2022年
2023年シーズンの内容については
こちらを参照ください。
『TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup』とは?
『TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup』は2012年に発売されたトヨタ自動車の86とスバルのBRZによるナンバー付きの車両によるワンメイクレースのことで『TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Race』として2013年にスタートしました。
ナンバー付きワンメイクレースとしては国内最大規模のエントリー台数で最も人気のある市販車によるレースであると言えます。
2021年にベース車両となっている市販車のTOYOTA GR86とSUBARU BRZのフルモデルチェンジが行われました。これに伴い、2022年シーズンからレースベース車両も新型車両へ変更され、大会名称も『TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup』へ改められます。
2022年から新たにスタートするTOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupは7月16日に富士スピードウェイで開幕し、全5大会、全6戦で争われます。
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup
ロゴマーク
©TOYOTA MOTOR CORPORATION
レースベース車両
『GR86 Cup Car Basic』
『SUBARU BRZ Cup Car Basic』
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupへ参戦するためにはトヨタが販売する『GR86 Cup Car Basic』もしくは、SUBARUが販売する『SUBARU BRZ Cup Car Basic』をベースとして、レギュレーションに適合するように車両を仕立てる必要があります。
これらのカップカーにはレースに参戦するために必要となるロールケージや6点式シートベルト、エンジンオイルクーラー、専用フロアマットなどがあらかじめ装着されています。
車両型式・重量・性能
TECS型式 | ZN8-VPNT8A |
ベース車両型式 | 3BA-ZN8-A288 |
車両重量 | 1,290 kg |
車両総重量 | 1,510 kg |
最小回転半径 | 5.4 m |
主要燃費改善対策 | 筒内直接噴射、可変バルブタイミング、 電動パワーステアリング |
寸法・定員
全長/全幅/全高 | 4,265 mm / 1,775 mm / 1,300 mm |
ホイールベース | 2,575 mm |
トレッド フロント/リヤ |
1,520 mm / 1,550 mm |
最低地上高 | 130 mm |
室内 長/幅/高 |
1,625 mm / 1,480 mm / 1,060 mm |
乗車定員 | 4 名 |
エンジン
型式 | FA24 |
総排気量 | 2.387 L |
種類 | 水平対向4気筒 |
使用燃料 | 無鉛プレミアムガソリン |
内径×工程 | 94.0 mm × 86.0 mm |
最高出力<ネット> | 173 kW (235 PS) / 7,000 r.p.m |
最大トルク<ネット> | 250 N・m (25.5 kgf・m) / 3,700 r.p.m |
燃料供給装置 | 筒内直接+ポート燃料噴射装置 (D-4S) |
燃料タンク容量 | 50 L |
走行装置・駆動方式
サスペンション (フロント) | マクファーソンストラット式コイルスプリング |
サスペンション (リヤ) | ダブルウィッシュボーン式コイルスプリング |
ブレーキ (フロント) | ベンチレーテッドディスク |
ブレーキ (リヤ) | ベンチレーテッドディスク |
駆動方式 | FR (後輪駆動方式) |
トランスミッション・変速比・減速比
トランスミッション | 6速マニュアル |
第1速 | 3.626 |
第2速 | 2.188 |
第3速 | 1.541 |
第4速 | 1.213 |
第5速 | 1.000 |
第6速 | 0.767 |
後退 | 3.437 |
減速比 | 4.100 |
GR86 Cup Car Basic 価格
架装メーカー希望小売価格 | |
6MT | 3,334,000 円 |
シリーズ分け / クラス分け
GR86/BRZ Cupにはアマチュアドライバーだけでなく、SUPER GTやスーパー耐久へ出場するプロドライバーが多数参戦していることから、プロドライバー向けのシリーズ『プロフェッショナルシリーズ』とアマチュアドライバー向けのシリーズ『クラブマンシリーズ』の2つのシリーズに分けられ、それぞれのシリーズでレースが開催されています。
以下に示すプロフェッショナルドライバーはクラブマンシリーズに参戦することができません。
プロフェッショナルドライバー
以下の条件に該当し、プロフェッショナル認定を受けたドライバーはクラブマンシリーズに参戦することができません。
- 全日本レース選手権相当のカテゴリーでの入賞者
- 海外トップカテゴリー(FIA-F2、GP2、インディカーシリーズ等)の各選手権での入賞者
- SUPER GT、スーパーフォーミュラもしくは同等カテゴリーへの参戦実績のあるドライバー
- 86/BRZ Race 2013/2014各シリーズおよび2015~2021年プロフェッショナルシリーズの年間ランキングトップ10入賞者
- その経緯からプロフェッショナルドライバーとみなされるドライバー
ただし、上記に該当するが、最終入賞・参戦から10年を経過している場合、または2022年1月1日時点で満60歳以上のドライバーは除外されます。
ライセンス・参加料
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupに参戦するには普通自動車免許とJAFが発行するJAF国内競技運転者許可証A(国内A級ライセンス)以上を保有している必要があります。
また、エントリーするには事前にT.R.A(トヨタカーズ・レース・アソシエイション)レーシングパスポートに登録しなければなりません。
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cupの1戦あたりの参加料は1大会1レース制の場合、クラブマンシリーズが44,000円(税込)、プロフェッショナルシリーズが71,500円(税込)、1大会2レース制の場合、クラブマンシリーズが49,500円(税込)、プロフェッショナルシリーズが82,500円(税込)です。
TOYOTA GAZOO Racing GR86/BRZ Cup
2022年 開催スケジュール
ラウンド | 日程 | 開催地 |
第1戦 | 7/16~7/17 | 富士スピードウェイ |
第2戦 | 8/20~8/21 | スポーツランドSUGO |
第3戦 | 9/24~9/25 | 十勝スピードウェイ |
第4戦 | 10/29~10/30 | 鈴鹿サーキット |
第5戦 第6戦 |
11/19~11/20 | 岡山国際サーキット |
ラウンド | 日程 | 開催地 |
第1戦 | 3/20~3/21 | ツインリンクもてぎ |
第2戦 | 5/8~5/9 | 富士スピードウェイ |
第3戦 | 6/12~6/13 | オートポリス |
第4戦 第5戦 |
7/24~7/25 | スポーツランドSUGO |
第6戦 第7戦 |
8/28~8/29 | 十勝スピードウェイ |
第8戦 | 9/18~9/19 | 鈴鹿サーキット |
第9戦 第10戦 |
10/16~10/17 | 岡山国際サーキット |
第11戦 | 11/20~11/21 | 富士スピードウェイ |
公式予選
GR86/BRZ Cupの公式予選は『プロフェッショナルシリーズ』と『クラブマンシリーズ』に分かれて開催されます。
参加台数が多い場合は2組以上に分かれて公式予選が開催される場合があります。その場合は、前戦のレース結果の上位から交互に組分けが行われます。前戦に出場していない場合は、ゼッケン順に交互に組分けが行われます。公式予選の実施方法は各大会毎に公示されます。
公式予選ではタイムアタックを行い、ベストラップ順に決勝のグリッドが決定されます。
プロフェッショナルクラスでは公式予選での上位3位のドライバーのベストタイム平均値の110%が公式予選通過基準タイムとなります。
クラブマンシリーズでは公式予選での上位3位のドライバーのベストタイム平均値の130%が公式予選通過基準タイムとなります。
開催されるサーキットごとに最大決勝出走台数が設定されており、この台数よりも後ろの順位の場合は予選落ちとなります。
GR86/BRZ Cupでは予選不通過車両を対象とした、『コンソレーションレース』を行う場合があります。
決勝
GR86/BRZ Cupの決勝は約45kmのレース距離で争われます。
2022年シーズンでは、岡山国際サーキットで開催される大会が1大会2レース制のフォーマットで開催されます。
1大会2レース制で開催される場合、第1レースのスターティンググリッドは公式予選でのベストタイム順で決定されます。第2レースのスターティンググリッドは公式予選でのセカンドベストタイム順で決定されます。
ラウンド | 開催地 | 周回数 | レース距離 | レース数 |
第1戦 | 富士スピードウェイ | 10 | 45.630 km | 1レース |
第2戦 | スポーツランドSUGO | 13 | 46.618 km | 1レース |
第3戦 | 十勝スピードウェイ | 14 | 47.670 km | 1レース |
第4戦 | 鈴鹿サーキット | 8 | 46.456 km | 1レース |
第5戦 第6戦 |
岡山国際サーキット | 12 | 44.436 km | 2レース |
タイヤ
86/BRZ Cupでは使用できるタイヤの銘柄はクラブマンシリーズではダンロップの『DIREZZA Z III』に限られますが、プロフェッショナルシリーズでは、別途公表されるT.R.A (トヨタカーズ・レース・アソシエイション)へ申請登録され認められたタイヤから選択することができます。。
公式予選、決勝を通して使用できるタイヤは4本までに制限され、事前の車検時に使用するタイヤにマーキングが行われます。
タイヤマーキングが行われるまで、タイヤは未使用の状態である必要があります。
やむを得ない理由の場合に限り、レース審査委員会の承認を受けてタイヤの交換が認められますがレースはピットスタートとなります。
公道走行チェック
86/BRZ Cupはナンバー付き車両によるレースであるため、レース終了後に公道走行チェックが行われます。
チェック項目は決められており、安全に公道を走行するための検査を受けることが義務付けられています。検査を受けなかった場合は、レース結果は抹消されてしまいます。
サーキット走行中はエアバッグの作動を禁止させるためにエアバッグコンピュータのコネクタを取り外しているため、コネクタの接続の確認も行われます。
ポイント
決勝の順位に応じて、以下のポイントが与えられます。また、ポールポジションを獲得したドライバーに1ポイント、決勝でファステストラップを記録したドライバーに1ポイントが加算されます。
コンソレーションレースではポイントが与えられません。
シーズンを通して最も多いポイントを獲得したドライバーがチャンピオンとなります。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
20 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 |
ポールポジションを獲得したドライバーに1ポイント加算
1大会2レース制の場合、ポールポジションに対して与えられるポイントは第1レースのポールポジションを獲得したドライバーのみ対象となります。
決勝でファステストラップを記録したドライバーに1ポイント加算
マーキングタイヤ以外のタイヤに交換した車両がファステストラップを記録した場合はポイントが与えられません。
赤旗でレースが中断したままレースが終了した場合
先頭車両が2周回を完了する前にレースが赤旗により中止された場合
レースは成立せず、ポイントは与えられません。
先頭車両が2周回を完了し、レース距離の75%未満でレースが中止された場合
レースは成立しますが、与えられるポイントは半分となります。
先頭車両がレース距離の75%以上を完了した後にレースが中止された場合
レースは成立し、すべてのポイントが与えられます。
歴代チャンピオン
シリーズ | シリーズ | ドライバー |
2013 | ー | 山野 直也 |
2014 | ー | 谷口 信輝 |
2015 | プロフェッショナル | 谷口 信輝 |
クラブマン | 遠藤 浩二 | |
2016 | プロフェッショナル | 佐々木 雅弘 |
クラブマン | 松原 怜史 | |
2017 | プロフェッショナル | 近藤 翼 |
クラブマン | 神谷 裕幸 | |
2018 | プロフェッショナル | 谷口 信輝 |
クラブマン | 庄司 雄磨 | |
2019 | プロフェッショナル | 谷口 信輝 |
クラブマン (エキスパート) | 橋本 洋平 | |
クラブマン (オープン) | 安藤 正明 | |
2020 | プロフェッショナル | 久保 凜太郎 |
クラブマン (エキスパート) | 鶴賀 義幸 | |
クラブマン (オープン) | 岡田 整 | |
2021 | プロフェッショナル | 菅波 冬悟 |
クラブマン (エキスパート) | 地頭所 光 | |
クラブマン (オープン) | 塙 瞬佑 |
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