GT500クラス / GT300クラス

SUPER GTはGT500クラスとGT300クラスの2クラスの混走でレースが行われます。

GT500クラス

競技車両はJAF-GT500規定に準拠して制作された車両である必要があります。

GT500クラスはDTM(ドイツツーリングカー選手権)と車両規定の統合を目指しており、2014年からDTMとトランスミッションやブレーキ、リヤウイングなどの部品の共通化が行われています。エンジンはDTMと異なり2リッター直列4気筒直噴ターボエンジンが搭載され、これはスーパーフォーミュラと共用されています。2017年の車両規定ではDTMとの共通化が進み、これによりダウンフォースレベルが2016年車両から25%程度削減されると考えられています。

JAF-GT500 参戦車両 (2017年)

  • NISSAN GT-R
  • LEXUS LC500
  • Honda NSX-GT


出典:supergt.net

 

GT300クラス

競技車両はJAF-GT300規定、JAF-GT300 MC規定、FIA-GT3規定に準拠して制作された車両である必要があります。

JAF-GT300 参戦車両 (2017年)

  • TOYOTA PRIUS
  • SUBARU BRZ

JAF-GT300 MC 参戦車両 (2017年)

  • LOTUS EVOLA
  • TOYOTA 86
  • TOYOTA MARK X

FIA-GT3 参戦車両 (2017年)

  • NISSAN GT-R
  • AMG GT
  • BMW M6
  • PORSCHE 911
  • AUDI R8
  • LEXUS RC F
  • LAMBORGHINI HURACAN
  • FERRARI 488 GT3
  • BENTLEY CONTINENTAL GT3

2017年のJAF-GT300、JAF-GT300MC、JAF-GT500それぞれの車両規定についてはJAF公式サイトに掲載されている『2017国内競技車両規則』に詳細が記載されています。

 

GT500クラスとGT300クラスの外見上の違い

GT500の車両は白いヘッドライト、白いゼッケンベース、GT300の車両は黄色いヘッドライト、黄色いゼッケンベースになっています。

GT500クラス

ヘッドライト、ゼッケンベース:白色

出典:toyotagazooracing.com

 

GT300クラス

ヘッドライト、ゼッケンベース:黄色

出典:subaru-msm.com

 

ゼッケンベースの違いsgt_no

ドライバー

ドライバー交替

SUPER GTでは規則によって1名のドライバーがレース距離の3分の2を超えて運転してはならないため、レース途中のピットストップのタイミングでドライバー交替が行われます。

1チームの登録ドライバーは2名ですが、鈴鹿でのレースにおいてはレース距離が1000kmと長いため、3人目のドライバーの登録が認められています。

走行距離の長い鈴鹿(1000km)でのレースにおいてはドライバー交替の回数が特別規則書で規定されるため、ピットストップ時にドライバー交替を行わず、1人のドライバーが連続して走行を続けたとしても有利にはならないようになっています。

2017 SUPER GT Sporting Regulations - 第35条 最大運転距離

 

ドライバー識別灯

SUPER GTではセッションの途中でドライバー交代を行いますが、第1ドライバー、第2ドライバーのどちらが乗車しているのか外観で分かるようになっています。フロントウィンドウの向かって右上にLEDによる表示灯があり、色で見分けられるようになっています。

  • 赤色 第1ドライバー
  • 青色 第2ドライバー
  • 緑色 第3ドライバー (第6戦のみ登録可能)

 

ライセンス

SUPER GTに参戦するドライバーはFIAが発給する国際B以上のライセンスが必要です。

2017 SUPER GT Sporting Regulations - 第4条 競技許可証(ライセンス)

 

公式予選

SUPER GTの公式予選はQ1、Q2から構成されるノックアウト方式となります。GT500クラスとGT300クラスは別々に走行を行います。

Q1

GT300 (15分間)

  • GT300クラスの全車が走行し、上位14台がQ2へ進出。15位以下はグリッド決定。

インターバル (5分間)

GT500 (15分間)

  • GT500クラスの全車が走行し、上位8台がQ2へ進出。9位以下はグリッド決定。

Q1のGT500クラスの走行終了から10分間のインターバルの後、Q2が行われます。

 

Q2

GT300 (12分間)

  • Q1上位14台が走行し、1~14位が決定。

インターバル (8分間)

GT500 (12分間)

  • Q1上位8台が走行し、1~8位が決定。

 

スタート

スタート手順 (2017年)

SUPER GTではフォーメーションラップ開始時間を起点として以下のスケジュールでスタート進行を行います。

グリッドへの試走の前に20分間のウォームアップ走行が設定されています。

フォーメーションラップ開始 内容
85分前 ウォームアップ(フリー)走行開始
65分前 ウォームアップ(フリー)走行終了
57分前 グリッドへの試走開始(ピットロード出口オープン)
54分前 グリッドへの試走終了(ピットロード出口クローズ)
  全車グリッドに付き次第、グリッドウォーク開始
5分前 コース上における全ての作業禁止
3分前 ドライバー、競技役員以外はコース上から退去
1分前 エンジン始動
30秒前 この合図のあと緑旗が振られフォーメーションラップ開始

 

ウォームアップ走行

SUPER GTでは決勝の直前にウォームアップ走行が設定されており、フォーメーションラップ開始時刻の85分前から20分間に渡って行われます。レース前のマシンセッティングや路面の状況を確認するための最終チェックを兼ねた走行が行われます。2017年シーズンから決勝日の午前中に設定されていたフリー走行が廃止されたため、ウォームアップ走行の時間が8分から20分間に拡大されました。

 

グリッドへの試走

フォーメーションラップ開始時刻の57分前になると、ピットロード出口のシグナルが赤から緑に点灯しコースオープンとなります。競技車両は自身のピットからコースインし、コースを1周走行した後にメインストレートにある自身のグリッドに着きます。

ピットオープンから3分後にピットロード出口のシグナルが赤に変わり、コースインすることができなくなります。時間内にコースインできなかった車両はピットスタートとなります。

 

ポールポジション車両のコースイン

グリッドへの試走の間に各車両が自身のグリッドに着くためにコースインしますが、SUPER GTではGT300、GT500のポールポジション車両が最後にグリッドに着く演出が行われます。

ピットロード出口のシグナルが緑から赤に変わったあと、まずGT300クラスのポールポジション車両がコースインします。その後、GT500クラスのポールポジション車両がコースインし、既にグリッドに着いている車両の間を抜けて最後にポールポジションのグリッドに着きます。

その後、フォーメーションラップ開始時刻までスタート進行に向けてカウントダウンが行われます。

 

スタート進行

グリッド上でフォーメーションラップに向けてマシンの最終チェックが行われます。フォーメーションラップ開始前に国歌斉唱や開会宣言などのセレモニーも行われます。

 

パレードラップ

フォーメーションラップ開始時刻になるとSUPER GTではフォーメーションラップに先立ちパレードラップが行われます。パレードラップでは白バイやパトカー等の警察車両がSUPER GT車両を先導して1周走行を行います。パレードラップが終了すると警察車両は退去しセーフティカー先導のフォーメーションラップに切り替わります。

 

フォーメーションラップ

フォーメーションラップが開始されると、グリッド前方のポストでは開始の合図としてグリーンフラッグが振られ、その他の全てのポストでは黄旗が振られます。また、コントロールライン上のシグナルブリッジではレッドシグナルが点灯されます。

フォーメーションラップはSUPER GTのセーフティカー(Honda NSX)が隊列を先導し、競技車両はGT500クラスの隊列とGT300クラスの隊列をそれぞれ形成して走行を行います。

コース上のあらかじめ決められた位置でGRIDボードが提示されたら、競技車両は2列の隊列を形成します。これは次にコントロールラインを通過するときレーススタートとなる合図です。

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ローリングスタート

SUPER GTのレーススタートはローリングスタートで行われます。

先導のセーフティカーがピットインし、まずGT500クラスが2列の隊列を形成したまま、メインストレートを立ち上がります。そしてシグナルグリーンと同時にGT500クラスのスタートとなります。

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SUPER GTではレーススタートの合図となるグリーンシグナルが点灯するまでは先頭車両の速度は70〜90km/hをキープしなければならないことが規定されています。

続いてGT300クラスが2列の隊列を形成したまま、メインストレートを立ち上がり、コントロールライン付近に差し掛かったら先頭車両のタイミングでスタートを行います。

コントロールラインを通過するまで追い越しは禁止されます。

 

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セーフティカー

SUPER GTのセーフティカー運用ルールは基本的に国際モータースポーツ競技規則付則H項に準拠していますが、独自の規定があるため複雑な運用になっています。

SUPER GTのセーフティカーは2017年シリーズからホンダNSXが採用されています。


出典:supergt.net

 

セーフティカーが導入されたら

競技長にの判断によりセーフティカーの導入が決定されたら、全てのオブザベーションポストにおいて黄旗の振動とSCボードの提示が行われ、コース全域で追い越しが禁止されます。同時にセーフティカーがピットロード出口からオレンジの回転灯を点灯させコースインします。競技車両はセーフティカーを先頭とした隊列を形成し走行を行います。これまでの手順はH項の運用手順と同じです。

 

セーフティカー中のピットイン禁止

SUPER GTにおいてはセーフティカー導入中のピットインは禁止されています。黄旗とSCボードが提示されてからピットインすると60秒以上のペナルティストップが科せられます。

セーフティカーが導入される前に既にピットインしていた車両はピット作業が認められます。セーフティカーが1周回しピットロード入口に差し掛かる時にピットロード出口のシグナルが赤に変わるので、それまでにコースインすればタイムロスはありません。

レース再開の時、セーフティカーがピットインし、全てのオブザベーションポストで黄旗とSCボードが撤去され緑旗が提示された後から競技車両はピットインすることが許可されます。

 

クラス順に隊列を形成

SUPER GTではセーフティカーが導入されたら、メインストレートでGT500クラスとGT300クラスの隊列を形成し直します。他のカテゴリーには無い独自のルールです。

セーフティカーがコースインし1周回を走行し、最初にピットロード入口付近に差し掛かったらピットロード出口のシグナルが赤に変わります。

メインストレートでは競技役員がGT500とGT300のクラスボードを提示します。GT500クラスはイン側、GT300クラスはアウト側にボードが提示されます。GT500クラスはGT500クラスのボードの前に1列に停止し、GT300クラスはGT300クラスのボードの前に1列に停止します。

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続いて各クラスのトップ車両をクラス毎の隊列の先頭になるように、トップの前の周回遅れ車両をパスさせます。競技役員の指示とセーフティカーがオレンジライトを点灯させたままグリーンライトを点灯させることにより、周回遅れ車両に対してセーフティカーをパスするように知らせます。最初にGT500クラスの頭出しを行なったあとにGT300クラスの頭出しが行われます。

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全ての頭出しが完了するとセーフティカーが動き出します。セーフティカーの後にGT500、その後ろにGT300の隊列が続いて走行を再開します。頭出しの時にセーフティカーを追い越したGT500クラスの周回遅れ車両はGT300クラスの車両を追い越してGT500クラスの隊列の最後尾に着けることが認められています。

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セーフティカー解除の手順

セーフティカー解除の手順はH項に準拠します。コース上の危険が、取り除かれるまでセーフティカー先導による周回が行われ、セーフティカーのオレンジの回転灯が消灯すると次の周回からレース再開となります。セーフティカーの回転灯が消灯されたあとはトップの車両が隊列のペースをコントロールすることができます。

セーフティカーがピットインすると全てのオブザベーションポストで黄旗とSCボードが撤去され緑旗の振動が提示されレース再開となります。レースは再開となりますが、コントロールラインを通過するまでは追い越しが禁止されます。また、このときから禁止されていたピットインも許可されます。

 

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