021年 F1 第12戦 ベルギーグランプリ
スパ・フランコルシャン・サーキットで開催された2021年F1第12戦ベルギーグランプリでは、雨による悪天候のため、フォーメーションラップのスタート時刻が25分ディレイとなりました。
現地時間の15時25分にセーフティカー先導でフォーメーションラップが開始されたものの、フォーメーションラップ中にレッドフラッグが振られ、スタートはさらに遅れることになりました。
2時間以上の中断の後、現地時間の18時17分にセーフティカー先導でレースがスタートされましたが、セーフティカー先導による走行のまま、3周目にレッドフラッグが振られ、再度、レースが中断となりました。
レースは再開されることなく、そのまま終了となりました。
🚩 RED FLAG 🚩
Race control have called the drivers back to the pits due to the continuing wet conditions on track #BelgianGP 🇧🇪 #F1 pic.twitter.com/k62m2LV9Z5
— Formula 1 (@F1) August 29, 2021
レースの流れ
レースの流れとしては、以下のとおりです。
15時25分にフォーメーションラップを開始したものの、悪天候のため、スタート手順が中断となりました。そのため、レースがまだスタートしていない状況で、各車両がピットロード出口に整列しました。この状態では、レースはまだスタートしておらず、周回数もカウントされていません。
18時17分にセーフティカー先導でレースがスタートしました。この瞬間から、レース周回数とレース時間がカウントを始めました。
3周目にレッドフラッグが振られ、レースは一時中断となりました。レース中断時も、レース周回数とレース時間はカウントを続けています。
その後、レースが再開されないことが決定しました。先頭車両が2周回を完了していたためレースは成立となり、レギュレーションに従い、中断となった時点の1周前の順位が採用されました。
フォーメーションラップは周回数に含まれない
現地時間の15時00分にフォーメーションラップが開始される予定でしたが、雨のためスタートは25分間ディレイとなりました。
現地時間の15時25分にセーフティカー先導でフォーメーションラップが開始されましたが、2周目のセーフティカー先導による走行中にレッドフラッグが振られ、スタート進行がキャンセルされることになりました。
フォーメーションラップが2周回行われたあとに、各車両はセーフティカー先導のままピットロード出口に整列し、再度、レースのスタートを待つことになりました。
一方で、レッドブルのセルジオ・ペレス選手はレコノサンスラップでクラッシュをしてしまい、ピットでマシンの修復中だったため、このフォーメーションラップを走行できませんでした。
ただし、レギュレーションではフォーメーションラップはレース周回数に含まれないと定められています。F1ではレースがセーフティカー先導でスタートしたとき、セーフティカー先導で走行している間はフォーメーションラップとして扱われます。セーフティカー先導で走行した周回数がレース周回数から減算されることになっています。
そのため、ペレス選手はフォーメーションラップを走行していなかったため、他のドライバーよりも走行が2周少ないですが、フォーメーションラップであったため、周回遅れにはなりませんでした。
国内で開催されているSUPER GTやスーパーフォーミュラなどではレースがセーフティカー先導でスタートしたとき、フォーメーションラップは行われず、セーフティカーがスタートした周が1周目としてカウントされます。セーフティカースタート時のレース周回数のカウント方法は、こちらのルールが一般的であり、F1のルールが特別であると言えます。
セーフティカー先導でレーススタート
フォーメーションラップ中にレッドフラッグが振られ、2時間以上の遅延の後、現地時間の18時17分にレースは残り1時間の状態で、セーフティカー先導でスタートしました。
この場合、フォーメーションラップは無く、セーフティカーがスタートした時点でレースがスタートしたことになり、この周回が1周目として扱われます。レースはセーフティカー先導のまま続けられましたが、レースは3周目に、レッドフラッグが振られ、再度中断となりました。
そして、レースは中断されたまま再開されないことが決定しました。F1では、先頭車両が2周回を完了していたため、レースは成立として扱われます。
中断のまま再開されない場合は、1周前の順位が採用される
レース中、レッドフラッグが振られてレース中断となり、そのままレースが再開されない場合、F1ではレッドフラッグが振られた1周前の順位が採用されます。
今回のベルギーグランプリでは、3周目にレッドフラッグが振られてレースが中断となり、そのままレースが終了しました。つまり、レースが2周完了した時点でレッドフラッグが振られたため、その1周前の1周完了時の順位が採用され、これが正式結果となりました。
与えられるポイントはハーフポイント
F1では、先頭車両が2周回を完了し、レース距離の75%未満で中止となった場合、レースは成立したと扱われますが、ドライバーやチームに与えられるポイントは半分となります。
1 M.フェルスタッペン / レッドブル
→ 12.5ポイント
2 G.ラッセル / ウイリアムズ
→ 9ポイント
3 L.ハミルトン / メルセデス
→ 7.5ポイント
4 D.リカルド / メルセデス
→ 6ポイント
5 S.ベッテル / アストンマーティン
→ 5ポイント
6 P.ガスリー / アルファタウリ
→ 4ポイント
7 E.オコン / アルピーヌ
→ 3ポイント
8 C.ルクレール / フェラーリ
→ 2ポイント
9 N.ラティフィ / ウイリアムズ
→ 1ポイント
10 C.サインツ / フェラーリ
→ 0.5ポイント
F1では、レースが2周未満で終了となった場合、レースは成立したとみなされず、ポイントも与えられません。レース距離の75%を完了した状態で終了となった場合は、レースは成立し、通常のポイントが与えられます。
Lewis Hamilton's championship lead has been cut to 3 points #BelgianGP 🇧🇪 #F1 pic.twitter.com/bTMiRViRxy
— Formula 1 (@F1) August 29, 2021