2024年 F1 第22戦 ラスベガスGP 開催概要

 

2021年 スーパーフォーミュラ 第3戦 オートポリス 松下信治選手のスタート手順違反

 

オートポリスで開催された2021年スーパーフォーミュラ第3戦では、雨と霧の影響により、当初のレーススケジュールが大幅に変更されて開催されました。

路面はウェットの状態でしたが、レースのスタートはセーフティカー先導ではなく、通常のスタンディングスタートで行われました。

スタート直後のターン1では、接触による混乱のため多数の車両がストップしたことによって、セーフティカーが導入される展開となりました。

セーフティカーが解除された後もウェットの路面の影響により、オーバーランやスピンする車両が発生し、再度セーフティカーが導入されました。

セーフティカーが導入された後、霧による視界不良が悪化したため、13周目にレッドフラッグが振られ、レースは一時中断となりました。

レース再開に向けて、再開時間が発表されましたが、直後に天候が悪化し、レースは再開されることなくそのまま終了しました。

レース結果はレギュレーションに従い、レッドフラッグが振られる2周前の11周終了時点の結果をもって成立しました。

レースは波乱の展開となりましたが、中嶋一貴選手の代役として参戦したジュリアーノ・アレジ選手がスーパーフォーミュラ・ライツとのダブルヘッダーにも関わらず、ポール・トゥ・ウィンで初勝利を飾る劇的な結果となりました。

 

 

松下信治選手のスタート手順違反

レースは16時30分にレッドフラッグをもって終了となりましたが、レースの暫定結果が発表されたのは18時20分とレースが終了してから2時間近く経過した後でした。

レースの暫定結果の発表が遅れた理由は分かりませんが、レースが終了した時点では明らかにされていなかったB-MAX RACING TEAMの松下信治選手のスタート手順違反が追加されていました。

 

 

スタート手順違反の詳細が明らかにされていないのですが、レーススタート時の映像を見ると、グリッドに着いた松下信治選手の車両の位置が他の車両よりも右側にずれていることが分かります。

違反かどうかの判定基準については、おそらく、トラックリミットの判定と同様にグリッドの枠のラインを踏むのは許容され、ラインを超えるのは違反と扱われるのではないかと推測します。

ポールポジションのジュリアーノ・アレジ選手もグリッドの枠の左側にずれていますが、おそらく、これはグリッドの枠のラインを踏んではいたものの超えてはいないと判断されたのではないかと考えられます。

このスタート手順違反により、レースを2位でフィニッシュした松下信治選手でしたが、5秒間のタイムペナルティが科せられ、3位へ降格となってしまいました。

 

 

2021年 F1 第4戦 スペインGP

5月9日に開催されたF1スペインGPにおいても、アルファタウリのピエール・ガスリー選手がレーススタート時にグリッドの枠に正しくおさまっていなかったとして、スタート手順違反が科せられましたが、この時と同じような状況だったのではないかと考えられます。

 

 

 

競技長に対する訓戒処分

レースリザルトには、松下信治選手のスタート手順違反の報告遅延があったとして、審査委員会は大会競技長に対して訓戒処分にしたこと文言が記載されていました。

このように、ペナルティはドライバーやチームだけでなく、競技長をはじめとする競技運営団(レースオフィシャル)やサーキットなどのオーガナイザーなどに対しても科せられる場合があります。

最近では、2018年にスポーツランドSUGOで開催されたスーパーフォーミュラ第3戦の公式予選で大会競技長に対して注意喚起が行われました。

 

2018年 スーパーフォーミュラ 第3戦 スポーツランドSUGO

2018年にスポーツランドSUGOで開催されたスーパーフォーミュラ第3戦での公式予選Q1では、UOMO SUNOCO TEAM LEMANSのトム・ディルマン選手がマシントラブルにより車両をストップしました。

これにより、赤旗が提示され、車両回収のためセッションが一時中断となりました。このとき、ITOCHU ENEX TEAM IMPULの関口雄飛選手はQ1を通過できそうなラップタイムを記録していたため、セッション再開後に再度タイムアタックを行うことはしませんでした。

そのまま、公式予選Q1が終了し、関口雄飛選手はQ1を突破すると見られていましたが、突然、記録したラップタイムが削除され、Q1敗退となってしまいました。

Q1を突破したと考えらていたラップタイムはイエローフラッグ区間を通過していた周回に記録されていたとして、タイムを採択しないと判定されたためです。

赤旗中断中に、タイムが採択されないことが分かっていたら、再度タイムアタックをする機会があったとして、チームは納得することができず、正式に抗議文を提出しました。

審査委員会は抗議の内容が正当であると認め、大会競技長に対して注意喚起が行われました。