2020年
2021年シーズンの内容については
こちらを参照ください。
他の四輪レースカテゴリーと同様にF1においてもピットロードの制限速度やピット作業に関するルールなど、守らなければならないレギュレーションがあります。
ピットロード制限速度
F1ではピットロードの制限速度は80km/h以下です。制限速度を超過したときのペナルティはセッションにより変わります。
フリー走行、公式予選
1km/h毎に100ユーロ(最大1000ユーロ)の罰金が科せられます。
決勝
レース中にペナルティ(ドライブスルーペナルティなど)が科されます。
ピット作業
F1ではピットイン時の作業に関わることのできるチームクルーの人数に制限はありません。タイヤ1本交換するためだけに3名のクルーが配置されています。
また、F1ではレース中の給油が禁止されているため、ピットストップ時の作業は実質タイヤ交換だけになります。そのため、最近のF1では非常に早いタイヤ交換作業が行われており、ピットストップの時間はたった2〜3秒程度です。
出典:youtube.com
ピットアウト時の危険なリリースの禁止
ピットロード上ではファストレーンを走行する車両に優先権があります。ファストレーンに走行している車両がいる場合は、ピットストップ中の車両は発進することはできません。
ファストレーンに走行車両がいるにも関わらず、ピットから車両を発進させた場合は危険なリリースとしてペナルティの対象となります。
ピットロードではファストレーンを走行する車両に優先権があり、ピットアウトする車両は安全ではない状態で車両を発進させると、ペナルティの対象となる。
2020年4月28日
28) ピット入口、ピットレーンおよびピット出口
28.1 第1セーフティカーラインとピットレーン開始地点との間の走路区画は「ピット入口」とされる。
28.2 ピットレーン終点と第2セーフティカーラインとの間の走路区画は「ピット出口」とされる。
28.3 ピットレーンにおいては、いかなる時にも、車両が自己の動力で後進することは許されない。
28.4 ピットレーンは2本に分けられ、ピットウォールに隣接するレーンを”ファーストレーン”とし幅は3.5m以下であってよく、ガレージに隣接するレーンを”インナーレーン”とする。
第36条2および第41条の適用を受けてピットレーン終点に車両がいる場合を除き、車両への作業は、インナーレーンにおいてのみ行うことができる。しかしながら、他の車両がピットレーンを離れようとするのを妨害することになりそうな場合、ファーストレーンでは一切の作業は実施できない。
28.5 FIAは、各チームが作業を行うことができるガレージとピットレーンの中の場所を厳密に均等に割り当てし、これら指定された各ガレージエリアの範囲内に、フリー走行、予選および決勝中にピットストップする場所1つを指定する。
28.6 決勝の間ピットレーンでは、車両のいかなる部分を持ち上げるための動力装置も一切使用できない。
28.7 スタート進行の間いつであっても車両がグリッドから押し出されない限り、チーム指定のガレージエリアからピットレーン出口まで、車両を運転してのみ移動させることができる。
走行セッションのスタートあるいは再スタートの前にピットレーン出口に運転して移動された車両はすべて、ファーストレーンに1列になって整列し、その他の車両を不当に遅らせることがない限り、そこに到着した順に出ていかなければならない。
28.8 第36条1項によって許可されるレコナイザンスラップを除き、ピットレーンからレースをスタートすることを求められたドライバーはすべて、フォーメーションラップ開始予定時刻の30分前シグナルが提示されるまでチーム指定のガレージから運転して出ることはできず、ファーストレーン内のライン内側に停止しなければならない。
この場合、ファーストレーン内での作業は認められるが、以下の作業に限られる:
a) エンジンを始動させること、および直接的に関係する準備作業。
b) 許された冷却および加熱装置の取り付けおよび取り外し作業。
c) ドライバーの居住性のための変更。
d) ホイールおよびタイヤ交換。
車両がピットレーンから離れる許可が出た場合は、第36条2により確立された順番で離れなければならない。ただし、不当に遅れた車両がある場合はその限りではない。ドライバーは常に、マーシャルの指示に従わなければならない。
28.9 車両がピットストップ位置を離れる際、タイヤゴムをぬぐって乾かす、あるいは掃き掃除する、または横たえること以外、競技参加者がピットレーン路面のグリップ力を高める試みを行うことは、問題が明らかに確認され、その解決策がFIAセーフティーデリゲートにより合意されている場合を除き、実施することはできない。
28.10 競技参加者は、ピットレーンのいかなる部分にも線を塗装して引いてはならない。
28.11 上記第28条8の場合以外は、ファーストレーンにはいかなる器材も残してはならない。
28.12 チーム関係者がピットレーンに入ることが許されるのは、ピット作業の直前からであり、ピット作業が終了次第、退去しなければならない。
予選でその車両のピットストップ位置にある車両、あるいは決勝レースでのピットストップ中に、ピットレーンで車両に作業を行うすべてのチーム員は、ECE22.05 – ヨーロッパモーターサイクルロードヘルメット、DOT-USAモーターサイクルロードヘルメット、あるいはJIS T8133-2015、モーター車両ユーザー用クラス2-JPN保護ヘルメットの要件に適合した、あるいはそれを上回るヘルメットを身に着けていなければならない。適切な保護眼鏡(ゴーグル)の使用が義務付けられる。
28.13
a) ピットレーンに居る人員、またはその他ドライバーを危険にさらす可能性のある方法で、ガレージから、またはピットストップ位置から車両を出してはならない。
競技参加者は、車両を出す時に上方および前方から見て、両方ともに明らかに安全を確保する方法を取らなければならない。
b) すべての走行セッション中、車両が安全ではない条件下で出されたとみなされた場合には、競技審査委員会は当該ドライバーを適切と判断する数だけグリッド位置を下げる処置をとることができる。
c) 決勝レースの間で、車両が安全ではない条件下で出されたとみなされた場合には、当該ドライバーは第38条3項d)に基づくペナルティを受ける。しかし、安全でない状態でクルマが出された結果、ドライバーがレースからリタイヤした場合、チームには罰金が科せられる可能性がある。
d) 競技審査委員会の判断で、安全でない状態で出されたことを知りながら運転を続行するドライバーには、追加のペナルティが課される。
上記すべての場合において、車両が出されたとされるのは、指定のガレージエリアから運転して出た時点(ガレージを出た時)、あるいはピットストップを行った後で、そのピットストップ位置を完全に離れた後のいずれかと見なされる。
28.14 例外的な状況において、レースディレクターは安全上の理由で、決勝レース中にピット入口を閉鎖することを求めることができる。そのような時、ドライバーは、車両に必須であり明らかに修理を実施するためにのみ、ピットレーンに進入することができる。競技審査委員会の意見で、ピットレーンが閉鎖されている間にその他一切の理由でそこへ立ち入った一切のドライバーには、第38条3d)のペナルティが課される。
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2020年4月28日
22) 一般安全規定
22.1 ドライバーに対する公式な指示は、国際競技規則に定められたシグナルによって与えられる。競技参加者は、これらと類似する旗あるいは灯火を一切使用してはならない。
22.2 本競技規則で別に規定される場合を除き、すべての走行セッションにおけるピットレーンおよびトラック上で適用される規則ならびに安全規定は、決勝レースと同一とする。
22.3 コースを走行したことによる場合を除き、競技参加者はコース路面のいかなる部分のグリップも改変するよう試みてはならない。
22.4 車両がコース上に停止した場合、その車両が他の競技参加者の危険または妨げとならないようできる限り早急に取り除くことは、マーシャルの責務である。いかなる状況であっても、ドライバーは正当な理由なく走路上に車両を止めてはならない。
レース中何らかの機械的支援が車両の走行復帰を招いた場合、競技審査委員会によって決勝から失格とされる場合がある(下記第22条7d)の適用の場合を除く)。
22.5 車両をコース上に放置するドライバーは、ギアをニュートラルに入れるか、またはクラッチを切り、ERSを停止し、車両にはステアリングホイールを装着しておかなければならない。
22.6 国際競技規則または本競技規則で特に認められている場合を除き、パドック、チーム指定のガレージエリア、ピットレーンまたはスターティンググリッド以外で、ドライバー以外の者が停止している車両に触れてはならない。
22.7 各走行セッションの15分前から5分後に至るまでの時間、およびレース直前のフォーメーションラップ開始後から最後の車両がパークフェルメに進入するまでの間は、以下を除き、いかなる者もトラック、ピット入り口あるいはピット出口へ立ち入ってはならない。
a) 業務を遂行中のマーシャルおよびその他許可を受けた者。
b) 運転中あるいはマーシャルの許可を受けた歩行中のドライバー。
c) フォーメーションラップのためグリッドを離れることのできる車両がすべて出発した後に、車両を押すか、またはグリッドから機材を片付けるチーム員。
d) レーススタート後、グリッドから車両を取り除くため、マーシャルを手伝うチーム員。
22.8 決勝レース中、外部始動装置の使用を認められているピットレーンあるいはチーム指定のガレージエリアを除き、エンジンの始動を行えるのはスターターのみである。
22.9 フリー走行、予選、および決勝レースに出場するドライバーは、常に国際競技規則に定められているレーシングスーツやヘルメットおよび頭頸部支持具を着用していなければならない。
22.10 ピットレーンにおいて、競技会全体の間、80km/hの速度制限が適用される。しかしながら、FIA F1セーフティーデリゲートからの勧告があれば、レースディレクターがこれら制限値を変更できる。
一切のプラクティス走行(フリー走行、予選)の間、速度制限を超えたドライバーのチームは、制限を超える各km/h毎に100ユーロ、最大で1,000ユーロまでの罰金が科せられる。
しかしながら、第18条1に従い、競技審査委員会は、ドライバーの速度違反が何らかの優位を得るためになされたと疑われる場合には、追加の罰則を科すことができる。
決勝レース中にこの制限速度を超えたドライバーに対して、競技審査委員会から第38条3a)、b)、c)あるいはd)の何れかのペナルティが科せられる。
22.11 ドライバーが重大なメカニカルトラブルを抱えた場合、安全が確保でき次第トラックを離れなければならない。
22.12 インターミディエイトあるいはウェット天候用タイヤで走行する場合は、技術規則第14条5に記されるライトを常に点灯していなければならない。リアライト1つも正常に作動していない車両のドライバーに車を停止させるか否かを判断するのは、レースディレクターの裁量に任される。その結果その車両が停止させられた場合、ドライバーは不備が改善されれば復帰することができる。
22.13 競技参加者につき12名のチームメンバーのみが、フリー走行、予選および決勝レース中、シグナリングエリアへの立ち入りを許される。
22.14 FIAによって許可されない限り、以下の時間帯の16歳未満の者のピットレーンへの立ち入りを禁じる:
a) 各プラクティス(フリーおよび予選)走行の15分前より終了後5分までの間。
b) 車両がレコニザンスラップを行うためにピット出口が開く15分前よりレースが終了して最後の車両がパークフェルメに入るまでの時間。
22.15 レースディレクター、競技長、あるいはFIAメディカルデリゲートは、競技会中いかなる時にもドライバーに対し身体検査を受けるよう要求することができる。
事件後、メディカルウォーニングライトが限界値を超えていたことを示している場合は、ドライバーは遅滞なく競技会のメディカルサービスにより検査を受けなければならず、FIAメディカルデリゲートはこの検査のために最も適切な場所を決定する。
22.16 主催者は容量が5kgの消火器を最低2個、各競技参加者に対して利用可能とし、それらが正しく機能することを確実にしなければならない。
22.17 警備目的としてFIAが特に許可した場合を除き、ピットレーン、トラック、パドックあるいは観客エリアへの動物の持ち込みを禁じる。