2020年
2021年シーズンの内容については
こちらを参照ください。
レースのスタート手順
F1ではフォーメーションラップ開始時間を起点として以下のスケジュールでスタート進行を行います。
フォーメーションラップ開始 | 内容 |
40分前 | レコノサンスラップ開始 (ピットロード出口オープン) |
32分前 | 警告音 (ピットロード出口閉鎖2分前) |
30分前 | レコノサンスラップ終了 (ピットロード出口クローズ) |
10分前 | ドライバー、競技役員、チーム技術スタッフ以外は全員グリッドから退去 |
3分前 | 全ての車両はタイヤの装着を完了 |
1分前 | エンジン始動 |
15秒前 | チームスタッフは全員グリッドから退去完了 この後グリーンライトが点灯されフォーメーションラップ開始 |
スターティンググリッド
レコノサンスラップに先立ち、決勝のスタート順となるスターティンググリッドが発表されます。スターティンググリッドは公式予選の結果と必ずしも一致するわけではありません。
公式予選の結果をもとに、公式予選でのフラッグ無視などのグリッド降格ペナルティやパワーユニット交換やギヤボックス交換などによるグリッド降格のペナルティが反映され、スターティンググリッドが決定し、発表されます。
レコノサンスラップ
ピットスタート
スタート進行
フォーメーションラップ開始の5分前までに各マシンはタイヤを装着しなければなりません。フォーメーションラップ開始の5分前以降にタイヤを装着した場合はペナルティが科せられます。
フォーメーションラップ開始の3分前まではグリッド上でメカニックによる作業を行うことができます。
出典:youtube.com
フォーメーションラップ
カウントダウンがゼロになり、グリーンライトが点灯し、グリーンフラッグが振られたら先頭の車両からフォーメーションラップを開始します。
このとき、エンジンストール等によりフォーメーションラップを開始できなかった車両はマーシャルによってコース外に押し出され、スタート可能であればピットレーンからのスタートが認められます。
フォーメーションラップ中の追い越しは禁止されていますが、トラブル等によってスロー走行している車両の追い越しは認められます。この遅れてしまった車両は第1セーフティカーラインに到達するまでに元のグリッド順に戻ることができなければ、ピットレーンからのスタートとなります。
フォーメーションラップ中は、前後の間隔が開きすぎないように走行し、1周回走行した後に全ての競技車両は自身のグリッドに停止します。
グリッドに正しく停止したかどうかはグリッドマーシャルによってチェックされ、全ての競技車両が正しくグリッドに停止すると、グリッド後方でグリーンフラッグが振られます。
出典:youtube.com
スタンディングスタート
F1のレーススタートはスタンディングスタートで行われます。
シグナルはシリーズを通して共通の5ユニット式のシグナルで行われます。スターターはF1のレースディレクターであるマイケル マシ氏が担当します。
1秒毎に1つずつレッドシグナルが点灯し、5つのレッドシグナルが点灯した後、全てのレッドシグナルが同時に消灯されレーススタートとなります。
全てのレッドシグナルが点灯してからレーススタートとなる消灯までの時間はレーススターターのタイミングで変化します。
レッドシグナルが消灯する前に動いた車両はジャンプスタートとなりペナルティの対象となります。
出典:youtube.com
エクストラフォーメーションラップ
フォーメーションラップが終了しグリッドに着いた後にエンジンストールなどによりスタートできなくなった場合、ドライバーは手を振るなどの合図により、グリッドマーシャルに知らせます。グリッドマーシャルは黄旗を振ることによってレースディレクター(スターター)に異常を知らせます。
レースディレクターがスタートのやり直しを決定するとイエローライトが点滅し、『EXTRA FORMATION LAP』のボードが提示されます。その後、グリーンライトが点灯され、フォーメーションラップのやり直しとなり、先頭の車両から再度フォーメーションラップを開始します。
エクストラフォーメーションラップを行うたびにレース周回数は1周減算となります。また、原因となったドライバーは最後尾グリッドからのスタートになります。
出典:youtube.com
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2020年4月28日
36) スタート手順
36.1 フォーメーションラップ開始40分前に、ピット出口は開放され、ピットレーンからレースをスタートすることが求められる車両を含めたすべての車両はピットレーンから離れることが認められ、レコニザンスラップ走行を1周行う。
レコニザンスラップを2周以上行うことを希望するドライバーは、各ラップとラップの間にピットレーンを十分減速しながら通過しなければならない。レコニザンスラップ中にピットにストップしたドライバーの車両は、当該ドライバーのガレージから出た場合にのみトラックに復帰でき、ピットストップ位置からはそれを行うことはできない。
これらの周回後、グリッドからレースをスタートするすべての車両はスタート順にグリッドに着き、エンジンを切って停止する。
この時ピット出口に行こうとするすべてのドライバーは一定の速度で一定のスロットルで進まなければならない。これは、ドライバーが自己のガレージからピット出口へ進もうとしている、あるいはレコニザンスラップの間でピットレーンを通過する場合のいずれであってもピットレーン全域に適用される。
レコニザンスラップを完了せずグリッドに自力で到着しない一切の車両は、グリッドからレースをスタートすることは認められない。
36.2 フォーメーションラップ開始予定の32分前に警告音によりピットレーン出口閉鎖2分前が合図される。
フォーメーションラップ開始予定の30分前に2度目の警告音とともにピットレーン出口が閉鎖される。
この時点でピットレーンに残っている車両は、ピットレーン出口に自力で到達することを条件としてピットレーンからスタートできる。2台以上の車両がピットスタートとなった場合には、予選結果順に並ばなければならない。しかしながら、5分前シグナルの提示後にピットレーン出口に到着した一切の車両は、ピット出口にすでに並んでいるすべての車両の後ろからスタートしなければならない。
そのようなすべての車両は、スタート後すべての車両がピットレーン出口を最初に通過した時点でレースに参加することができる。
36.3 スタートの接近は、フォーメーションラップの開始10分前、5分前、3分前、1分前、および15秒前に、警告音を伴うシグナルによりアナウンスされる。
10分前シグナルが提示されたら、ドライバー、オフィシャル、チームの技術スタッフを除き、全員がグリッドから退去する。
36.4 3分前シグナルが提示された時、グリッドにいるすべての車両は、ホイールを装着していなければならない。このシグナル後のホイールの取り外しはピットレーンで、またはレース中断の間グリッドでのみ許される。
3分前シグナル提示時にすべてのホイールを完全に装着していない車両のドライバーには第38条3項d)に規定されるペナルティが科せられる。
36.5 1分前シグナルが提示されたら、エンジンを始動し、チームのスタッフは15秒前シグナルが提示される前にすべての機材を持って全員グリッドから退去しなければならない。
15秒前シグナルが出された後で、いかなるチーム員あるいはチーム器材がグリッド上に残っている場合、当該車両のドライバーは第36条2項に明記されているように、ピットレーンからレースをスタートしなければならない。ピットレーンからレースをスタートできなかったドライバーには第38条3項d)のペナルティが課される。
15秒前シグナルが提示された後で援助が必要となった場合、そのドライバーは腕を上げて知らせなければならず、グリッドを離れることのできる残りの車両が出発した後に、マーシャルはピットレーンにその車両を押し戻すよう指示される。
上述のいずれの場合も、イエローフラッグを持ったマーシャルが当該車両の後方に立ち、後ろのドライバーに警告を与える。
36.6 グリーンライトが点灯されたら、グリッド上にいるすべての車両は、ポールポジションのドライバーを先頭にフォーメーションラップを開始する。
グリッドを離れる際すべてのドライバーは、ポールポジションを通過するまで、ピットレーンの速度制限を遵守しなければならない。
マーシャルはグリッドを離れることのできた車両が出発した後、直ちにグリッドに残っている車両を最短経路を通ってピットレーンに押し戻すよう指示を受ける。グリッドから押し出されたドライバーは車をスタートさせようと試みることはできず、マーシャルの指示に従わなければならない。
36.7 このフォーメーションラップ走行中はスタート練習をすることが禁止され、フォーメーションは可能な限り整然と保たなければならない。
36.8 フォーメーションラップ中の追い越しは、遅れてしまった車両があり、その後ろの車両がその車両を追い越さないと隊列の残りを不当に遅らせることになってしまう場合にのみ許される。この場合、ドライバーは元のスタート位置を取り戻す場合においてのみ追い越しが許される。このようにして遅れたドライバーで、最初のセーフティカーラインに到達する前に自己の当初のスタート順を取り戻すことができないドライバーは、ピットレーンに侵入し、第36条2に規定されたとおりにピットレーン終点よりスタートしなければならない。
ピットレーンに進入することができなかったドライバーが、最初のセーフティカーラインに到達する前に当初のスタート順を取り戻せていなかった場合、当該ドライバーには第38条3項d)に基づくペナルティが課される。
36.9 車両がフォーメーションラップ終了後(あるいは複数ラップ後、第36条14項c)および42条5参照)、スターティンググリッドに戻ったら、それぞれのスターティンググリッドにエンジンをかけたまま停車しなければならない。
スタート方式はスタンディングスタートとし、常任スターターが操作するライトにより合図が出される。
一旦全車両が停止すると、5秒前のライトが点灯し、4秒前、3秒前、2秒前、1秒前とライトが続く。
1秒前ライトが点灯した後の直後、すべての赤ランプが消えるとレーススタートとなる。
36.10 決勝レーススタートの間、FIAセーフティーデリゲートに特に許可を得ていない限り、ピットウォールは、第22条13で認められるチーム員、オフィシャルおよび消火マーシャル以外は一切立ち入り禁止とする。
36.11 フォーメーションラップ終了時スターティンググリッドに帰着後、問題が生じた場合は以下の手順を適用
すること。
a) 正常にスタートすることができない可能性のある問題が生じた車両のドライバーは、直ちに両腕を頭上に高く挙げ、その列担当のオフィシャルは、直ちにイエローフラッグを振動表示する。レースディレクターがスタートを中止させることを決定した場合、中断ライトのスイッチが入れられた後、2秒間グリーンライトが点灯され、「”EXTRA FORMATION LAP”(追加のフォーメーションラップ)」と表示されたボードが提示され、全チームは公式メッセージ送信システムを通じて伝えられる。問題が発生した車両がピットレーンに移動されている間、追加となったフォーメーションラップを走行で
きる車両はそれを完走しなければならない。
追加のフォーメーションラップを完了するためにグリッドを離れた際に、すべてのドライバーは、ポールポジションの位置を通過するまで、ピットレーンの速度制限を遵守しなければならない。
チームはその後、問題解決を試みることができ、解決することができたならば、その車両はピットレーン出口からスタートすることができる。このようにしてピットレーン出口からスタートする車両が2台以上ある場合、そのスタート順はピットレーン出口にたどりつくことができた順により決定される。
この状況が発生するたびに、レースは1ラップずつ短縮される。
b) スタートするのを遅延させる必要がある他の問題が生じた場合(下記c)参照)、ドライバーは上記a)に定める追加のフォーメーションラップを行うよう求められる。スタートの中止の原因となり、次に追加のフォーメーションラップを行うことができるドライバーは、周回終了時点でピットレーンに入り、レースを第36条2に定める通りにスタートしなければならない。ピットレーンからレースをスタートできなかったドライバーには第38条3d)のペナルティが課される。
c) その他の問題が発生し、レースディレクターがスタートを遅らせることを決定した場合、以下の処置がとられる。
ⅰ) レースがスタートしていない場合は、中断ライトが点灯し、「”DELAYED START”(スタート遅延)」と表示されたボードが提示される。エンジンは停止すること。チームは公式メッセージ送信システムにより遅れが生じる可能性を知らされる。一旦スタート時刻が知らされたならば、5分前の警告が出される。
このような遅延の間、グリッド上でのタイヤ交換は認められない。
この状況が発生するたびに、レースは1ラップずつ短縮される。
ⅱ) レースがスタートしている場合は、グリッド脇のマーシャルが、車両がグリッド上に停止していることを他のドライバーに知らせるため、イエローフラッグを振動表示する。
ⅲ) レーススタート後、スターティンググリッド上で車両が動かなくなった場合には、かかる車両を最短時間経路でピットレーンに押し戻すのは、マーシャルの責務である。グリッドから押し出されたドライバーは車をスタートさせようと試みることはできない。
ⅳ) 車両が一旦ピットレーンに入ったならば、当該ドライバーのメカニックはピットレーンからスタートする試みを行ってよい。そこで車両がスタートすれば、当該ドライバーはレースに復帰することができる。こうした手順において、ドライバーおよびメカニックは、トラックマーシャルの指示に常時従わなければならない。
36.12 本規則第36条11が適用され、スタート手順が何度繰り返されようと、その結果どれだけレースが短縮されようとも、それにかかわらずそのレースは選手権の1戦とみなされる。
36.13 以下を犯したと判定される一切のドライバーには第38条3a)、b)あるいはc)のいずれかのペナルティが科せられる:
a) スタート合図信号が与えられる前に動きだしたと、FIAが認可し提供した各車に取り付けられているトランスポンダーが判定した、あるいは;
b) スタート合図信号が与えられた後に、最初にグリッド位置から動いた瞬間をトランスポンダーが検出できないように、スタートグリッドに自分の車両を配置した。
36.14 下記の場合に限りスタート手順の特例が認められる。
a) 5分前のシグナルが表示されてからレーススタートまでの間に雨が降りだし、レースディレクターの意見でチームにタイヤ交換の機会を与えるべきであると判断された場合は、ライン上で中断ライトが表示され、スタート手順は10分前の時点から再開される。
b) 決勝レースのスタートが迫っていて、かつコース上の水量が多く、たとえウェット天候用のタイヤを用いたとしても安全性に問題があるとレースディレクターが判断した場合には、中断ライトがライン上で提示され、遅延予定に関する情報が公式メッセージ送信システムに提示されすべてのチームに通知される。スタート時刻がわかると直ちに、少なくとも10分前の警告が知らされる。
c) 予定時刻に走路の状態がレーススタートに適していないとみなされる場合、フォーメーションラップをセーフティカーの先導によりスタートする場合がある。この場合、10分前シグナルの時点でオレンジ色の灯火が点灯される。これは、セーフティカーの先導によりフォーメーションラップがスタートすることをドライバーに知らせる合図である。同時に公式メッセージ送信システムにより全チームにこれが確認される。
グリーンライトが点灯したら、セーフティカーはグリッドを離れ、すべてのドライバーはグリッド順位に従い車両10台分以内の車間距離で走行し、ポールポジションの位置を通過するまで、ピットレーンの速度制限を遵守しなければならない。セーフティカーはレースに適した状況となるまで介入を続ける。
ピットレーンからスタートする車両は、全隊列がピットレーン出口を最初に通過し終えた後で、フォーメーションラップに合流することができる。そのような車両はすべて、フォーメーションラップをすべて走破することができるが、セーフティカーがピットに戻った後にピットレーンに入り、レースをピットレーン終点に到着した順でそこからスタートしなければならない。
フォーメーションラップ中にピットレーンに入ったそれ以外の車両は、走路に合流することはできるが、セーフティカーがピットに戻った後にピットレーンに入り、レースをピットレーン終点に到着した順でそこからスタートしなければならない。
レーススタート前にタイヤの仕様(含む複数)を変更したドライバーには、第38条3d)のペナルティが科される。
セーフティカー先導で周回中、追い越しは、以下の状況でのみ許される:
i) グリッドを離れる際に遅れてしまった車両があり、その車両を追い越さないと、後続の車両が隊列の残りを不当に遅らせることになってしまう場合。あるいは、ii)ピットレーンスタートとなる車両が複数台あり、そのうちの1台が不当に遅れる場合。
いずれの場合にも、ドライバーは元のスタート位置、あるいはフォーメーションラップがスタートしたときにピット出口に並んだ順序を取り戻す場合においてのみ追い越しが許される。
このようにして遅れてしまい、セーフティカーがピットに戻る周回で、第1セーフティカーラインに到達する前に当初のスタート順を取り戻すことができないドライバーは、ピットレーンに入らなければならず、全隊列がレーススタート後ピットレーン出口を通過し終えた後でのみ、レースに合流することができる。
セーフティカーがピットに戻る周回で第1セーフティカーラインに到達する前に当初のスタート順を取り戻すことができない場合に、ピットレーンに入らないドライバーには、第38条3d)のペナルティが課される。
競技長がセーフティカーを呼び出すことが安全であると判断すると、公式メッセージ送信システムを介してすべてのチームに「STANDING START(スタンディングスタート)」というメッセージが送信され、すべてのFIAライトパネルに「SC」と表示され、セーフティカーのオレンジ色のライトが消される。これはセーフティカーがその周回が終了した時点でピットレーンに入ることのチームおよびドライバーへの合図となる。
この時点でセーフティカー後方に位置する先頭車両が走行ペースを決めることができ、必要であればセーフティカーとの車間距離を車両10台分以上としても構わない。
セーフティカーが一旦ピットレーンに入ったならば、ピットレーンからスタートを求められる車両を除くすべての車両はグリッドに戻らなければならず、各自のグリッド位置につき、第36条9から第36条13に記されている手順に従わなければならない。
セーフティカー先導によるフォーメーションラップが数周実施された後、走路の状態がスタンディングスタートに適切でないと見なされた場合、公式メッセージ送信システムを介してすべてのチームにメッセージ「ROLLING START(ローリングスタート)」が送信され、すべてのFIAライトパネルに「RS」と表示され、セーフティカーのオレンジ色のライトが消される。これはセーフティカーがその周回が終了した時点でピットレーンに入ることのチームおよびドライバーへの合図となる。
この時点でセーフティカー後方に位置する先頭車両が走行ペースを決めることができ、必要であればセーフティカーとの車間距離を車両10台分以上としても構わない。
セーフティカーがピットエントリーに近づくにつれて、FIAのライトパネルは消灯し、それらに代ってライン上にてグリーンライト点灯を伴うグリーンフラッグの振動表示がされる。
いかなるドライバーも、セーフティーカーがピットに戻った後、最初にライン(第5条3参照)を通過するまで他の車両を追い越してはならない。レースはセーフティーカーがピットに戻った後、先頭車両がラインを通過した時にスタートしたものと見なされる。
セーフティカー先導によるフォーメーションラップが数周実施された後、走路の状態がレーススタートに適切でないと見なされた場合、”START PROCEDURE SUSPENDED”(スタート手順一時中断)のメッセージが公式メッセージ送信システムによりすべてのチームに送信され、全車はセーフティカーの後方でピットレーンに入らなければならない。その後第41条および42条に定める手順が実施され、スタンディングスタートはなされない。