接触行為

 

 

 


 

レース中の競技車両同士の接触ついては、どちらのドライバーに非があるかどうかが、レースコントロールで慎重に審議されます。

両者に違反性が無いと審議された場合はペナルティは科されません。このような接触はレーシングアクシデントと呼ばれます。

また、どちらにも非があり、お互い様と判断された場合にもペナルティが科されないケースがあります。


出典:www.fmotor.jp

 

レースコントロールではコース各所に設置されている監視カメラの映像やオブザベーションポストのコースマーシャルによる監視内容を元に検証が行われます。最近ではオンボードカメラによる映像検証も行われ、検証が長時間に渡る場合もあることから、レース後に審議されるケースがほとんどです。

サーキット毎に競技団が異なるため、接触に対する判定結果に多少のばらつきがあることは事実です。F1をはじめとしたFIA公認の国際レースだけではなく、国内のカテゴリーにおいても、SUPER GTやSUPER FORMULAなどはシリーズを通して判定を公平に行うため、レースディレクターが派遣されています。

 

 

ペナルティとなる場合

ペナルティと判断されるには、接触の原因となったドライバーに過失があったかどうか、ぶつけられた側に過失はなかったか、接触によって順位の変動があったかなど総合的に審議され判定されます。

例えば相手を故意にコース外へ押し出したり、スピンさせるなどしてドライバーに過失があると判断された場合はペナルティの対象となります。

故意ではなくても、ブレーキングが遅れて前方の車両に追突しスピンさせてしまったという場合は過失があったと判断されます。

軽微な接触でもどちらかのドライバーに過失があり順位の入れ替わりがあった場合はペナルティとなる場合があります。

また、黄旗区間やセーフティカー導入中など減速していることが前提となっている時に接触すると違反と判定されます。

以下のような場合、ペナルティの対象となる可能性が高いと考えられます。

  • 接触して相手をスピンさせた
  • 接触して相手をコース外に押し出した
  • 接触して相手がふらついたところを追い越した
  • 相手の車両を走行ができなくなるくらいに損傷させた
  • 黄旗区間中で接触した
  • セーフティカー導入中に接触した
  • 赤旗提示後に接触した
  • チェッカーフラッグ提示後に接触した

contact1

contact2

 

 

レーシングアクシデント

サイドバイサイドでの軽い接触や、テールトゥノーズでの軽い追突などの順位変動が無く車両へのダメージも軽微な場合は両者へのペナルティは無く、レーシングアクシデントとして扱われます。順位変動がある大きな接触についても、両者に過失があるとレースコントロールが判断した場合はレーシングアクシデントと判定されます。

  • 軽微な接触で順位変動がない
  • 並走している相手のスペースを空けていないなど、接触された方にも過失が認められる場合
  • 接触を回避するためのスペースが無かったなどやむを得ない場合
  • 接触の原因となったと考えられる方がコースアウトやスピンした。

 

 

警告として扱われる場合

ペナルティには至らないが、一方のドライバーに過失があると認められた場合は警告の意味として黒と白に斜めに2分割された旗が提示される場合があります。

  • 追い越す際に強引にイン側に飛び込むなどして接触した。
  • 接触によって相手をコース外に追い出したが順位変動がなかった。
  • 接触による順位変動は無いが、相手の車両を損傷させた。

 

 

レース中の接触による修理費用

レース中の接触が原因で車両にダメージがあった場合、修理費用を相手に請求することはできません。たとえ、ぶつけられて全損になったとしても費用はドライバーやチームの負担になります。

同様にサーキットのガードレールやタイヤバリアなどを損傷させた場合もドライバーやチームに責任があり、修復費用をサーキットから請求されます。車両火災発生によって、コース脇に設置されている消火器を使用した場合もサーキットから請求されます。

 

 

規則

2017 F1 SPORTING REGULATIONS

38)レース中の事件

38.1 レースディレクターは一切のトラック上の事件、本競技規則あるいは国際モータースポーツ競技規則の違反の疑い(“事件”)の報告を競技審査委員会に対し行うことができる。検討され、調査の実施に進むか否かを決めるのは競技審査委員会の裁量に委ねられる。
競技審査委員会は、委員会自身が気づいた事件をも調査することができる。

38.2
a) 事件に関係しているドライバーにペナルティを科すかどうかの決定は、競技審査委員会の裁量に任される。
競技審査委員会にとって、当該ドライバーが完全にあるいは圧倒的にその事件について咎められることが明らかでない限り、ペナルティは科されない。

b) 競技審査委員会が事件を調査中である場合は、事件に関与したドライバーの所属するすべてのチームに伝えるメッセージが、公式メッセージ送信システムにより送信される。
そのようなメッセージがレース終了後60分以内に告示されることを条件に、当該ドライバーが競技審査委員会の同意を得ずにサーキットを離れることは禁止される。

 

2017 SUPER GT Sporting Regulations

第13条 インシデント

1. 大会期間中いかなる場合においても「危険なドライブ行為」を行なってはならない。危険なドライブ行為とは、

  1. 付則-6「GTAドライビング・モラルハザード防止制度」に抵触する行為
  2. 他の競技車両のコースアウトを強いるもの
  3. 他の競技車両による正当な追い越し行為を妨害するもの
  4. 追い越しの最中に他の競技車両を不当に妨害するもの
  5. FIA国際競技規則付則L項第4章第2条に違反したもの

等を指し、その行為が危険と判定されたものをいう。

 

2017年全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第15条 インシデント

1.大会期間中いかなる場合においても、「危険なドライブ行為」を行ってはならない。
本条項の「危険なドライブ行為」とは、
1) 衝突を起こしたもの
2) 他のドライバーのコースアウトを強いるもの
3) 他のドライバーによる正当な追い越し行為を妨害するもの
4) 追い越しの最中に他のドライバーを不当に妨害するもの
5) FIA国際競技規則付則L項第4章第2条に違反したもの
等を指し、その行為が危険と判定された場合は、厳しく罰せられる。