【12/1新着】F1 第15戦 バーレーンGP クビアト選手とストロール選手の接触

 

『スタンディングスタート』の手順

 

F1やSUPER GTなどの四輪モータースポーツのレースのスタート方式は『スタンディングスタート』と『ローリングスタート』の2種類があります。

スタンディングスタートは、全ての車両がグリッドに停止し、シグナルの合図によって一斉にレースをスタートします。ローリングスタートは車両が停止することなく、グリッド順の隊列を組んで走行したままレースをスタートします。

 

 

スタンディングスタート

F1やスーパーフォーミュラなどではスタンディングスタートによりレースのスタートが行われます。

F1をはじめとするオープンホイールのフォーミュラカーのシリーズではスタンディングスタート、SUPER GTのようなグランドツーリングカーやツーリングカーのようなレースシリーズではローリングスタートを採用する傾向にあります。

ただし、レギュレーションによるスタート方式の制約は無いため、レースシリーズごとにスタート方式を決定しています。アメリカのレースシリーズではローリングスタートを採用する傾向にあります。

出典:formula1.com

 

フォーメーションラップの開始

レースの開始時刻になると、レースのスタートに先駆けて、フォーメーションラップが行われます。通常、レースのスタート時刻はフォーメーションラップの開始時刻のことを差します。

グリーンシグナルが点灯し、全てのオブザベーションポストでグリーンフラッグが振られます。これがフォーメーションラップ開始の合図となります。

先頭の車両から順次グリッドを離れ、フォーメーションラップを開始します。フォーメーションラップではコースを1周走行します。

出典:youtube.com

 

フォーメーションラップをスタートできない場合

フォーメーションラップが開始された後、車両に何らかのトラブルが発生し、フォーメーションラップに出遅れてしまった場合でも、フォーメーションラップに加わり、レースをスタートすることができます。

ただし、出遅れてしまった車両が元々のグリッドに戻ることができるのか、最後尾グリッドからのスタートになるのか、ピットスタートとなるのかはレースシリーズで定められた特別規則書を確認する必要があります。

フォーメーションラップが開始された後、車両を発進させることができなかった場合は、コースマーシャルが車両を押すなどして、すぐにピットロードに引き込まれます。エンジンを再始動するなどして、走行が可能な場合はピットスタートとなります。すぐに走行できない場合は、ピットで修復したあと、レースに加わることができます。

 

フォーメーションラップを行う理由

フォーメーションラップでは、エンジンやブレーキ、タイヤなどを温めることによってレースのスタートに備えます。冷えたタイヤやブレーキでは、うまく曲がれなかったり、止まれなかったりして、スタート直後のアクシデントの原因になるためです。

また、車両にトラブルが発生していないかどうかの最終チェックも兼ねています。もし、フォーメーションラップを行わずにレースをスタートすると、何らかの車両トラブルにより、正常にスタートできなかった場合、後続の車両に追突されるなどの事故の原因になります。フォーメーションラップを行うことによって、このような車両トラブルを事前に発見することができます。

 

フォーメーションラップ中

フォーメーションラップにもレギュレーションがあり、フォーメーションラップの間は追い越しが禁止されています。また、スタートの練習を行うことが禁止されていたり、前後の車両との間隔が開きすぎないように走行する必要があります。

コースを1周走行した後、全ての競技車両は自身のグリッドに停止します。

全ての競技車両がグリッドに正しく停止したかどうかはグリッドマーシャルによってチェックされます。全ての競技車両が正しくグリッドに停止したと判断されると、グリッド後方ではグリーンフラッグが振られます。

出典:youtube.com

 

2020 FORMULA 1 SPORTING REGULATIONS

2020年4月28日

36) スタート手順

36.6 グリーンライトが点灯されたら、グリッド上にいるすべての車両は、ポールポジションのドライバーを先頭にフォーメーションラップを開始する。

グリッドを離れる際すべてのドライバーは、ポールポジションを通過するまで、ピットレーンの速度制限を遵守しなければならない。

マーシャルはグリッドを離れることのできた車両が出発した後、直ちにグリッドに残っている車両を最短経路を通ってピットレーンに押し戻すよう指示を受ける。グリッドから押し出されたドライバーは車をスタートさせようと試みることはできず、マーシャルの指示に従わなければならない。

36.7 このフォーメーションラップ走行中はスタート練習をすることが禁止され、フォーメーションは可能な限り整然と保たなければならない。

36.8 フォーメーションラップ中の追い越しは、遅れてしまった車両があり、その後ろの車両がその車両を追い越さないと隊列の残りを不当に遅らせることになってしまう場合にのみ許される。この場合、ドライバーは元のスタート位置を取り戻す場合においてのみ追い越しが許される。このようにして遅れたドライバーで、最初のセーフティカーラインに到達する前に自己の当初のスタート順を取り戻すことができないドライバーは、ピットレーンに侵入し、第36条2に規定されたとおりにピットレーン終点よりスタートしなければならない。

ピットレーンに進入することができなかったドライバーが、最初のセーフティカーラインに到達する前に当初のスタート順を取り戻せていなかった場合、当該ドライバーには第38条3項(d)に基づくペナルティが課される。

 

レーススタート

スタートの合図はグリッド前方にあるスタートシグナルで行われます。すべての車両がグリッドに着き、グリッド後方でグリーンフラッグが振られると、レーススタートに向けてシグナルの操作が行われます。

シグナルが『5ユニットスタートシグナル』か『シングルユニットスタートシグナル』かでスタートの合図の方法が変わります。現在においては、ほとんどのサーキットで5ユニットスタートシグナルが採用されています。

 

『5ユニットスタートシグナル』の場合

5ユニットシグナルの場合は、1秒毎に1つずつ左からレッドシグナルが順次点灯していきます。5つすべてのレッドシグナルが点灯した後、レッドシグナルが全て消灯します。レッドシグナルの消灯がレーススタートの合図となります。

すべてのレッドシグナルが点灯してからスタートの合図となるレッドシグナル消灯までの時間は2秒から3秒と定められており、レースごとに変化します。

レッドシグナル消灯までの2秒から3秒という時間はJAF公認の国内で開催されるレースにおいて定められた時間で、F1の場合は0.2秒から3秒と定められています。

 

出典:youtube.com

『シングルユニットスタートシグナル』の場合

5ユニットスタートシグナルが登場する前はシングルユニットスタートシグナルが採用されていました。

すべての車両がグリッドに着き、グリッド後方でグリーンフラッグが振られると、スターターによって、『5秒前ボード』が提示されます。これはスタートの合図を行うレッドシグナルが点灯する5秒前であることを意味しています。

5秒前ボードを提示してから、5秒が経過すると、スターターがレッドシグナルを点灯します。レッドシグナル点灯から2秒から3秒後にレッドシグナルが消灯します。レッドシグナルの消灯がスタートの合図となります。

 

 

ジャンプスタート

レッドシグナルが消灯する前に動き始めてしまった車両は『ジャンプスタート』と判定されます。通常、ジャンプスタートをしてしまったドライバーは、『ドライブスルーペナルティ』などのペナルティが科せられます。

ジャンプスタートはスタート審判員による現場でのチェックと、監視カメラによる映像によるチェックで判定が行われます。F1ではグリッドに埋め込まれたセンサーでジャンプスタートを検知できるようになっています。

 

スタートのやり直し (スタートディレイ)

すべての車両がグリッドに着いた後、エンジンストールなどによってスタートできなくなった場合、ドライバーは手を振るなどの合図をして、グリッドマーシャルに知らせます。グリッドマーシャルは黄旗を振ることによってスターターに異常を知らせます。

 

レッドシグナル点灯前

レッドシグナルが点灯する前にスタートができないと判断された場合は、スターターによってレッドフラッグが振られ、『START DELAYEDボード』が提示されます。スタートはやり直しになります。

 

レッドシグナル点灯後

スタートの合図を行うレッドシグナルが点灯した後にスタートできなくなった場合は、レッドシグナルが点灯したままイエローライトの点滅が表示され、『START DELAYEDのボード』が提示されます。やり直しの手順は特別規則書に規定され、レース周回数は1周減算となります。

 

スタートのやり直しの手順はレースシリーズごとに異なり、特別規則書に規定されています。通常はフォーメーションラップ開始の3分前、もしくは5分前からのやり直しとなります。

レースの周回数はスタートをやり直すたびに1周の減算となります。レースはスタートしていませんが、フォーメーションラップを走行したことにより燃料を消費するため、レース中に給油やピットインを行わないようなレースの場合では、燃料が足りなくなってしまうためです。

通常は、スタートのやり直しの原因となったドライバーは最後尾グリッドからのスタートになります。

 

エクストラフォーメーションラップ

F1やスーパーフォーミュラなど、『エクストラフォーメーションラップ』の運用を行っているレースシリーズがあります。エクストラフォーメーションラップは、スタート手順をやり直すことなく、すぐに、レーススタートに向けたフォーメーションラップがやり直されます。

エクストラフォーメーションラップの開始の合図はイエローシグナルが点滅したまま、グリーンシグナルが点灯します。グリーンシグナルが点灯するとそれまで点灯していたレッドシグナルは消灯します。

出典:youtube.com

スタートのやり直しの原因がエンジンストールの場合は、エンジンを再始動すれば、すぐに再開することができるため、エクストラフォーメーションラップによってすぐに再開されます。

スタートのやり直しの原因が車両のトラブルなどで、対応に時間がかかると判断された場合は、エクストラフォーメーションラップではなく、通常のスタートやり直しの手順でレーススタートに向けた進行が再度行われます。

 

ピットスタート

レースがスタートし、全ての車両がピットロード出口付近を通過した後、ピットロード出口のシグナルがグリーンに変わます。この後、ピットスタートの車両はコースインし、レースに加わることができます。ピットスタートはグリッドの最後尾からスタートするよりも後方からのスタートとなってしまいます。これを『ピットスタート』と言います。

 

シグナルの点灯方法

レーススタート時のシグナルの詳細な点灯方法についてはこちらを参照ください。

シグナルの意味(3) レーススタートでの点灯方法②

 

ローリングスタートの手順

SUPER GTやスーパー耐久などのレースシリーズで採用されているローリングスタートの手順についてはこちらを参照ください。

『ローリングスタート』の手順

 

まとめ

F1に代表されるレースシリーズで採用されているスタンディングスタートの手順について解説しました。レースシリーズの違いにより運用が異なる部分がありますので、詳細は各レースシリーズのレギュレーションを確認する必要がありますが、おおよその流れは以上のとおりです。

レースのスタートは毎回同じ手順で行われますので、レーススタートの手順を理解しておくとモータースポーツ観戦に役立つのではないでしょうか。

 

 

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