オレンジ色の円形のある黒旗

 

 

 


 

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オレンジ色の円形(直径40cm)のある黒旗(Black Flag with Orange Disc)はオレンジボールやオレンジディスクなどと呼ばれ、車両に機械的な欠陥があり、自身や他者に危険を及ぼす可能性がある場合に提示されます。オレンジボールは対象車両を示すゼッケンボードと共に不動提示されます。

 

 

規則

国際モータースポーツ競技規則 付則H項
(2018年3月26日発行版)

2.4.4.1 e) オレンジ色の円形(直径40cm)のある黒旗:
この旗は、該当するドライバーが以下のことを認識するための情報提供のために使用される。
「該当するドライバーに対し車両に機械的欠陥があり、そのドライバー自身あるいは他のドライバーが危険に瀕しており、当該ドライバーは次の周回時に自己のピットに停止しなければならない。」
技術委員長が承認できる程度まで機械的欠陥が修理された場合は、当該車両は決勝レースに復帰できる。

 

 

オレンジボールが提示されるとき

以下のような車両トラブルにより、自車や他車の走行に危険を及ぼす可能性がある場合にオレンジボールが提示されます。

  • パーツ破損
  • 液体漏れ
  • 白煙走行
  • ボンネットが開いている

 

パーツ破損

接触などでボディがへこんだりしただけでオレンジボールが提示されることはほとんどありません。破損したパーツが外れそうな状態で走行を続けパーツがコース上に落下してしまった時に、他の車両に危険を及ぼすと考えられる場合に提示されます。

バンパーなど大きな部品を引きずっていたり、破損したパーツがバタついていたりして、今にも外れそうな場合が該当します。

リアライト脱落

 

液体漏れ

エンジンオイルがコース上にあると路面が非常に滑りやすくなるため、エンジンオイルが漏れている車両に対してはオレンジボールが提示されます。ただし、漏れている量が少なかったり、クーラントやミッションオイルなどの滑りにくい液体の場合は様子見となるケースもあります。

 

白煙走行

白煙を上げて走行している車両はエンジン系の何らかのトラブルを抱えている場合が多いことから、エンジンが壊れる前にオレンジボールが提示されます。白煙が少量の場合は様子見となる場合があります。エンジンが壊れるとコース上にオイルが撒かれることになり、他の競技車両に危険を及ぼす可能性が高いためです。

 

ボンネットが開いている

ボンネットピンの装着し忘れなどにより、ボンネットが浮いて走行している車両は、走行風によりボンネットが完全に開いてしまいドライバーの視界が失われることが考えられるため、オレンジボールの対象となります。

 

 

SUPER GTにおける車両火災の場合

SUPER GTにおいては、車両火災が発生した場合、オレンジボール旗とゼッケンボードに加えて『FIRE』と書かれたボードが同時に提示されます。この場合、当該車両はピットインではなく、最寄りのファイアーステーションに停止しなければなりません。ファイアーステーションは消火のためのファイアーカーが配置されており、場所はドライバーブリーフィングなどでアナウンスされます。

 

2017 SUPER GT Sporting Regulations

第26条 一般安全規定

5. オレンジ色の円形のある黒旗(オレンジディスク)と火災を示す「FIRE」と書かれたボードが同時に提示された車両、およびGTA無線により車両火災の通告を受けた車両は、最寄りのファイアーステーションに車両を停止しなければならない。また、消火確認前に自己のピットに入ることは禁止される。

 

 

オレンジボールは複数のポストで提示される場合がある

オレンジボールは黒旗や黒と白に斜めに2分割された旗と同様にコントロールライン付近のチェッカーフラッグが提示されるオブザベーションポストで提示されますが、オレンジボールに限っては複数のオブザベーションポストで提示される場合があります。通常は2〜3ヶ所のポストで提示されることが多いですが、ドライバーにはレース前に実施されるドライバーブリーフィングにてオレンジボールの提示ポストがアナウンスされます。

 

 

オレンジボールを無視すると

オレンジボールを提示されているにも関わらず、ピットインせずに走行を継続すると、黒旗を提示され失格となる可能性が高くなります。H項では提示された次の周回でピットインするように記載されていますが、無線機を使用できないレースにおいてはオレンジボールを見落とす場合があるため、2〜3周以内にピットインすれば違反とみなされない場合が多いです。

 

 

トラブル修復後は走行を再開しても良い

オレンジボール旗が提示されても、ピットインし、トラブルを修復し技術委員長が認めた場合はピットアウトをして走行を継続することができます。このとき、タイヤ交換などな通常のピット作業を同時に行っても構いません。

オレンジボール旗が提示されたにも関わらず、ピットインしない場合は黒旗(失格)となる場合があります。