2020年
2021年シーズンの内容については
こちらを参照ください。
フォーミュラ リージョナルとは
四輪モータースポーツの最高峰として『FIA Formula 1 World Championship(F1)』が位置づけられ、その下位カテゴリーとして以前は『GP2シリーズ』と『GP3シリーズ』が位置づけられていました。
FIAはF1を頂点とするピラミッドの再編を行い、GP2シリーズは『FIA Formula 2 Championship(FIA F2)』に、GP3シリーズは『FIA Formula 3 Championship(FIA F3)』へと変更されました。 そして、これまでF3として各国で開催されてきたレースカテゴリーは2019年シーズンをもって廃止となりました。
これまで開催されてきたF3の技術を活用しつつ、FIA Formula 3 Championshipとその下位カテゴリーで各国で開催されるFIA Formula 4(F4)の間に位置付けられる新たなカテゴリーとして『フォーミュラ リージョナル(FORMULA REGIONAL)』シリーズが発足することになりました。
そこで、日本でも2020年からフォーミュラリージョナルシリーズが開始されることが決定しました。日本におけるシリーズの正式名称は『FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP(フォーミュラ・リージョナル・ジャパニーズ・チャンピオンシップ)』です。
また、日本ではこれまでの『全日本F3選手権』の後継として、2020年から新たに『全日本スーパーフォーミュラ・ライツ選手権』がスタートしています。
以下は『FORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP』に関する内容です。
©K2 Planet
マシンは童夢製『DOME F111/3』のワンメイク
フォーミュラリージョナルシリーズの競技車両はワンメイクと定められています。日本で開催されるフォーミュラリージョナルにおいては、日本のコンストラクターである童夢がフォーミュラリージョナルシリーズのために開発した『DOME F111/3』が採用されます。
エンジンは全車共通のアルファロメオ製の1750cc直列4気筒ターボエンジンをフォーミュラリージョナルのために改良したものが採用されます。
タイヤはダンロップタイヤのワンメイクです。
童夢 DOME F111/3
車両名称 | DOME F111/3 |
全長/全幅 | 4,900mm/1,850mm |
ホイールベース | 2,950mm |
トレッド | 1,540mm / 1,414mm |
重量 | 670kg (ドライバー及びバラスト含む最低重量) |
エンジン | In-line 4-cylinder 1750cc intercooler turbo MAX 270hp |
排気系 | JAF公認触媒付き |
ギアボックス | 6速パドルシフト+機械式LSD装備 |
シャシー | Halo付カーボンモノコック + フロント及びサイドアンチイントリュージョンパネル |
サスペンション | 四輪ダブルウィッシュボーンインボードタイプ + 前後スタビライザー |
ダンパー | 2WAYテレスコピック方式 |
燃料タンク | FIA APPROVED FT5-1999 容量60ℓ |
ステアリング | R&P |
消火器 | FIA APPROVED 自動消火器 |
ホイール | Front 13x10J Rear 13x12J |
タイヤ | ダンロップ Front 250/575R13 Rear 300/590R13 |
出典:dome.co.jp
キャッププライス制度
フォーミュラリージョナルの車両価格は『キャッププライス制度』により、FIAが定めた価格に統一化されています。
2020年シーズンではシャシー(78,463ユーロ)とエンジン(25,500ユーロ)の1台あたりの合計価格が103,963ユーロと定められています。
2020年 フォーミュラ リージョナル エントリーリスト
No. | ドライバー | チーム |
3 | 阪口 晴南 | SUTEKINA RACING TEAM |
4 | 今田 信宏 | EAGLE SPORT |
5 | 金丸 ユウ | SUTEKINA RACING TEAM |
6 | 高橋 知己 | Super License |
8 | 篠原 拓朗 | SUTEKINA RACING TEAM |
8 | 根本 悠⽣ | ZAP SPEED |
11 | 植田 正幸 | Rn-sports |
13 | 吉田 基良 | B-MAX ENGINEERING |
27 | SYUJI | B-MAX ENGINEERING |
28 | 古谷 悠河 | TOM’S YOUTH |
30 | DRAGON | B-MAX ENGINEERING |
34 | 三浦 勝 | CMS motor sports project |
78 | 阪口 良平 | フィールドレーシング |
86 | 大阪 八郎 | ZAP SPEED |
2020年 フォーミュラ リージョナル スケジュール
当初は2020年6月に富士スピードウェイで開催されるピレリ スーパー耐久シリーズの24時間耐久レースのサポートレースとしてフォーミュラリージョナルが日本で初めて開催される予定でした。
ところが、新型コロナウイルス『COVID-19』の感染拡大の影響により、当初の開催スケジュールの変更を強いられることになりました。
6月17日、フォーミュラリージョナルの改訂された開催スケジュールが発表されました。2020年シリーズは8月1日にシリーズが開幕となり、全6大会の開催が予定されています。各大会で2レースもしくは3レースが行われ、全14レースで争われます。
ラウンド | 日程 | 開催地 | レース数 |
第1大会 | 8/1〜8/2 | 富士スピードウェイ | 3レース |
第2大会 | 8/22〜8/23 | スポーツランドSUGO | 3レース |
第3大会 | 9/4~9/5 | 富士スピードウェイ | 2レース |
第4大会 | 9/19~9/20 | ツインリンクもてぎ | 2レース |
第5大会 | 10/31~11/1 | 岡山国際サーキット | 2レース |
第6大会 | 12/12~12/13 | オートポリス | 2レース |
公式テスト
日程 | 開催地 |
7/30 | 富士スピードウェイ |
【参考】当初の開催スケジュール
ラウンド | 日程 | 開催地 |
第1大会 | 6/5~6/7 | 富士スピードウェイ |
第2大会 | 6/26~6/28 | 岡山国際サーキット |
第3大会 | 7/31~8/2 | オートポリス |
第4大会 | 8/21~8/23 | スポーツランドSUGO |
第5大会 | 9/4~9/6 | ツインリンクもてぎ |
第6大会 | 10/30~11/1 | 富士スピードウェイ |
ライセンス
フォーミュラリージョナルに参戦できるドライバーの資格は『国内競技運転者許可証A、もしくはそれと同等以上、国際競技運転者許可証B以下』のライセンス保持者であることと定められています。
スーパーライセンスポイント
フォーミュラリージョナルのシリーズ上位9位までのドライバーには、F1ドライバーになるために必要なスーパーライセンスポイントが与えられます。
過去3年においてスーパーライセンスポイントを40ポイント以上を獲得することでスーパーライセンスを取得できる資格が与えられます。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
18 | 14 | 12 | 10 | 6 | 4 | 3 | 2 | 1 | 0 |
公式予選
フォーミュラリージョナルの公式予選は各大会ごとに『15分間の公式予選が2回』もしくは『30分間の公式予選が1回』のいずれかの方法で行われます。
- 15分間の公式予選が2回
- 30分間の公式予選が1回
サーキットによっては、公式予選を2つのグループに分けて開催される場合があります。公式予選の方法やスケジュールは各大会の公式通知で発表されます。
公式予選はすべてのドライバーが参加、出走しなければなりません。
公式予選中に黄旗区間を通過した車両の当該ラップタイムは採用されない場合があります。
公式予選中に赤旗の原因となったドライバーは以降の公式予選の走行に参加することが認めらません。また、ペナルティの対象となる場合があります。
公式予選通過基準タイムは公式予選上位3位のドライバーが記録したタイムの平均値の110%以内と定められています。
グリッドの決め方
15分間の公式予選が2回行われた場合
- 1回目の公式予選結果におけるベストラップを第1レースのグリッドとする。
- 2回目の公式予選結果におけるベストラップを第2レースのグリッドとする。
- 1回目もしくは2回目の公式予選結果におけるベストラップを第3レースのグリッドとする。
30分間の公式予選が1回行われた場合
- ベストラップを第1レースのグリッドとする。
- セカンドベストラップを第2レースのグリッドとする。
- サードベストラップを第3レースのグリッドとする。
レースフォーマット
フォーミュラリージョナルのレース距離は1レースあたり最大35分間で行われます。各大会において2レース、もしくは3レースが開催されます。
各大会毎のレース距離は各大会の特別規則書で発表されます。
タイヤ
フォーミュラリージョナルで使用するタイヤは『ダンロップ』のワンメイクです。
大会期間中、公式予選から各決勝のスタート時に使用できるタイヤは最大3セット(前輪6本、後輪6本)と定められています。公式予選前に実施される公式車検において、これらのタイヤがマーキングされます。
公式予選中はマーキングされたタイヤ以外の使用は認められません。
決勝中はタイヤを損傷した場合に、そのレース中であればタイヤ交換が認められます。
ウェットタイヤは競技長が『ウェット宣言』をした時に限り使用が認められます。ウェットタイヤにはマーキングは行われません。
ポイント
フォーミュラリージョナルでは、ドライバーとチームに対するタイトルが設定されています。
各レースの順位に応じた以下のポイントがドライバーに対して与えられます。チームに対しては、チームに所属する最上位のドライバーが獲得したポイントが与えられます。シーズンを通して最も多いポイントを獲得したドライバーとチームがチャンピオンとなります。
1位 | 2位 | 3位 | 4位 | 5位 | 6位 | 7位 | 8位 | 9位 | 10位 |
25 | 18 | 15 | 12 | 10 | 8 | 6 | 4 | 2 | 1 |
各レースの参加台数が12台未満の場合、そのレースは選手権として成立せず、ポイントは与えられません。また、年間に少なくとも14レースが成立しなければ、選手権も成立されません。
マスターカップ
フォーミュラリージョナルでは50歳以上のドライバー(ジェントルマンドライバー)を対象とした『マスターカップ』を設定しています。全ドライバーを対象とし、総合順位を争う『オーバーオール』とは別にマスターカップではジェントルマンドライバーのみを対象とし順位付けが行われます。ジェントルマンドライバーとして登録するにはフォーミュラリージョナル事務局に認定される必要があります。
2020年 フォーミュラ リージョナル レース結果
関連サイト