2024年 F1 第6戦 マイアミGP 開催概要

 

2024年 SUPER GTの『タイヤ』に関するルール

2024年

 

F1ではイタリアのピレリが公式タイヤを独占的に供給する『ワンメイク』ですが、SUPER GTのタイヤはタイヤメーカー1社がタイヤを供給する『ワンメイク』ではなく、複数のタイヤサプライヤーがタイヤを供給する『マルチメイク』です。

そのため、SUPER GTではタイヤの開発競争があることが特徴のひとつです。

2024年シーズンのSUPER GTではGT500クラスに『ブリヂストン』、『ヨコハマ』、『ダンロップ』の3メーカー、GT300クラスに『ブリヂストン』、『ミシュラン』、『ヨコハマ』、『ダンロップ』の4メーカーがタイヤを供給します。

 

 

SUPER GTにはタイヤ競争がある

SUPER GTには複数のタイヤサプライヤーが参戦し、毎レースごとにタイヤ開発が行われ、激しい競争が繰り広げられています。そのため、タイヤメーカーの違いやタイヤコンパウンドの違いによって得意、不得意がはっきりと分かれるケースもあります。

ただし、ラップタイムはタイヤの状態とサーキットの路面コンディションの相性で変化するため、どのタイヤメーカーのどのタイヤの性能が良いと断言することはできません。また、レース展開によって、序盤ではパフォーマンスが良いタイヤでも路面のコンディションや温度が変化するとレース終盤では性能が落ちてしまう場合もあります。

これがSUPER GTのレースを面白くしている要因のひとつであると言えます。

 

 

 

 

ドライタイヤは4セット、もしくは5セット

SUPER GTの各大会で使用できるドライタイヤは車両1台あたり最大4セット(16本)と定められています。

2023年シーズンでは最大5セット(20本)と定められていましたが、2024年のレギュレーション変更で4セット(16本)へ変更されました。

レース距離が300kmを超える大会については、使用できるドライタイヤの本数がGTアソシエイションによって定められ、別途公示されます。

2023年シーズンにおいて優勝できなかったタイヤメーカーは第1戦の1台あたりのドライタイヤ持込み本数を1セット追加することが認められています。また、第2戦以降の大会において、タイヤ供給先のいずれのチームもシーズン未勝利の場合は1台あたりのドライタイヤ持込み本数を1セット追加することが認められています。

土曜日の公式練習の前にその大会で使用するすべてのタイヤにマーキングが行われます。マーキングされたタイヤ以外を使用することは認められません。

 

公式練習

公式練習ではマーキングされた4セット(16本)のタイヤを自由に組み合わせて使用することができます。

 

公式予選

2024年シーズンから公式予選で使用できるタイヤは1セットのみに限られることへ変更されました。公式予選で使用するタイヤセットには公式予選の開始前に識別用のマーキングが施されます。

2023年シーズンでは、Q1とQ2でそれぞれ異なるタイヤを使用することができましたが、2024年シーズンでは、1セットのタイヤで公式予選のQ1とQ2を争わなければなりません。

さらに、公式予選で使用したタイヤで決勝をスタートしなければなりません。

 

ウォームアップ走行

決勝のスタート前に行われるウォームアップ走行ではマーキングされたタイヤを自由に組み合わせて使用することができます。

 

決勝

決勝のスタート時に装着するタイヤは前述のとおり、公式予選で使用したタイヤに限られます。

決勝スタート前の各自のピットからグリッドに向けて走行を開始するタイミングから公式予選で使用したタイヤを装着している必要があります。

公式予選で『ウェット宣言』が行われ、決勝がドライの状態でスタートする場合、公式予選用としてマーキングされたタイヤでスタートしなければなりません。

公式予選で使用したタイヤで決勝をスタートすることが危険であると審査委員会が認めた場合は、当該タイヤを1本まで交換することが認められています。ただし、2本以上交換する場合は、レーススタート後に自身のピットでタイヤ交換を行い、ピットレーンからレースをスタートしなければなりません。

 

 

ウェットタイヤは5セット

2024年シーズンのSUPER GTでは各大会で使用できるウェットタイヤは車両1台あたり最大5セット(20本)と定められています。

ドライタイヤと同様にウェットタイヤの持ち込みセット数も削減が推進されています。2021年シーズンまでは最大9セットでしたが、2022年シーズンに最大7セット、2023年シーズンに最大6セットと徐々に減らされています。

路面がウェット状態のとき、競技長は『ウェット宣言』を行います。ウェット宣言とはウェットタイヤを使用しても良いという意味で、『WETボード』の提示やタイミングモニタなどのメッセージ表示によってチームに知らされます。

ウェット宣言が行われない状態でウェットタイヤを使用することは認められていません。決勝においてはウェット宣言は行われず、ウェットタイヤの使用はチームの判断で行われます。

なお、ウェットタイヤはマーキングされません。

 

 

タイヤ無交換作戦

SUPER GTのタイヤはマルチメイクのためタイヤ開発競争が繰り広げられています。これにより、ピットストップでタイヤ交換を行わない『タイヤ無交換作戦』を選択するチームが現れる場合があります。

当然、タイヤ交換をしなければ、長距離のレースをコンスタントに速いラップで周回するのは困難ですが、タイヤのコンディションやタイヤの使い方によってはタイヤを交換しない方が最終的に上位でフィニッシュすることができる場合があります。

また、タイヤ4本すべてを交換しない場合もあれば、タイヤ2本だけ交換する場合もあります。SUPER GTではピット作業でタイヤ4本を同時に交換することが認められていないため、タイヤ交換を2本に限定するだけでもピット作業時のタイムを短縮することができます。

ただし、タイヤを交換しないことによってタイヤへの負荷が大きくなり、バーストなどによって危険な状況が発生することがあるため、各大会によっては、タイヤ交換が義務付けられることがあります。その場合は大会ごとに発行される特別規則書でレース中のタイヤ交換が義務付けられる場合があります。

 

 

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