2024年 F1 第24戦 アブダビGP 開催概要

 

FIA Formula 3 Championship【2021年】

2021年

 

FIA Formula 3 Championshipとは

FIA Formula 3 ChampionshipはF1ドライバーになるためには参戦必須となっているFIA Formula 2 Championshipへの登竜門となるシリーズです。各地域のFIA Formula 4 Championshipやジュニアフォーミュラレースシリーズのチャンピオンや上位ドライバーが参戦します。

Formula 1がF1と呼ばれるようにFormula 3もF3と呼ばれます。

FIA F3 Championshipは世界中の若手ドライバーが数多く参戦し、F1がヨーロッパなどで開催される時には、FIA F2 Championshipと共にサポートレースとして併催されています。

 

出典:fiaformula3.com

 

2019年以前は日本を含む世界の各地域でF3選手権が開催されていました。また、FIA F2 Championshipの前身であるGP2シリーズの下位カテゴリーとして2010年から2018年まで『GP3シリーズ』が開催されていました。

FIAがF1を頂点としたフォーミュラカーシリーズの再編を行うため、GP3シリーズはFIA F3 Championshipとして2019年に新たにスタートしました。FIA F3 ChampionshipはFIA F2 Championshipの下位カテゴリーに位置付けられ、それまでに開催されていた各地域のF3選手権は2019年をもって終了することになりました。

各地域で開催されていたF3選手権はフォーミュラリージョナルとしてFIA F3 Championshipと各地域で開催されているFIA F4 Championshipの間に位置付けられるカテゴリーとして残っています。

 

©FIA Formula 3 Championship

 

 

マシンは『ダラーラ F3 2019』のワンメイク

FIA F3 Championshipで使用されるマシンはイタリアのレーシングカーコンストラクターであるダラーラがFIA F3 Championshipのために専用開発した『ダラーラ F3 2019』が採用されています。

エンジンはメカクローム製の3.4L V6 自然吸気エンジンで全車イコールコンディションのワンメイクレースとなっています。

タイヤはF1と同様に『ピレリ』が供給します。

 

ダラーラ F3 2019

2019年にそれまでのGP3からFIA F3 Championshipへ変わるとともに、マシンもGP3で採用されていた『ダラーラ GP3/16』から『ダラーラ F3 2019』へ変更されました。

ダラーラ F3 2019はダラーラ GP3/16をベースにフロントサスペンション周りに修正が加えられ、HALOを装備するなど、安全性が向上しています。

F1と同様にレース中のオーバーテイクのチャンスを増加させるため、DRS(Drag Reduction Systems)が採用されています。

車両名称 ダラーラ F3 2019
モノコック ダラーラ製 カーボンモノコック
トランスミッション ヒューランド製 6速 縦型シーケンシャル ギアボックス
電装系 マレリ製 電気/油圧式パドルシフト
ECU-GCUデータロガー
高速データ収集システム (テレメトリー非装備)

 

 

メカクローム 3.4L V6 自然吸気エンジン

ダラーラ F3 2019にはメカクローム製の3.4L V6 自然吸気(NA)エンジンが搭載されます。エンジンの最大出力は380馬力(@8,000rpm)に達します。このエンジンはGP3シリーズでも採用されていましたが、引き続きFIA F3 Championshipでも継続して採用されています。

 

パフォーマンス
(ダラーラ F3 2019との組み合わせ)

0-100 km/h 加速 3.0秒
最高速度 300 km/h
最大ブレーキ制動力 -1.9 G
最大 横G ±2.6 G

 

 

FIA Formula 3 Championship
2021年ドライバーラインナップ

No. ドライバー チーム
1 デニス ハウガー プレマ レーシング
2 アルトゥール ルクレール
3 オッリ コールドウェル
4 ジャック ドゥーハン トライデント
5 クレメント ノヴァラック
6 デビッド シューマッハ
7 フレデリック ベスティ ART グランプリ
8 アレクサンドル スモリアル
9 ファン マヌエル コレア
10 ジャク クロフォード ハイテック グランプリ
11 岩佐 歩夢
12 ロマン スタニェク
14 マッテオ ナンニーニ HWA レースラボ
15 オリバー ラスムーセン
16 ラファエル ヴィラゴメス
17 ビクター マーティンズ MP モータースポーツ
18 カイオ コレット
19 ティジメン ヴァンデルヘルム
20 ラズロ トース カンポス レーシング
21 ロレンツォ コロンボ
22 アマウリー コーディール
23 イド コーエン カーリン バズ レーシング
24  カイレン フレデリック
25 ジョニー エドガー
26 カラン ウイリアムズ イエンツァー モータースポーツ
27 ピエール ルイ ショベール
28 フィリップ アグラン
29  ローガン サージェント チャロウズ レーシング システム
30  エンツォ フィッティパルディ
31 レシャド デ ゲルス

 

 

FIA Formula 3 Championship
2021年 開催スケジュール

FIA F3 Championshipは2020年シーズンと同様にF1のサポートレースとして開催されます。

2020年シーズンまでは格上のFIA F2 Championshipと共にF1と併催されてきましたが、2021年シーズンからは新型コロナウイルスの感染拡大を防止するため、FIA F2とFIA F3は分けて開催されることになりました。

 

ラウンド 日程 開催地
第1戦 5/7~5/9 スペイン
第2戦 6/25~6/27 フランス
第3戦 7/2~7/4 オーストリア
第4戦 7/30~8/1 ハンガリー
第5戦 8/27~8/29 ベルギー
第6戦 9/3~9/5 オランダ
第7戦 10/22~10/24 アメリカ

 

 

【参考】2020年 開催スケジュール

ラウンド 日程 開催地
第1戦 7/3〜7/5 オーストリア
第2戦 7/10〜7/12 オーストリア
第3戦 7/17〜7/19 ハンガリー
第4戦 7/31〜8/2 イギリス
第5戦 8/7〜8/9 イギリス
第6戦 8/14〜8/16 スペイン
第7戦 8/28〜8/30 ベルギー
第8戦 9/4〜9/6 イタリア

 

 

ライセンス

FIA F3 Championshipへ参戦するにはFIAが発行する国際Aもしくは国際Bライセンスを保有している必要があります。

 

スーパーライセンスポイント

FIA F3 Championshipのシリーズ10位までのドライバーには、F1ドライバーになるために必要なスーパーライセンスポイントが与えられます。過去3年においてスーパーライセンスポイントを40ポイント以上を獲得することでスーパーライセンスを取得できる資格が与えられます。

 

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
30 25 20 15 12 9 7 5 3 2

 

 

走行セッション

FIA F3 Championshipは2021年シーズンから1つの大会ごとに、1回のフリー走行と公式予選が行われ、その後3回のレースが開催されるフォーマットに変更されました。

FIA F2 Championshipでも同様に1大会で3回のレースが開催され、それぞれのレースの名称は『スプリントレース1』、『スプリントレース2』、『フューチャーレース』と呼ばれますが、FIA F3 Championshipでは、単純に『レース1』、『レース2』、『レース3』と呼びます、

FIA F3 Championshipでは金曜日の午前にフリー走行、午後に公式予選が開催されます。土曜日は午前にレース1、午後にレース2が開催されます。日曜日は午前にレース3が開催されます。

2020年シーズンでは1大会で土曜日にレース1、日曜日にレース2の2レースが開催されていました。

 

金曜日 午前
フリー走行

 

金曜日 午後
公式予選

 

土曜日 午前
レース1

 

土曜日 午後
レース2

 

日曜日 午前
レース3

 

 

フリー走行

FIA F3 Championshipでは公式予選の前に45分間のフリー走行(Practice Session)が開催されます。

F1と併催されない場合はフリー走行や公式予選のスケジュールを変更できることが認められています。

 

 

公式予選

FIA F3 Championshipの公式予選は金曜日のフリー走行の後に開催されます。30分間の走行時間の間にタイムアタックを行い、タイムが速いドライバーの順に順位が決定されます。

公式予選の順位に基づき、土曜日に開催されるレース1と日曜日に開催されるレース3のスターティンググリッドが決定されます。

また、ポールポジションを獲得したドライバーにはシリーズポイントが4ポイント与えられます。

ポールポジションドライバーのタイムの107%が公式予選通過基準タイムとなります。

 

 

レース1

FIA F3 Championshipでは決勝レースは『レース1』、『レース2』、『レース3』の3回開催されます。周回数はレースごとに別途設定されます。

各レースの最大レース時間は40分と定められており、規定の周回数を完了していなくても、40分を経過したラップがファイナルラップ(最終周)となります。

レース1で上位10位のドライバーにポイントが与えられます。

 

リバースグリッドによりグリッド順を決定

レース1のグリッド順は公式予選の順位に応じて決定します。公式予選で上位12位のドライバーのグリッドはリバースグリッドとなります。

公式予選で1位だったドライバーはレース1では12位スタートとなり、2位だったドライバーは11位スタートとなります。公式予選で13位以下だったドライバーはレース1ではその順位でのスタートとなります。

 

公式予選の順位 レース1のグリッド
1位 12位
2位 11位
3位 10位
4位 9位
5位 8位
6位 7位
7位 6位
8位 5位
9位 4位
10位 3位
11位 2位
12位 1位
13位 13位
14位 14位

 

 

レース2

FIA F3 Championshipのレース2はレース1と同様にレース周回数は別途設定され、レース時間は最大40分間で争われます。レース2で上位10位のドライバーにポイントが与えられます。

 

リバースグリッドによりグリッド順を決定

レース2のグリッド順はレース1の順位に応じて決定します。レース1で上位12位のドライバーのグリッドはリバースグリッドとなります。

レース1で1位だったドライバーはレース2では12位スタートとなり、2位だったドライバーは11位スタートとなります。レース1で13位以下だったドライバーはレース2ではその順位でのスタートとなります。

 

レース1の順位 レース2のグリッド
1位 12位
2位 11位
3位 10位
4位 9位
5位 8位
6位 7位
7位 6位
8位 5位
9位 4位
10位 3位
11位 2位
12位 1位
13位 13位
14位 14位

 

 

レース3

FIA F3 Championshipのレース3は、レース1とレース2同様にレース周回数は別途設定され、レース時間は最大40分間で争われます。上位10位のドライバーにポイントが与えられます。

レース3のグリッド順は公式予選の順位に基づき決定されます。レース1、レース2と異なり、リバースグリッドは採用されません。

レース3で上位10位のドライバーにポイントが与えられます。

 

 

セーフティカー / バーチャルセーフティカー(VSC)

FIA F3 Championshipではレース中、コース上に危険な状況が発生した場合は、『セーフティカー (SC)』や『バーチャル・セーフティカー (VSC)』が導入されます。

セーフティカーの運用ルールは基本的に国際モータースポーツ競技規則付則H項に準拠します。また、バーチャル・セーフティカーの運用ルールはF1での運用ルールを踏襲します。

 

 

タイヤ

FIA F3 ChampionshipのタイヤはF1と同様にピレリのワンメイクです。

 

FIA F3 Championshipでは週末を通して使用できるタイヤはドライタイヤ5セットと2セットのウェットタイヤと定められています。

5セットのドライタイヤのうち、4セットは新品のタイヤが供給されますが、1セットは前回のレースから持ち越して使用する必要があります。

フリー走行終了後に前回のレースから持ち越されたドライタイヤを返却しなければなりません。

 

 

ポイント

FIA F3 Championshipでレース1、レース2、レースの3回のレースが開催されますが、順位に応じて与えられるポイントはレース1およびレース2とレース3で異なります。レース3で与えられるポイントはレース1とレース2のポイントよりも多く設定されています。

また、ポールポジションを獲得したドライバー、それぞれのレースでファステストラップを記録したドライバーにもポイントが与えられます。

シーズンを通して最も多いポイントを獲得したドライバーがシリーズチャンピオンとなります。

 

レース1、レース2

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
15 12 10 8 6 4 3 2

 

レース3

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
25 18 15 12 10 8 6 4 2 1

 

ポールポジションに4ポイント

FIA F3 Championshipでは公式予選でポールポジションを獲得したドライバーに4ポイントが与えられます。

 

ファステストラップドライバーに2ポイント

FIA F3 Championshipではレース1、レース2、レース3それぞれのレースでファステストラップを記録したドライバーに2ポイントが与えられます。

ファステストラップでポイントを獲得するには、レース距離の90%以上を走行し、レースを10位以内で完走する必要があります。

ポールポジションを獲得し、レース1、レース2、レース3、それぞれでファステストラップを記録して優勝した場合、65ポイントを獲得することができます。

 

 

歴代チャンピオン

シリーズ ドライバー チーム
2019 ロバート シュワルツマン プレマ レーシング
2020 オスカー ピアストリ プレマ レーシング

 

 

アーカイブ