スタート練習 手順違反
No.44『メルセデスAMG ルイス・ハミルトン』
2020年F1第10戦ロシアグランプリの決勝ではメルセデスのルイス・ハミルトン選手に対してレース中に不可解なタイムペナルティが科されました。
レース開始前のピットからグリッドに着くためのレコノサンスラップ中にスタート練習をあらかじめ指示された場所と異なる場所で行ったというものです。
“We’ll just keep our heads down and keep fighting, keep trying to do a better job, be cleaner, squeaky clean”
Read Lewis Hamilton’s reaction to Sunday’s big talking point ⬇️#RussianGP 🇷🇺 #F1
— Formula 1 (@F1) September 28, 2020
ルイス・ハミルトン選手には違反とされるスタート練習を2回行ったとして、1回のスタート練習あたり5秒間のタイムペナルティ、つまりトータル10秒間のタイムペナルティがレース中に科されました。
スタート練習はピットロード出口のシグナルの右側付近で行うように指示されていたようですが、ルイス・ハミルトン選手は指示されていた場所の路面にラバーがのっていたのを嫌い、ピットロード出口の先のメインストレートと合流したあたりのコース右側でスタート練習を行いました。
スタート練習の位置はピットロード出口付近に設定されることが多いですが、スポーティングレギュレーションにはスタート練習のやり方や場所についての記載はありません。
また、サーキット毎にピットロードの形状やレイアウトが異なるため、大会ごとに行われるドライバーズブリーフィングで説明があったり、公式通知といった書面で明確にされることが一般的です。
事前にどのような説明がドライバー達にアナウンスされていたのかは分かりませんが、もし、指示された場所以外でスタート練習を行ったとしても、他のドライバーに危険を及ぼすようなことをしない限り、レースディレクターのような競技役員から口頭注意、もしくはレース結果に影響しない罰金程度で済まされるケースがほとんどだと思います。
口頭注意の場合は、リザルトに残るようなこともないため、TVの視聴者はその事実を知る術もありません。
今回の違反行為はレース中ではなく、他のドライバーに危険を及ぼしたわけではないため、軽微な違反行為と言えます。この軽微な違反行為に対してレース結果に影響を与えるペナルティがレース中に執行されるのは異例のケースだと言えます。
ペナルティを執行するためには、まず、レースディレクターのマイケル・マシ氏をはじめとする競技役員が違反行為を確認し、スチュワードと呼ばれる審査委員に違反行為を通告します。スチュワードは違反行為を確認し、どのようなペナルティを科すのかを決定します。もし、レースディレクターが間違った判定を下していた場合には、スチュワードはその判定を正す責任があります。
今回のルイス・ハミルトン選手に対する10秒間のタイムペナルティはレースディレクターだけでなく、スチュワードも正しい判定だと認めたことになります。
今回のペナルティは勝ち続けるルイス・ハミルトン選手とメルセデスを止めるためのペナルティだったと言われますが、まさにその通りだと思います。F1は世界最高峰の四輪モータースポーツの頂点であるので、すべてのドライバーとチームに対して公平な判定を行い、その経緯を明らかにしていただきたいと考えます。
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