2024年 F1 第6戦 マイアミGP 開催概要

 

2020年 スーパーフォーミュラのレーススタート方法

2020年

 

グリッドへの試走

グリッドへの試走の開始時間、ピットロード出口のクローズ時間はオーガナイザーによって決定され、大会特別規則書や公式通知にてチームやドライバーにアナウンスされます。

グリッドへの試走の開始時刻になるとピットロード出口のシグナルがグリーンになり、競技車両はピットからコースインすることができます。ピットロード出口がクローズされる時刻までにコースインできなければ、ピットスタートとなります。

ピットロード出口がクローズされる2分前に警告音の合図があります。

 

 

スタート進行

コースインした競技車両がダミーグリッドに着くとスタート進行が始まります。
フォーメーションラップ開始時間を起点として以下のスケジュールでスタート進行を行います。

 

フォーメーションラップ開始 内容
5分前 グリッドへの進入禁止、グリッドに着けない車両は最後尾スタートとなる。
3分前 ドライバー、エンジン始動要員のチームクルー5名、競技役員以外はコース上から退去
1分前  エンジン始動、チームクルー5名は15秒前までに退去
15秒前 この合図のあと緑旗が振られフォーメーションラップ開始

 

 

フォーメーションラップ

グリーンライトが点灯されたら先頭の車両からフォーメーションラップを開始します。このとき、エンジンストール等によりフォーメーションラップを開始できなかった車両はマーシャルによってコース外に押し出され、スタート可能であればピットレーンからのスタートが認められます。

グリッドを離れる際にに出遅れてしまった車両は最後尾の車両がスタートラインを横切る前に動き出すことができれば、他車を追い越して元のグリッドに戻ることができます。最後尾の車両がスタートラインを横切る前に動き出すことができなければ、コントロールライン付近のオブザベーションポストでイエローフラッグが振られ、出遅れた車両は最後尾スタートとなります。

フォーメーションラップ中は、前後の間隔が開きすぎないように走行し、1周回走行します。

 

出典:youtube.com

 

 

エクストラフォーメーションラップ

F1ではすでにエクストラフォーメーションラップが導入されていますが、スーパーフォーミュラにおいても2020年シーズンからエクストラフォーメーションラップが導入されることになりました。

レーススタート前のフォーメーションラップが終わり、各車がグリッドについた後、エンジンストールなど何らかのトラブルが発生し、スタートができなくなった車両が発生した場合、これまでは赤旗の提示、もしくはイエローシグナルの点滅によりスタートディレイとなりました。そしてスタート進行はフォーメーションラップ開始の5分前からやり直されていました。

エクストラフォーメーションラップの導入により、スタート直前にトラブルが発生した場合、イエローシグナルが点滅されます。その際、競技長がすぐにフォーメーションラップを再開できると判断すると、『EXTRA FORMATION LAP』ボードが提示され、グリーンシグナルが点灯されます。すぐにフォーメーションラップがやり直しとなります。

 

競技長がすぐにフォーメーションラップを再開できないと判断した場合には、エクストラフォーメーションラップは行われず、イエローシグナルが点滅され、『START DELAYED』ボードが提示されます。この場合、フォーメーションラップ開始5分前からやり直すことになります。

エクストラフォーメーションラップやスタートのやり直しが行われる度にレース周回数は1周減算となります。

 

 

スタンディングスタート

フォーメーションラップを終えた全ての競技車両は自身のグリッドに停止します。グリッドに正しく停止したかどうかはグリッドマーシャルによってチェックされ、全ての競技車両が正しくグリッドに停止すると、グリッド後方でグリーンフラッグが振られます。

 

出典:youtube.com

 

スーパーフォーミュラのレーススタートはF1と同様のスタンディングスタートで行われます。1秒毎に1つずつレッドシグナルが点灯し、5つのレッドシグナルが点灯した後、全てのレッドシグナルが同時に消灯されレーススタートとなります。レッドシグナルが消灯する前に動いた車両はジャンプスタートとなりペナルティの対象となります。

 

出典:youtube.com

 

start_signal_5unit

レッドシグナルが全て点灯してから消灯するまでの時間は2〜3秒です。

 

 

2020年 全日本スーパーフォーミュラ選手権 統一規則

第31条 スタート手順

1. スタートはスタンディングスタートとする。
グリッドは、1×1のスタッガードフォーメーションで、スタート合図は灯火信号とする。

2. スタート手順に関する詳細は、ピット出口閉鎖時間およびピットスタートに関する手順を含め、特別規則または公式通知にて発表されるものとする。

3. ピット出口は上記2.で指定された時間に閉鎖され、その2分前に警告音によって合図される。

4. スタートの進行は、5分前、3分前、1分前、および15秒前を表示したボード(またはシグナル)により表示される。これらのボードは警告音とともに表示される。

1) 5分前ボード(またはシグナル):
秒読み開始。グリッドへの進入は締め切られる。この時点までにグリッドに着けなかった車両は最後尾スタートとなる。ただし、競技役員の指示があった場合はピットに入ってピットスタートとなる(本条3.および本条6.参照)。

2) 3分前ボード(またはシグナル):
コース上におけるすべての作業は禁止される。ドライバー、競技役員およびエンジン始動用外部エネルギー源あるいは補助的装置を使用するチームクルー5名を除くすべての者はコース上から退去する。

3) 1分前ボード(またはシグナル):
ドライバーが車両内に着座したままエンジンを始動する。ついで、上記2)で明記したチームクルー5名は、下記4)に明記された15秒前ボード(またはシグナル)が提示されるまでにグリッドから退去し、コース脇へ移動しなければならない。また、フォーメーションラップが開始された後にコース上から退去すること。

4) 15秒前ボード(またはシグナル):
このボード(またはシグナル)の15秒後、グリッド前方で緑旗が振られ(グリーンライト)、競技車両はグリッド上の隊列を保ちながらポールポジションの車両のペースによってフォーメーションラップを開始する。グリッドを離れる際、すべてのドライバーは、スタートラインを通過するまで車両速度リミッターを作動させ、ピットレーンの速度制限(最高60㎞/h)を順守しなければならない。
このラップにおいて、スタート練習は禁止され、また隊列は可能な限り整然と保たれなければならない。

5. スタートできないドライバーは、腕を挙げなければならない。他の全車両が当該車両を通過した後、上記4.3)に規定されたコース脇のチームクルーは、エンジン始動用外部エネルギー源あるいは補助的装置を使用してエンジンの再始動を試みることができる。
ついで、この車両はフォーメーションラップを行うものとするが、下記6.を除き、他の走行中の競技車両を追い越してはならない。
上記方法によってもエンジンが始動しない場合は、競技役員に加え、必要に応じコース脇にいたチームクルーが当該車両をそのピットまたは競技役員が指示する他の安全な場所まで押して移動する。距離が近ければピットレーン出口からピットまたは競技役員が指示する他の安全な場所に入れることもできる。その後、チームクルーは、エンジン始動用外部エネルギー源または補助的装置を使用してエンジンを再始動させることができる。

6. フォーメーションラップにおいて、グリッドを離れる際に出遅れてしまった車両は、最後尾の車両がスタートラインを横切る前までに動き出した場合に限り、フォーメーションラップ中に自己のポジションに戻るために他の車両を追い越すことが許される。なお、最後尾の車両がスタートラインを横切る前までに動き出せなかった車両に対しては、メインフラッグタワーにて黄旗が提示される。
上記に明記されたフォーメーションラップに出遅れた車両および理由の如何にかかわらずフォーメーションラップの途中でスタート順序の位置を保てなかった車両は、安全に配慮し、自己のポジションに戻るために他の車両を追い越すことが許される。
ただし、ピット進入ロードに到達するまでに自己のポジションに戻ることが出来なかった場合、ピットに戻り、スタートがなされた後、スタートした競技車両の集団がピット出口を通過した後に、ピット出口の信号灯にグリーンライトが点灯することによりピットスタートが許される。

7. 車両がスターティンググリッドに戻ったら、夫々のグリッドにエンジンをかけたまま停車する。各車両の競技番号を記載したボードを持った競技役員がグリッドの各列に向かって立っており、その列の車両が停止したら直ちにボードを降ろす。すべてのボードが降ろされたら、スターターはレッドライト5秒前ボード(またはシグナル)を表示する。当該ボード(またはシグナル)表示5秒後にスターターはグリッドの静止状態を確かめてレッドライトを点灯する。
通常、レッドライト点灯後、2秒以上3秒以内にレッドライトが消灯してレースがスタートする。(並列5灯式のスタート信号灯[FIA Race weekend light procedureで使用される信号灯等]を使用する場合のスタート灯火信号オペレーションは、別途定める。)

8. スターティンググリッドに帰着後、スタートできなくなった場合、当該ドライバーは腕を挙げ、その列担当の競技役員は黄旗を振動表示し、当該車両はストール車扱いとなる。スタート不能のドライバーが原因となりスタートが遅延された場合、そのドライバーは最後尾もしくはピットからスタートすることができる。
この場合、当該ドライバーの当初のグリッドは空けておくものとする。スタート不能のドライバーが複数の場合、グリッド後方における彼らの新しいポジションは、当初のスターティングポジションに基づき位置決めされる。

9. 上記8.において最後尾グリッドに着いた車両は、再フォーメーションでストール車があった場合でも当初のグリッドに戻ることはできない。

10. 車両がフォーメーションラップ終了後にスターティンググリッドに着いた時点で何らかの問題がある場合には下記の処置がとられる。

1) グリッド上以外に問題がなく直ぐにフォーメーションラップが再開出来ると競技長が判断した場合、中断ライト(イエローまたはオレンジライトの点滅)の2秒後に色のライトが点灯し、「EXTRA FORMATION LAP」と表示されたボードが表示される。
全車両はエンジンを切ることなく再度フォーメーションラップを開始する。

2) その他の問題が発生し、スタートを遅らせる必要があると競技長が判断した場合は、中断ライト(イエローまたはオレンジライト)を点滅させ、「START DELAYED”(スタート遅延)ボード」が表示され、全車両のエンジンは切られ、スタート手順は5分前の時点から再開される。

3) 前記1)および2)いずれの場合においてもレース距離は1ラップ減らされる。

11. 上記10.項を適用することが必要になり、スタート手順が何度繰り返されようと、その結果どれだけレースが短縮されようと、そのレースは選手権に数えられる。

12. 上記10.項の手順が1回以上必要となった場合でも、燃料補給は禁止される。

13. スタート後、スターティンググリッドにおいて発進不能となった車両がある場合、競技役員は、直ちにエンジンをスタートさせるべくコースに沿って車両を押すものとする。それでもエンジンが始動しない場合は、当該車両のピットまたは競技役員の指示による他の安全な場所まで押して移動する。距離が近ければピットレーン出口からピットまたは他の安全な場所に入れることもできる。その後、上記に示した場所でチームクルーが介入しエンジン始動用外部エネルギー源あるいは補助的装置によってエンジンを始動させることができる。
ピットおよびピットレーンでの人為的な支援による発進は厳重に禁止される。

14. 反則スタートを判定するための審判員が任命される。反則スタートが確認された場合、競技会審査委員会は、当該車両に対して罰則を課す。(第15条「インシデント」参照)

15. 決勝レーススタートの際、シグナリングプラットフォームには、許可された競技役員以外の立入りは禁止される。

16. サーキットが閉鎖されるか、あるいは競技を続行することが危険とならない限り、雨天におけるレースは中止されない。

17. このスタート手順に特例が認められるのは、下記の場合に限られる。

1) 5分前のボード(またはシグナル)が表示されてからレッドライトが点灯するまでの間に雨が降りだした場合はスタートラインで“START DELAYED”ボードおよび“10分”ボードが表示され、スタート手順は10分前の時点から再開される。もし必要であれば、上記10.項に定められた手順が認められる。

2) 決勝レースが迫っていて、かつコース上の水量が多くウェットタイヤでも安全上問題があると競技長が判断した場合には、競技長は“START DELAYED”(スタート遅延)ボードと同時に赤色地に“10”と記されたボードを表示することにより、決勝レースのスタートを遅らせることができる。
この赤色地に“10”と記されたボードの意味は、再スタート手順が10分遅れて開始されることを意味する。10分以内に天候の状況が回復したら、緑色地に“10”と記されたボードが表示される。緑色地に“10”と記されたボードの意味は、10分後に緑旗が表示されることを意味する。緑色地に“10”のボードが表示されてから、5分後にスタート手順が再開され、通常のスタート手順のボード(またはシグナル、つまり、5分前、3分前、1分前、および15秒前)が表示される。
しかし、赤色地に“10”のボードが表示されてから10分以内に天候の状況が回復しない場合には再度、赤色地に“10”のボードが表示される。これはスタート手順再開までさらに10分間延長されることを意味する。この手順は、数回繰り返される場合がある。赤色地にしても緑色地にしても“10”と記されたボードが表示されるときは常に警告音が放送される。

18. スタート手順に関する違反に対しては、失格までの罰則が適用される場合がある。

 

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