2024年 F1 第22戦 ラスベガスGP 開催概要

 

2020年 F1の赤旗によるセッションの中断、レース再開の手順

2020年

 

2021年シーズンの内容については
こちらを参照ください。

 

天候の悪化や大きなアクシデントの発生により、競技の続行が困難と判断された場合、全てのオブザベーションポストで赤旗が振られ、シグナルブリッジではレッドライトが点灯されます。

 

 

出典:youtube.com

 

 

フリー走行、公式予選

フリー走行および公式予選において赤旗が提示された時、全ての競技車両は減速してピットインしなければなりません。赤旗が提示されてセッションが中断されても残りの走行時間は延長されることなく、カウントダウンを続けます。

セッション再開の時間についてはタイミングモニターなどによってチームに伝えられます。残りの走行時間がわずかしか無い時は、赤旗をもってそのセッションが終了となる場合があります。

赤旗の提示により走行が妨げられ、タイム計測ができなかったとしても抗議は受け付けられません。

 

 

決勝

決勝において赤旗が提示された時、ピットロード出口のシグナルが赤となり、全ての競技車両は追い越しをすることなくピットインしなければなりません。ピットインした車両はピットロード出口ライン(赤旗ライン)手前からファストレーン上に1列に整列し停止し、レースが中断されます。レース中断中はファストレーン上でチームスタッフによる作業が認められています。

タイミングモニタ等でレース再開の時刻がチームへアナウンスされ、10分前からカウントダウンが始まります。また、セーフティカーが隊列の先頭に着きます。

 

レース再開 内容
3分前 全ての競技車両はタイヤを装着
2分前 トップ車両の前にいる周回遅れ車両がピットアウトしコースを1周走行する
1分前 エンジン始動

 

レース再開の時間になるとグリーンライトが点灯されレースはセーフティカー先導により再開します。レース再開2分前にピットアウトした車両が隊列の後ろに合流し、セーフティカーを先頭とした隊列が形成されます。その後の手順はセーフティカー運用ルールのセーフティカー解除の手順に従ってレースが再開されます。

 

 

赤旗中断のままレース終了

赤旗でレースが中断したまま再開できずに、そのままレースが終了となる場合もあります。F1では、この場合、レースが中断された周回の1周前の順位がレース結果となります。

 

 

2020 FORMULA 1 SPORTING REGULATIONS

2020年4月28日

41) レースの中断

41.1 競技参加者あるいは競技役員の身体に、走路上を走行する車両による危険が差し迫っている場合、セーフティカー後方であっても競技長が安全を確保できる余地がないと判断する場合、レースは中断される。

決勝レースを中断する必要が生じた場合、競技長は赤旗をすべてのマーシャルポストで、また中断ライトをライン上において提示することを命ずる。

41.2 中断のシグナルが出されたら、追い越しは禁止され、ピット出口は閉鎖され、そして全車はピットレーンまでゆっくりと進む。ピットレーンに最初に到着した車両は、直接ピット出口へとファーストレーンを使用して進み、その他すべての車両は最初の車両の後ろに一列に整列する。

41.3 コースが閉鎖されたことによりピットレーンに戻ることができなくなった車両は、コースが使用可能な状態になり次第グリッドに戻され、レースが中断される前の順に配列される。

加えて、レースが中断された時点でピットレーンあるいはピット入口にいたすべての車両は、レースが中断される前に占めた順序に配列される。レースが中断されたときにガレージ内にいた一切の車両は、ファーストレーンで整列する車両の後ろに、そこに到達した順番に配置される。このような車両はレースが再開されたときにピットレーンから出ることを許されるが、セーフティカーが戻ったときにピットレーンに再び入らなければならず、最後の車両が再スタート後にピット出口を通過してからのみレースに復帰できる(第42条8も参照)。

いかなる場合にも、順序は、すべての車両の位置を決定することが可能な最終時点のものを採用する。すべてのそのような車両は、その後レースを再開することを許される。

セーフティカーが、その後ファーストレーンの車両列の先頭に進み出る。

41.4 レース中断の間は、
a) レースも計時システムも停止することはない。しかしながら、第5条3に従いレース中断の時間は、2時間の最大時間に追加される。

b) 車両が一旦赤旗ライン後方に停止したならばファーストレーン上で、作業を行うことができるが、この場合の作業は、次のⅰ)からⅸ)に制限され、それがレースの再開の妨げとなってはならない。

ⅰ) エンジンをかけること、および準備に直接関連することのすべて

ⅱ) 圧縮ガスの追加(F1技術規則の第4条5参照)。

ⅲ) 許可される冷房および暖房装置の取付けあるいは取り外し

ⅳ) 前後のブレーキ周辺のエアダクトの変更

ⅴ) ラジエターダクトの変更

ⅵ) ドライバーの快適性のための変更

ⅶ) ホイールおよびタイヤの変更

ⅷ) 純粋な事故損傷の修繕。そのような損傷を受けた部品を含んだ組み立て品の交換を含む。

ⅸ) フロントウイングの空力セットアップは既存の部品を使用して調整できる。いかなる部品も、追加、取り外し、あるいは交換できない。

c) ピットレーン上には、チーム員とオフィシャルおよび正規に承認を受けたテレビカメラマンのみが立ち入りを認められる。

41.5 FIAにより要請されない限り、車両は、レースが中断されている間、ファーストレーンから移動することはできない。車両がファーストレーンからピットレーンのその他いずれかの部分に移動された一切のドライバーに、第38条3項c)のペナルティが科せられる。

ドライバーは常にマーシャルの指示に従わなければならない。

 

 

2020 FORMULA 1 SPORTING REGULATIONS

2020年4月28日

42) レースの再開

42.1 遅延はできる限り短く保たれ再開の時刻がわかると直ちに、すべてのチームは公式メッセージ送信システムを通じて知らされる。いかなる場合にも、少なくとも10分前の警告が知らされる。

42.2 スタート再開前に、10分前、5分前、3分前、1分前、及び15秒前のシグナルが表示される。それらの何れのシグナルも警告音を伴うものとする。

42.3 3分前シグナルが提示された時、すべての車両はホイールを装着していなければならない。このシグナル以降のホイールの取り外しは車両がファーストレーンから移動された場合、またレースのさらなる中断の間にのみ許される。

3分前シグナル提示時にすべてのホイール装着がされていない車両、あるいはレースが再開された後でピットレーンを離れる前にホイールのいずれかを交換した車両はすべて、第38条3d)に規定されるペナルティが科せられる。

2分前シグナルの時点で、レースが中断された時点で先頭車両に周回遅れとされていたすべての車両に加え、セーフティカーと先頭車両の間にいるすべての車両は、ピットレーンを出て、追い越しをすることなくもう1周を完了することが認められ、レースが再開されたときにピットレーンを離れたセーフティカーの後方の車両隊列に着く。

42.4 1分前シグナルが提示されたら、エンジンを始動させること。チームのスタッフはすべて、15秒シグナルが提示されるまでに、すべての機材を持ってファーストレーンから退去しなければならない。15秒シグナルが提示された後で援助が必要となったドライバーは、腕を挙げなければならない。ピットレーンを離れることができる残りの車両が出発すると、マーシャルが車両をスローレーンに押すよう指示される。
この場合、黄旗を持ったマーシャルが当該車両の脇に立ち、後ろのドライバーに警告を与える。ドライバーはピットレーンを出ることのできない一切の車両を追い越すためにファーストレーンを出ることができる。

42.5 レースはグリーンライトが点灯すると、セーフティカーの先導で再開される。セーフティカーは、以下の状況でない限り、1周回後にピットに入る:

a) ウエットコンディションでレースが再開され、レースディレクターが1周回よりさらに周回が必要であると判断する場合は、第24条4I)を参照。

b) すべての車両がまだセーフティカーの後方に揃ってない。

c) さらに介入が必要な事件が重ねて発生している。

グリーンライトが点灯すると、セーフティカーはピットレーンを離れ、すべてのドライバーは、車両10台分以内の車間距離以下を保って続かなければならない。

42.6 追い越しは、以下の場合にのみ許される:

a) ファーストレーンでその位置を離れる際に、あるいはセーフティカー後方での周回中に遅れてしまったドライバーは、セーフティカーがピットに戻る周回において第1セーフティカーラインに到達する前であることを条件に当初のスタート順を取り戻すために追い越しすることができる。そのようにできなかったドライバーはピットレーンに再び入らなければならず、レース再開後に全隊列がピットレーン終点を通過し終えた後でのみ、レースに合流することができる。

セーフティカーがピットに戻る周回において第1セーフティカーラインに到達する前に当初のスタート順を取り戻すことができない場合に、ピットレーンに再進入しなかった一切のドライバーには、第38条3d)に基づくペナルティが課せられる。

b) ドライバーは、ファーストレーンでその位置を離れる際に遅れてしまった車両を追い越すために、ファーストレーンを出ることができる。

ファーストレーンから押された車両のドライバーは、上記第42条4に従い、レースが中断される前の順序を再確立するために追い越しをすることはできない。

42.7 競技審査委員会の意見により、この周回(含複数)中に不必要に他の車両を追い越したと判断されたドライバーに対しては、第38条3c)あるいはd)の何れかのペナルティが科せられる。

42.8 競技長がセーフティカーを呼び出すことが安全であると判断すると、公式メッセージ送信システムを介してすべてのチームに「STANDING START(スタンディングスタート)」というメッセージが送信され、すべてのFIAライトパネルに「SS」と表示され、セーフティカーのオレンジ色のライトが消される。これはセーフティカーがその周回が終了した時点でピットレーンに入ることのチームおよびドライバーへの合図となる。

この時点でセーフティカー後方に位置する先頭車両が走行ペースを決めることができ、必要であればセーフティカーとの車間距離を車両10台分以上としても構わない。

セーフティカーが一旦ピットレーンに入ったならば、レース中断の時点で自己のガレージに留まっていた車両(第41条3参照)を除くすべての車両はグリッドに戻らなければならず、各自のグリッド位置につき、第36条9から第36条13に規定されている手順に従わなければならない。

42.9 セーフティカー先導によるフォーメーションラップが数周実施された後、走路の状態がスタンディングスタートに適切でないと見なされた場合、公式メッセージ送信システムを介してすべてのチームにメッセージ「ROLLING START(ローリングスタート)」が送信され、すべてのFIAライトパネルに「RS」と表示され、セーフティカーのオレンジ色のライトが消される。これはセーフティカーがその周回が終了した時点でピットレーンに入ることのチームおよびドライバーへの合図となる。

この時点でセーフティカー後方に位置する先頭車両が走行ペースを決めることができ、必要であればセーフティカーとの車間距離を車両10台分以上としても構わない。

セーフティカーがピットエントリーに近づくにつれて、FIAのライトパネルは消灯し、それらに代ってライン上にてグリーンライト点灯を伴うグリーンフラッグの振動表示がされる。

いかなるドライバーも、セーフティーカーがピットに戻った後、最初にライン(第5条3参照)を通過するまで他の車両を走路上で追い越してはならない。

セーフティカーが出動中の各周回は、レース周回として数えられる。

42.10 セーフティカー先導によるフォーメーションラップが数周実施された後、走路の状態がレーススタートに全く適切でないと見なされた場合、”RE-START PROCEDURE SUSPENDED”(再スタート手順一時中断)のメッセージが公式メッセージ送信システムによりすべてのチームに送信され、全車はセーフティカーの後方でピットレーンに入らなければならない。その後第41条および42条1-7に定める手順が実施され、スタンディングスタートはなされない。

42.11 レースが再開できなかった場合は、レースは中断の合図が出された周回の1つ前の周回が終了した時点の
結果が採用される。

 

 

 

 

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