ピットロード

SUPER GTにおいてもピットロードの制限速度だけでなくピット作業などの独自の規則があります。

 

ピットロード制限速度

SUPER GTではピットロードの制限速度は50km/h以下です。
sgt_pitroad_speeding

2018 SUPER GT Sporting Regulations - 第26条 一般安全規定

 

ピットエリアでのバックギアは使用禁止

ピットエリアでバックギアを使って自力で後退することは禁止されています。自分のピットエリアを行き過ぎてしまった場合や、ピット内にバックで停車させたい場合などは、ピットクルーの手押しによって後ろに押し進めることができます。

2018 SUPER GT Sporting Regulations - 第26条 一般安全規定

 

ピットクルーは最大7名まで

SUPER GTでは各ピットの前にある作業エリアに出ることが出来るピットクルーは最大7名と規定されています。レース中のピットインでのタイヤ交換や給油といった一連の作業はこの7名で行わなければなりません。(消火要員1名を除く)

2018 SUPER GT Sporting Regulations - 第27条 ピットエリア

 

タイヤ交換

SUPER GTではレース中のピットインのとき、必ずしもタイヤ交換を行う必要はありません。またタイヤ交換をする時も4本全てのタイヤを交換する必要もありません。

ピット作業中に使用できるインパクトレンチが2個に制限されていることから、必然的に同時に2輪のタイヤしか交換できないようになっています。そのため、ピットストップの時間はタイヤ4本交換するよりも2本だけ交換した方が短く済みます。

タイヤ交換作業時、外したタイヤは地面に平置きする必要があります。外したタイヤを立てた状態で置いたり、タイヤが転がったりするとペナルティの対象となります。また、外したタイヤを片付けるときに転がしてはいけません。

 

タイヤ無交換作戦

SUPER GTのタイヤはマルチメイクのためタイヤ開発競争が繰り広げられており、これによりタイヤ無交換作戦を選択するチームが現れることがあります。当然、タイヤ交換をしなければ、長距離のレースをコンスタントに速いラップで周回するのは困難ですが、タイヤのコンディションやタイヤの使い方によっては無交換の方が上位でフィニッシュすることができる場合があります。

 

給油中はドライバー交代以外の作業禁止

SUPER GTでは給油中はドライバー交代以外の作業が禁止されています。タイヤ交換と給油を同時に作業することができないため、燃費の良いマシンほどピット作業時間が短く済むようになっています。

チャーンインターナショナルサーキットで開催された2016年SUPER GT第7戦ではドライバー交代のため車両を降りた直後のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ選手が剥がれかかったウィンドウフィルムを見つけ、そのまま剥がしてしまいました。このとき、チームクルーは給油作業中でドライバー交代以外の他の作業をしてはいけない状況だったため、このあとドライブスルーペナルティの裁定が下りました。

2018年のレギュレーション変更にて給油中の窓拭きおよびウィンドウフィルム剥がしの作業が認められることになりました。

 

ピットで車両と停止するときはエンジン停止

SUPER GTではピットエリアに停止したときはエンジンを停止しなければなりません。当然、レース中のピット作業の間もエンジンは停止しなければならず、タイヤ交換や給油作業を終えたあと、ドライバーがエンジンを始動しピットアウトします。

エンジン始動は四輪が接地された状態で行わなければならず、エアジャッキ等でタイヤが浮いた状態でエンジンを始動するとペナルティの対象となります。

 

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ペナルティ

レース中に執行されるペナルティはドライブスルーペナルティとペナルティストップの2種類です。

penaltyboard

ペナルティがアナウンスされてから3周以内に消化しなかった場合は失格となります。ペナルティを消化できないままレースが終了してしまった場合は、レース結果にペナルティに応じたタイムが加算されます。また、セーフティカーが導入されている間はペナルティを消化することはできません。

どのような違反に対してどのようなペナルティが科されるのかは、以下のように目安が設定されています。基本的にはドライブスルーペナルティとなりますが、重度の違反と判断された場合はペナルティストップが科されます。

 

ドライブスルーペナルティ

  • ジャンプスタート
  • 黄旗無視等のH項違反
  • ピット作業違反
  • ピットレーンの速度制限違反
  • 上記以外の反則行為

 

ドライブスルーペナルティからペナルティストップ30秒

  • 「GTAドライビング・モラルハザード防止制度に抵触する行為」に該当する接触行為

 

ペナルティストップ30秒以上

  • 上記の違反のうち重度な違反行為

 

2018 SUPER GT Sporting Regulations - 第13条 インシデント

 

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GTA ドライビング・モラルハザード防止制度

SUPER GTでは観客に対してプロフェッショナルで魅力的なレースを見せるために『GTA ドライビング・モラルハザード防止制度』が設けられています。コース上での車両同士の接触やレギュレーションに違反する行為、ペナルティではないもののマナーに反する行為などに対して、行為を行ったドライバーにペナルティポイントが課せられます。

ペナルティポイントが一定数に達したドライバーは、公式練習への参加禁止やスターティンググリッドの降格、次レースへの出場停止などの罰則が課されます。ペナルティが課されるドライバーはレース開催前にモラルハザード適用ドライバーとしてブルテンにて発表されることになっています。

ペナルティポイントは加算されてから2レース経過以降のレースで新たにペナルティポイントが加算されなければ2ポイント減算されます。ペナルティポイントはシリーズの年度に関わらず累積されるため、新たな年度のシーズンがスタートしても前年度のペナルティポイントは残ったままとなります。

 

2018 SUPER GT 第5戦 富士スピードウェイ モラルハザード適用ドライバーについて

星野 一樹 (No.10 GAINER TANAX triple a GT-R)

内容:

第4戦においてペナルティポイント4点が課せられ、累計ポイントが合計で4点以上となったため、次回出場大会の公式練習における最初の1時間が参加禁止となりました。

 

©GTA

 

ペナルティポイントと対象事例

ポイント 事例
1 「黒白旗」の提示を受けた危険なドライブ行為
2 同クラス同士の接触で相手をスピンアウトさせる行為
3 他クラス車、同クラス異周回数車をスピンアウトさせる行為
3 黄旗中のスピン
3~ 赤旗中のスピン
1~3 安全確認義務違反
3~5 安全確認義務違反で他の車両をコースアウトやクラッシュさせる行為
4~10 報復行為、上記事例で悪質と判断される行為や暴力行為
2~5 青旗無視

 

ドライバーへの罰則

ポイント 罰則
4 次回出場競技会の公式練習(最初の1時間)参加禁止
6 次回出場競技会の公式練習(終日)参加禁止
8 次回出場競技会の公式練習(終日)参加禁止かつ決勝レースのスターティンググリッドで8グリッド降格
10 次競技会のレース参加拒否

 

スペアカー、エンジン交換

SUPER GTではスペアカーの使用は禁止されており、シーズン中の車両交換も禁止されています。シャシー交換を行った場合は、決勝レース中にペナルティストップが科されます。

GT500クラスはシーズン中に使用できるエンジンの数が2基までに制限されています。2基を超えてエンジンを使用する場合は、決勝レース中にペナルティストップが科されます。2016年までは年間3基でしたが、2017年からはレギュレーション変更により年間2基までとなりました。

2018 SUPER GT Sporting Regulations - 第22条 車両とエンジン

 

ポイントシステム

タイトルはGT500クラスとGT300クラスのそれぞれでドライバーに対するタイトルとチーム(エントラント)に対するタイトルがあります。レース順位に応じてドライバー(組)とチームに対して以下のポイントが与えられ、ポイントの合計でチャンピオンが決定します。

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
20 15 11 8 6 5 4 3 2 1

 

レース距離が700km以上の場合は以下のポイントが与えられます。2017年シーズンでは第6戦の鈴鹿サーキットでのレースが該当します。

1位 2位 3位 4位 5位 6位 7位 8位 9位 10位
25 18 13 10 8 6 5 4 3 2

 

レース結果に応じたポイントだけではなく、以下の場合において別途ポイントが与えられます。

ポールポジションドライバーへ1ポイント

GT500クラス/GT300クラス共通

  • 公式予選でポールポジションを獲得したドライバー(組)に1ポイントが与えられます。

 

完走したチームへのポイント

GT500クラス

トップと同一周回で完走 1周遅れで完走 2周遅れ以上で完走
3 2 1

 

GT300クラス

トップと同一周回で完走 1周遅れで完走 2周遅れ以上で完走
3 3 1

 

レース途中で中止となった場合

先頭車両が2周回を完了する前に中止となった場合

  • レースは成立せず、ポイントは与えられません。

先頭車両が2周回を完了し、レース距離の75%未満で中止となった場合

  • レースは成立しますが、与えられるポイントは半分になります。

先頭車両がレース距離の75%以上を完了した後で中止となった場合

  • レースは成立し、通常のポイントが与えられます。

 

同ポイントの場合

  • 1位の回数が多い方が上位となる
  • 1位の回数が同じ場合は2位の回数が多い方が上位となる
  • 1位、2位の回数が同じ場合は3位の回数が多い方が上位となる
    といったように順位が決まるまで続ける。

 

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