2024年 SUPER GT 第1戦 岡山国際サーキット 開催概要

 

2020年 F1 第9戦 トスカーナGP セーフティカー リスタート手順

 

セーフティカー リスタート手順

2020年F1第9戦トスカーナGPは初めてムジェロにてF1が開催されました。レーススタート直後のターン2でレッドブルのマックス・フェルスタッペン選手を含む4台が関係する大きなクラッシュが発生し、すぐにセーフティカーが導入されました。

セーフティカーによる先導走行は6周まで続き、7周目にレースはリスタートとなりました。このセーフティカー解除後のリスタート時にメインストレートで複数台の接触が発生しました。コース上に残った車両の回収作業のため、赤旗が振られてレースは中断となりました。この接触によって4台がリタイヤとなりました。

 

 

レースディレクターのマイケル・マシ氏はレース後にセーフティカーのオペレーションに問題は無かったと声明を発表しました。さらに、接触の原因を作ったとされた12名のドライバーに警告を科すことにしました。

しかし、セーフティカー解除後のリスタート時の混乱の原因はセーフティカーの回転灯の消灯が遅かったからではないかと先頭を走行していたメルセデスのバルテリ・ボッタス選手をはじめとして、複数人のドライバーが挙げています。まさにその通りだと考えます。

通常、セーフティカーの解除の手順は、最初にセーフティカーの回転灯が消灯します。これがセーフティカー解除の合図となります。回転灯が消灯した後は、セーフティカーによる先導走行は終了となり、先頭のドライバーが隊列のペースをコントロールすることができます。

セーフティカーがピットロード入口付近に設定されている第1セーフティカーラインを超えるまでは、セーフティカーを追い越すことが禁止されています。そのため、先頭のドライバーはペースを落として走行し、セーフティカーとの間隔を広げます。

セーフティカーが第1セーフティカーラインを超えたかどうかはオブザベーションポストで振られるグリーンフラッグを確認すれば分かります。その後、後続の車両に追いつかれないように、自分のタイミングで加速を始めてレースを再スタートします。

 

 

F1の場合、セーフティカーの解除の手順はセーフティカーの回転灯が消灯される前に、メッセージにて『SAFETY CAR IN THIS LAP』が伝えられ、次の周回からレースが再スタートすることが知らされます。その後、セーフティカーの回転灯が消灯される順番となっています。いつからこのような運用になったのか定かではありません。

そのため、セーフティカーの回転灯の消灯タイミングが遅くなる傾向にあります。これは、先頭のドライバーがペースをコントロールできる距離(時間)を短くし、リスタートの際に先頭のドライバーが有利になるのを防ごうとする意図があると考えられます。

通常であれば、最終コーナーを立ち上がった頃にはリスタートに向けて再加速を始めるのですが、トスカーナGPではセーフティカーを追い越してしまう可能性があったため、それができずにメインストレートに入ってもまだ先頭のバルテリ・ボッタス選手がペースをコントロールしている最中でした。それを知らない後方の車両がリスタートに向けて加速を始めてしまい混乱が発生してしまったのだと考えられます。

前方の状況が分からないドライバーにとっては、メインストレートを立ち上がった時、加速を始めるのは当然だと思います。加速が遅れると順位を大きく落としてしまう可能性があるからです。トスカーナGPでは、そうではない状況を生み出してしまったセーフティカーのオペレーションに問題があったと考えられます。

今回のトスカーナGPの舞台となったムジェロは長いメインストレートを有するサーキットのひとつでこの特徴が今回のリスタートの騒動の原因のひとつになったと言えますが、最大の原因はやはりセーフティカーの回転灯の消灯タイミングにあったと考えます。

 

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です