2024年 F1 第22戦 ラスベガスGP 開催概要

 

スーパーフォーミュラ、レギュレーションの一部改正を発表

 

JAFはスーパーフォーミュラ第4戦の開催前となる11月12日に全日本スーパーフォーミュラ選手権の統一規則一部改正についてのブルテン(No.5-2020)を発行しました。

改正の意図については明らかにされていませんが、ブルテンによると『レース部会審議結果に基づき』となっています。

内容としましては、タイヤ保管に関するルール、公式予選の走行時間に関するルールのため、レースへの直接的な影響は小さいと考えられます。

 

 

タイヤ保管に関するルールの改正

スーパーフォーミュラではF1と異なり、タイヤウォーマーの使用が禁止されています。タイヤは温度が高い方がグリップ力が高くなることから、タイヤが冷えた状態の走り出しの状態でのグリップ不足がチームやドライバーにとっての課題となっています。

チームはタイヤウォーマーを使用することなく、かつ、レギュレーションに則ったうえで、できる限りタイヤの温度を高く保つ工夫をしています。

サーキットでは、タイヤを日差しのあたるアスファルトの上に置き、天日干しをすることによって温めるといった光景は当然のように行われています。

当初の2020年全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則には、タイヤの保管方法について、『タイヤの保管場所は密閉された空間であってはならず、外気温より著しく高温になる空間での保管方法は認められない』と記載されていました。

今回の改正では『当該競技会特別規則もしくは公式通知で示される方法以外での、タイヤに対する走行前の意図的な加熱は一切禁止される。』と変更になりました。

変更の理由は明らかにされていないため分かりませんが、公式通知で示される方法でのタイヤの加熱が認められる場合があるかもしれません。

2020年のスーパーフォーミュラは12月まで開催されるため、タイヤが温まらない問題が出てくる可能性があります。タイヤが温まらない状態ではグリップ不足のため、ドライバーの安全にも関わってきます。

また、今年のスーパーフォーミュラはレース距離が短く、タイヤ交換が義務付けられるレースが増えています。そのため、タイヤの温度管理の違いによって、有利、不利が出てくる可能性もあります。

今回のレギュレーション改正は安全性と公平性を両立できるレース運営を担保するためなのかもしれません。

ちなみに、タイヤに関するレギュレーション改正については、鈴鹿サーキットで開催される第5戦以降からの適用となります。オートポリスで開催される第4戦では適用されません。

 

2020年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第23条 タイヤ

【改正前】
6. タイヤに対する走行前の意図的な加熱は一切禁止される。タイヤの保管場所は密閉された空間であってはならず、外気温より著しく高温になる空間での保管は認められない。 

 ↓

【改正後】
6. 当該競技会特別規則もしくは公式通知で示される方法以外での、タイヤに対する走行前の意図的な加熱は一切禁止される。

 

 

公式予選の走行時間に関するルールの改正

スーパーフォーミュラではF1と同様に公式予選はQ1、Q2、Q3から構成される『ノックアウト方式』を採用しています。

今回のレギュレーション改正において、Q1、Q2、Q3の走行時間が変更されることになりました。

これまで、Q1の走行時間は20分間、Q2とQ3の走行時間は7分間と定められていましたが、今回のレギュレーション改正では、Q1、Q2、Q3の走行時間が最大20分間と定められました。

改正前の走行時間であっても、今回改正された走行時間を満足しているため、大きな変更ではないと考えられます。もともと、スーパーフォーミュラの公式予選でのタイムアタックの回数はQ1では2回、Q2とQ3では1回ずつ行うのがスタンダードになっています。

そのため、Q1が20分間、Q2とQ3が7分の走行時間であっても、大きな問題にはなりませんでした。もしかすると、12月の気温では7分間の走行時間ではタイヤがじゅうぶんに温まらない可能性があると判断されたのかもしれません。

今回の改正によって、公式予選がどのように変わるのか注目したいです。

ただし、Q2、Q3の走行時間が20分間となっても、タイムアタックを行うのは路面状況が改善するチェッカーフラッグ間際の終盤に集中することになるのは変わらないのではないかと思います。

この公式予選の走行時間に関するレギュレーションの改正については、オートポリスで開催される第4戦以降からの適用となります。

 

2020年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第27条 プラクティスセッション (公式予選等)

【改正前】
2. 上記1. 2)のノックアウト予選方式は次のように行われる。 
2) 20分間のQ1では、すべての車両が出走することが許され、このセッション終了時点で上位14台の車両は、その後のセッションに進むことが許される。次のセッションに進む車両が達成したラップタイムはQ2におけるタイムとして採用されない。 

3) 7分間のQ2では、Q1の上位14台が出走することが許され、このセッション終了時点で上位8台の車両は、その後のセッションに進むことが許される。次に進む上位8台の車両が達成したラップタイムはQ3におけるタイムとして採用されない。

4) 7分間のQ3では、Q2の上位8台が出走することが許される。

 ↓

【改正後】
2. 上記1. 2)のノックアウト予選方式は次のように行われる。 
2) 最大20分間のQ1では、すべての車両が出走することが許され、このセッション終了時点で上位14台の車両は、その後のセッションに進むことが許される。次のセッションに進む車両が達成したラップタイムはQ2におけるタイムとして採用されない。 

3) 最大20分間のQ2では、Q1の上位14台が出走することが許され、このセッション終了時点で上位8台の車両は、その後のセッションに進むことが許される。次に進む上位8台の車両が達成したラップタイムはQ3におけるタイムとして採用されない。

4) 最大20分間のQ3では、Q2の上位8台が出走することが許される。

 

 

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